表現と様式とは? わかりやすく解説

表現と様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 22:07 UTC 版)

最後の晩餐 (ガウディンツィオ・フェラーリ)」の記事における「表現と様式」の解説

この『最後の晩餐』で、画家は、最も賞賛されているレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』さえも超える根本的な革新取り組んでいる。北方ルネサンス絵画新たな影響もあり、食卓平方向に長く描かれるではなく食卓の短い辺が鑑賞者側に向けられている。食卓周りには使徒たちひしめき、その空隙先にあるイエスの姿へと視線導かれるが、図像学伝統に従って、その傍らには福音記者ヨハネイエスの肩にもたれかかって眠っている。視線はさらにその先へ画面中軸配された窓へと導かれ屋外のピアンタ・チェントラーレ(イタリア語版)(円筒など四方対称建築物)の眺望開かれている。画面周囲には、画面の上段から下段まで様々なところに食べ物を運ぶ召使いたちが描かれている。色彩煌びやかで、特に衣装建築、まだらの大理石による格子模様の床などに、マニエリスム影響が、ロンバルディア派自然主義的作風と結びつけられていることが見てとれる。これらは、16世紀後半対抗宗教改革流れの中の絵画先駆けとなった特徴であった

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表現と様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 02:10 UTC 版)

最後の晩餐 (ペルジーノ)」の記事における「表現と様式」の解説

この大きな作品の中で、イエス使徒たち両端馬蹄形のように曲げられた長テーブルにつき、緑色仕切り壁を背に長椅子着座している。その例外は、一般的にそうであるように、イスカリオテのユダであり、ひとりテーブルの手前側に、鑑賞者がテーブルの上にあるものを見えるように横を向く姿勢描かれている。テーブルの下の木製段差には、弟子たちの名が書き込まれており、左から、小ヤコブフィリポ大ヤコブアンデレペトロイエスヨハネバルトロマイマタイトマス熱心党のシモンタダイ呼ばれるユダとなっている。 床に白い大理石ピンク色タイル描かれ幾何学模様は、聖ベルナルディーノイタリア語版)を描いたペルジーノ以前連作『Storie di san Bernardino』から流用されたものである構図は、ギルランダイオ描いたサン・マルコ教会の『最後の晩餐』(1486年)を踏襲しており、u字型のテーブル両端横向き人物配され遠景建物の外が大きく見えるように空間開かれている。晩餐場面の上部には、広いポーチ開けており、現実食堂建築先に曲線模様あしらった3対のの列が描かれその先には、ゲツセマネの祈り場面描かれている。丘にまばらに描かれ樹木細く背景地平線彼方みがかかったように青味を帯びているのは、作者ペルジーノ独特な表現である。 人物背景その他の描かれているもの織りなす大きな調和は、鑑賞者の視線中央の遠景へと導く。この当時ペルジーノは、ポルチコモチーフ多用しており、『ファーノ祭壇画イタリア語版)』や『聖ベルナルドゥス幻視イタリア語版)』、『ピエタイタリア語版)』などにもそれが見られる古代大理石燃したモチーフとして描かれている画面縁取りには、聖人たちの顔がいくつか描かれているが、これはフレンツェの伝統的な表現法であり、例えば、フラ・アンジェリコも、『キリスト磔刑図イタリア語版)』で同様の手法用いている。

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表現と様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 15:32 UTC 版)

最後の晩餐 (ジョット)」の記事における「表現と様式」の解説

この作品は、ヨハネによる福音書13:21-26の場面描いている。 イエスがこれらのことを言われた後、その心が騒ぎおごそかに言われた、「よくよくあなたがた言っておく。あなたがたうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。弟子たちはだれのことを言われたのか察しかねて、互に顔を見合わせた弟子たちひとりでイエス愛しておられた者が、み胸に近く席についていた。そこで、シモン・ペテロ彼に合図をして言った、「だれのことをおっしゃったのか、知らせてくれ」。その弟子そのままイエスの胸によりかかって、「主よ、だれのことですか」と尋ねると、イエス答えられた、「わたしが一きれの食物ひたして与える者が、それである」。 この場面描き方は、ビザンティン美術図像学踏襲しているが、パン分け与える表現は、ローマ伝統である。 場面屋内であるが、2面壁面除いたような表現によって、内部見えるようになっており、ジョット誰がキリスト裏切るのかと不審思っている使徒たち表情描いている。食卓についた使徒たち配置効果的で、横からやや見下ろすような視点捕らえられ人びとの姿には重なりもない。黄色上着着たイスカリオテのユダは、イエス間近に座りイエスと同じ皿に手を伸ばしている。他方ヨハネは、典型的な図像学表現に従ってイエスにもたれかかって眠っている。 光背黒く塗りつぶされているが、これは後代になってからランダムにまた、画家意に反して行なわれたものであり、その後化学的作用問題生じさせることとなった。元々は、光背描き方には階級的な差が付けられていたとされており、キリスト光背は、浮き彫りのような金箔施され十字が赤で描かれているが、使徒たち光背では金色絵の具塗られいただけであり、イスカリオテのユダには光が描かれていない使徒たち光背は顔の前に浮いているかのように見える。 中央背中を向けている使徒着衣金色刺繍など、細部精緻描かれており、部屋建物屋根を飾るモザイク装飾として2羽の描かれていることから、連作次の場面である「弟子の足を洗うキリスト」と同じ場所であることが示されている。部屋内壁は、当時土壁のように描かれている。使徒たち着衣は、様々なパステル色で描かれており、連作の他の場面においても同じ色が一貫しているので、見れば誰かがすぐ判るようになっており、光の効果によって立体的な現実感強調されている上、ベンチより下は影になるように描かれており、この場面空間設定理解されすいよう配慮されている。 ^ a b cDas Letzte Abendmahl (um 1306), Giotto di Bondone (1267-1337)”. Bayerische Staatsgemäldesammlungen. 2015年7月14日)閲覧

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