鍼灸とは? わかりやすく解説

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しん‐きゅう〔‐キウ〕【××灸/針×灸】

読み方:しんきゅう

はりときゅう漢方で、治療のためにはりを打ったり灸をすえたりすること。「—術」


鍼灸

読み方:シンキュウ(shinkyuu)

鍼を打った灸を据えたりする治療法


鍼灸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 15:41 UTC 版)

鍼灸(しんきゅう)とは、身体に鍼や灸を用いた刺激を与えることで、多様な疾病への治療的な介入や健康増進を目的とする民間療法である。中国医学伝統医学で用いられる治療法の一つで、補完・代替医療とみなされることもある。諸子百家の時代の文献に鍼灸治療が見られる[1]。理論が体系化されたのは、戦国から後漢(B.C.5世紀〜A.D.3世紀)にかけてであり[2]、最初の理論体系として後漢末(200年前後)に成立した『黄帝内経』(生理学ないし一般病理学についての『素問』と鍼灸理論が扱われた『霊枢』)と『黄帝八十八難経』(『難経』)がある[1]


注釈

  1. ^ WHO(世界保健機関)において鍼灸療法の適応とされた疾患[要出典]
    • 神経系疾患
      • ◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
    • 運動器系疾患
      • 関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
    • 循環器系疾患
      • 心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
    • 呼吸器系疾患
      • 気管支炎・喘息・風邪および予防
    • 消化器系疾患
      • 胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
    • 代謝内分泌系疾患
      • バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
    • 生殖、泌尿器系疾患
      • 膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
    • 婦人科系疾患
      • 更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
    • 耳鼻咽喉科系疾患
      • 中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
    • 眼科系疾患
      • 眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
    • 小児科疾患
      • 小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
  2. ^ 医師は業務として鍼灸を行うことが可能であるが、現在、医学部教育において鍼灸の科目を置く大学はほとんど無く、鍼灸臨床を行うために必要なトレーニングの内容や時間数など法制度の整備もなされていないため、実際には鍼灸を行う医師数は非常に限られる。また、技術の習得についても、個々の医師の裁量に任されている状態である。

出典

  1. ^ a b 梶田昭 『医学の歴史』 講談社、2003年
  2. ^ a b 世界保健機関 2000.
  3. ^ Acupuncture and moxibustion of traditional Chinese medicine”. UNESCO. 2013年5月25日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 真柳誠「現代中医鍼灸学の形成に与えた日本の貢献」『全日本鍼灸学会雑誌』第56巻第4号、全日本鍼灸学会、2006年、605-615頁、CRID 1390282679524461952doi:10.3777/jjsam.56.605ISSN 02859955 
  5. ^ a b 真柳誠「韓国伝統医学文献と日中韓の相互伝播 『温知会会報』34号、1994年
  6. ^ [鍼灸の標準化・JIS・ISO:ローカルな伝統医学のグローバル化による利害得失を考えよう] 森ノ宮医療大学 鍼灸情報センター
  7. ^ 東洋伝統医学の正式名称「伝統中医学」に、中国が主導権 健康百科
  8. ^ 工藤訓正「刺絡名家」『漢方の臨床』9巻11号、1962年、p989
  9. ^ 日本が受容した韓医学と古医籍の交流史 真柳誠 茨城大学大学院人文科学研究科教授
  10. ^ a b 二基湖, 徐廷徹, 李源哲, 金甲成「韓国韓医学会の現状と鍼灸分野における近代韓日交流史 : 鍼灸学を中心に」『全日本鍼灸学会雑誌』第52巻第5号、全日本鍼灸学会、2002年、601-609頁、CRID 1390282679521092736doi:10.3777/jjsam.52.601ISSN 02859955 
  11. ^ 吉冨誠, 「1.韓国伝統医学の今昔 : 日本との交流も含めて(韓国伝統医学への理解)(第54回日本東洋医学会学術総会)」『日本東洋醫學雜誌』54(6)、2003年、1046-1048頁, NAID 10016195720
  12. ^ a b ハイデローレ・クルーゲ 著 『ヒルデガルトのハーブ療法』畑澤裕子 訳・豊泉真知子 監修、フレグランスジャーナル社、2010年、ISBN 9784894791732
  13. ^ a b c d e f ミヒェル ヴォルフガング「16-18世紀のヨーロッパへ伝わった日本の鍼灸」『全日本鍼灸学会雑誌』第61巻第2号、全日本鍼灸学会、2011年、150-163頁、doi:10.3777/jjsam.61.150 
  14. ^ はり・きゅうの施術を受けられる方へ 厚生労働省
  15. ^ はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術 に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて(平成 30 年6月 12 日保発 0612 第2号)厚生労働省
  16. ^ はり治療後に死亡、元副院長に有罪判決 大阪地裁 日本経済新聞2010年12月
  17. ^ 消費者契約法に関連する消費生活相談および裁判の概況 独立行政法人 国民生活センター 2007年11月9日 ※PDF


「鍼灸」の続きの解説一覧

鍼灸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 02:32 UTC 版)

道教」の記事における「鍼灸」の解説

鍼灸は中国において古くら行われており、殷代にまで遡るとされるが、その実質的な誕生後漢の頃であり、道教との接触認められる。たとえば『太平経』には鍼に関する記述含まれている。のち、隋の『諸病源候論』には不老長生体内生育する場所としての丹田」の学説説かれているが、これには『難経以来鍼灸医学が反映されている。

※この「鍼灸」の解説は、「道教」の解説の一部です。
「鍼灸」を含む「道教」の記事については、「道教」の概要を参照ください。


鍼灸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/13 18:47 UTC 版)

誤治」の記事における「鍼灸」の解説

鍼灸治療でよく見られるのは、折鍼気胸である。

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鍼灸

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 04:35 UTC 版)

名詞

しんきゅう

  1. のこと。また、漢方においてこれらを用いてつぼを刺激することで経絡整え身体回復させること。

発音(?)

し↗んきゅー

「鍼灸」の例文・使い方・用例・文例

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