証券パニックから世界恐慌へとは? わかりやすく解説

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証券パニックから世界恐慌へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 05:07 UTC 版)

世界恐慌」の記事における「証券パニックから世界恐慌へ」の解説

1930年9月国際連盟の金委員会による報告書公表された。 1930年10月ブラジルカフェ・コン・レイテ対す暴動クーデター起こりヴァルガス時代到来した1930年12月フランス植民地金融社Société financière française et coloniale (SFFC) が倒産危機瀕した政府インドシナ銀行、ラザール・フレール、それにベルギー総合会社育てたユニオン・パリジェンヌ(フランス語版英語版)、そしてオリエンタル・バンクセイロン苦しめた200家族のウォルムズ銀行フランス語版ドイツ語版)が救済融資動いたフランス植民地金融社は1920年にオクタヴ・オンベルグ (1876-1941)とラザール・フレールが作った。これの子会社には太平洋戦争勃発2週間ほど前、デュポン、BPERE で2016年騒がせているエドモン・ロチルド、そしてヴァレリー・ジスカール・デスタン父親エドモン参加した1949年末にフランス植民地金融社はSociété financière pour la France et les pays d'Outre-Mer (SOFFO) と名を変えてアフリカフラン基軸通貨圏におけるインドシナ銀行系列基金として活動した1931年1月ボリビアデフォルトした。そして他の南米諸国次々と債務不履行陥った同年5月11日オーストリアの大銀行クレジットアンシュタルトが破綻した。この銀行1855年ロスチャイルド男爵により設立された。クレジットアンシュタルトは株価暴落に伴う信用収縮の中で突然閉鎖したという。東欧諸国輸出激減し経常収支赤字となり、旧オーストリア帝国領への融資焦げ付いたこと、加えて政府による救済措置適切に行われなかったことが破綻の原因となった3月の独墺関税同盟暴露対すフランスの経済制裁により、オーストリア経済弱体化していた。 クレジットアンシュタルトの破綻契機として、5月ドイツ第2位の大銀行・ダナート銀行(「ダルムシュテッター・ウント・ナティオナール」)が倒産し7月13日にダナート銀行閉鎖すると、大統領令ドイツの全銀行8月5日まで閉鎖された。ドイツでは金融危機起こり結果多く企業倒産し影響ドイツ国内とどまらず東欧諸国世界及んだ金本位制の元で、経済危機そのまま経済根幹を受け持つ正貨(金)流出につながる。7月ドイツからの流出10億マルクイギリスからの流出3000万ポンドだった。さらに数千ポンド失ったイングランド銀行1931年9月11日金本位制停止し第一次世界大戦後復興でやっと金本位制に復帰したばかりの各国衝撃与えたイギリス自国産業保護のため輸入関税引き上げ、チープマネー政策採用したポンド相場は$4.86から$3.49に引き下げられた。ブロック経済政策世界中波及し第二次世界大戦素地作った一般的には米国株価暴落そのまま世界恐慌つながったとされている。しかし、ベン・バーナンキはじめとする経済学者異なる見解示している。以下枠内が内容であり、その事認識国際連盟からの報告依拠している。 1929年ウォール街暴落米国経済大きな打撃与えた。しかし当時株式市場役割小さかったために被害多くアメリカ国内とどまっており、当時米国経済循環的不況に耐えてきた実績もあった。不況世界恐慌繋がったのは、その後銀行倒産連続による金融システム停止に、連邦準備制度理事会 (FRB) の金融政策誤り重なったためであった。(中略暴落の後、米国には金が流入していたが、FRBはこれを不胎化させ、国内マネーサプライ増大とは結び付けよとしなかった。これにより米国では金が流入しているにも関わらずマネーサプライ減少し続けた。その為金本位制をとる各国金の流出抑えるために金利引き上げざるを得なかった。こうした国々マネーサプライ増やすことができずに次々と不況陥った。特に金本位制取っていたドイツオーストリア東欧諸国十分な金準備持たず、また第一次世界大戦とその後インフレより金システム極めて脆弱な状態であった。そのため、米国フランスへ金流出により金準備が底をついてしまい、金融危機発生した当時米国大統領ハーバート・フーヴァーの「株価暴落経済のしっぽであり、ファンダメンタルズが健全で生産活動がしっかり行われている(ので大丈夫)」という発言は、一定程度真実であったが時遅く救いにはならなかった。

※この「証券パニックから世界恐慌へ」の解説は、「世界恐慌」の解説の一部です。
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