のれん分けとは? わかりやすく解説

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のれん‐わけ【×簾分け】

読み方:のれんわけ

[名](スル)商家で、暖簾を分けること。「番頭格の店員に—する」→暖簾を分ける


のれん分け

商家経営方式として存在していた制度のひとつ。丁稚手代番頭出世し首尾よくつとめあげると、別家として独立することを許されるが、その際本家商号使用許可することをいう。日本型チェーン展開方式とも呼ぶことができる。転じて小売業や欧食・サービス業中には従業員対す動機づけと、急速な事業展開の方式として、のれん分け方式利用する企業がふえている。のれん分けを希望する従業員定年達した社員対し店舗開店させ経営指導商品供給を行うものである

のれん分け

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 22:52 UTC 版)

のれん分け(のれんわけ)とは、日本において、奉公人が主家から許されて出店することを意味する概念[1]。主家と同一またはそれに近い屋号を染め抜いたのれんの使用を認めたことからこの名があり江戸時代に盛んに行われた[1]

無償方式のフランチャイズのような性格があるが、江戸時代ののれん分けと現代のフランチャイズ・システムには事業対象や契約関係、身分関係などに大きな相違がある[1]。のれん分けは江戸時代には盛んにおこなわれたが、時代が下るにつれ、身分制度や雇用形態の変化、経済構造の変化などに伴って少なくなった[1]。ただ、現代でも従業員の士気高揚策や販売網拡充策として用いられることがある[1]

飲食店における暖簾分け

のれん分けした店舗は、支店ではなく独立した店となり、本店に屋号の使用料を納めることはない。少なくとも1960年代に日本にフランチャイズという考え方が持ち込まれるまでは、独立に際して名前の使用許可をもらうことはあっても、それ以上の要求をするような習慣はなかったとされている[2]

また、独立したら材料の仕入れも味付けもメニュー構成も各店の自由となっており[2]、その点がフランチャイズ・システムとは異なっている。

のれん分けの例

飲食業

小売業

出版業

製造業

サービス業

出典

  1. ^ a b c d e 山本誠「会計用語としてののれん概念について」『大阪商業大学論集』第12巻第1号、大阪商業大学商経学会、2016年6月、1-11頁、ISSN 0287-0959NAID 1200064589802021年10月30日閲覧 
  2. ^ a b 北尾トロ『夕陽に赤い町中華』集英社インターナショナル、2019年6月10日。ISBN 978-4797673746 

関連項目


のれん分け

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 01:27 UTC 版)

天むす」の記事における「のれん分け」の解説

1980年昭和55年)、愛知県名古屋市中区大須藤森時計店が本店事業展開により、移転する土地店舗空いたため、妻の藤森晶子新たな商売開こう考える。そんな時、思い出したのが娘が幼い頃海水浴に連れて行った津で偶然食べた千寿」の天むすであった藤森は早速「千寿」を訪れ水谷夫妻天むす作り方伝授してもらえないかと願い出るが、あえなく断られてしまう。だが藤森あきらめず、「千寿」の店舗だけではなく水谷夫妻自宅にまで通うなどし、一ヶ月亘る交渉続けた結果根負けし水谷夫妻から、天むす世間広めないことを条件に、作り方伝授とのれん分けの承諾得た。こうして1981年昭和56年)に開店したのが名古屋の「千寿」である。

※この「のれん分け」の解説は、「天むす」の解説の一部です。
「のれん分け」を含む「天むす」の記事については、「天むす」の概要を参照ください。

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  • のれん分けをした店
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