眉山家の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 08:50 UTC 版)
大阪の老舗両替屋・山王寺屋を営むも、明治維新の混乱を乗り越えられず倒産。一家で夜逃げし、農家に流れ着く。その後、和歌山へ移転し、みかん農業を始める。大坂の両替商・天王寺屋五兵衛の末裔がモデル。 眉山惣兵衛(まゆやま そうべえ) 演 - 柄本佑 はつの許婚、のちに夫。山王寺屋の長男。ストレスを感じると貧乏揺すりするのが癖。 周囲から「母の言いなり」と思われているが、内心は母親に殺意を抱いている。結婚前は女性を嫌悪してはつ、あさに冷たい素振りを見せるが、はつが妻になって以後は、次第に彼女を労わり思いやりを持つ様に変化していく。後に、はつに一目惚れだったことを新次郎に話す。 山王寺屋廃業による夜逃げ後は野菜の行商や農業にやり甲斐を覚える一方、はつの運命を狂わせ不幸にしたと思い込み、彼女の妊娠を知らぬまま失踪する。 失踪中の2年間は賭博場で荒んだ日々を送るが、はつに見つかり説得されて帰宅。今井家から和歌山の土地の譲渡を受け、みかん農業を始める決意を固める。以後、和歌山の有田でのみかん栽培に生き甲斐を見い出し、みかん農家としての生き方に誇りを持っている。 加野銀行で働きたがる長男・藍之助について、みかん農業の忙しさを理由に当初は反対しつつ、親が用意した道を歩んでいた嘗ての自身を思い出し、理解する。 栄達の死後、自身の体力の限界や藍之助の将来を考えて山を半分売ろうと考えるが、農作業の軽減方法を思いついた藍之助に反対されて思いとどまる。 初孫の誕生や久々の新次郎の訪問を喜んだ後に体調を崩し病床に就く。そして自身の死期を悟り、妻子に対して自身の人生は家族に囲まれて幸せだったと言い遺す。最後の願いとしてはつの琴を聴きながら息を引き取る。 眉山菊(まゆやま きく) 演 - 萬田久子 惣兵衛の母。眉山家の家付き娘として誕生し、婿養子となった栄達と結婚した。 気位が高く高飛車で、夫を尻に敷き息子夫婦を支配する。しかし、山王寺屋廃業による夜逃げの道中、はつに暴言を放ったことで堪忍袋の尾が切れた惣兵衛に包丁を向けられて以来気力を失い、流れ着いた農家の納屋に引きこもるようになる。 失踪していた惣兵衛が帰宅後は、藍之助の面倒を積極的に見るなど変化していく。山王寺屋の復活に希望を抱き、みかん農業を始めようと考える惣兵衛に当初は反対するが、はつと栄達に説得されて和歌山への移転に同行する。 移転後はみかん農業に協力しながらも山王寺屋再建の夢を捨てきれず、商人に憧れる藍之助を密かに応援し背中を押す。藍之助が加野銀行で働き始めてから山王寺屋の復活を期待するが、惣兵衛から銀行にはのれん分けがないため不可能と知らされひどく動揺する。 腰を骨折して寝たきりとなり、看病をするはつと過去を振り返り話す中で、惣兵衛を産み育ててくれたおかげで温かい家庭に恵まれたと感謝され涙する。家族の介助でみかん畑に降りてから3日後、養之助の婚約を喜びつつ家族に看取られながら息を引き取る。 眉山栄達(まゆやま えいたつ) 演 - 辰巳琢郎 惣兵衛の父。山王寺屋の当主。山王寺屋の元番頭だった。 当初は惣兵衛の嫁にあさを迎える予定だったがあさのお転婆ぶりを知り、今井家や白岡家と交渉してはつを許嫁に決める。 山王寺屋廃業後は、家のために尽くすはつやふゆに対し優しい気遣いを見せる。 養之助の徴兵によりみかん農業が人手不足になる危機感を抱きつつも、藍之助の気持ちを尊重するはつと惣兵衛を見かねて自ら加野銀行へ足を運び、藍之助に帰って来るように懇願する。 養之助の兵役中に死去する。 眉山藍之助(まゆやま あいのすけ) 演 - 森下大地(幼少期:南岐佐) はつ、惣兵衛夫妻の長男。 1886年、はつ、菊と共に加野屋を訪れ、両替屋の仕事に興味を持つ。 勉強好きで成績優秀だが、高等小学校卒業後は家計の事情で進学を断念する。あさの仕事ぶりへの憧れと、勉強したことを実践できる商人への夢を捨てきれず、家出して加野銀行を訪ね、丁稚奉公として働かせてもらう。 しかし、あさの知らせではつが連れ戻しに来訪し、家族と話し合って出直す様よのから説得され、和歌山へ戻る。その後、惣兵衛、養之助、菊の応援を得て、3年勤めてものにならなかったら和歌山へ帰るという条件ではつの許しをもらう。白岡家に間借りしながら再び加野銀行で行員見習いとして働き、正式に加野銀行の行員として採用される。しかし養之助の徴兵により、みかん農業の人手不足を危惧した栄達に説得され、実家に戻る。 ボルドー液を使って害虫駆除し農作業を軽減させ、養之助が2年間の兵役から帰宅したことにより、再び加野銀行へ戻る。 東京に有田のみかん農業の拠点を作るべく、加野銀行から加野商店に移り商いを学んでいる。 眉山養之助(まゆやま ようのすけ) 演 - 西畑大吾(関西ジャニーズJr.) はつ、惣兵衛夫妻の次男。 藍之助が銀行員見習いに家を出た後は、家業を積極的に手伝うようになる。その後、近所の幼馴染と婚約する。 菊の葬儀時、菊の期待に応えられなかったと落胆する藍之助を励まし、二十歳になったら節と結婚して有田で一生みかん農業で生きて行くと誓う。 節との祝言を終えた直後、新兵証書が届き徴兵され、2年後に兵役を終え帰還した。 節 → 眉山節(まゆやま せつ) 演 - 寺下怜見 養之助の幼馴染で許嫁。弟がいる。養之助と祝言を挙げるも、直後に彼の徴兵が決まり、一時実家に戻るが、養之助が帰還後に長男・達夫を授かる。最終話の時点では2人目の子供を妊娠している。
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