愛知電気鉄道初の半鋼製車とは? わかりやすく解説

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愛知電気鉄道初の半鋼製車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 06:08 UTC 版)

愛知電気鉄道電7形電車」の記事における「愛知電気鉄道初の半鋼製車」の解説

1913年8月31日現在の常滑線 神宮前 - 常滑間29.5 km全線開業した愛知電気鉄道は、1917年神宮前 - 有松裏(現・有)間9.7 kmを結ぶ有松線開業する同社はこの有松線橋頭堡とし、計画頓挫した東海道電気鉄道から譲受した地方鉄道法に基づく路線免許利用して1920年代中盤神宮前 - 吉田(現、豊橋)間62.4 kmを結ぶ高規格都市電気鉄道線である豊橋線建設着手した愛知県県都名古屋市同県東部主要都市である豊橋市とを直線主体線形で結び、全体として鉄道省東海道本線と完全に競合する豊橋線は、本格的な都市高速電気鉄道目指し東海道電気鉄道の強い影響下で計画・建設された路線である。 豊橋線東海道本線競合することから計画当初より速達性を最重視し100馬力電動機を1両に4基搭載する400馬力電動車により表定速度60 km/hでの運転を可能とすべく愛電赤坂 - 平井信号所間約8 km一直線とするなど全体的に直線的な線形とし、勾配知立以東では最大16.7パーミル設定した使用するレールドイツのアウグスト・ティッセン製鉄所1924年11月製造され75ポンドレール(現在の37 kgレール相当)を輸入敷設矢作橋 - 東岡崎間については軌道中心間隔を3.9 mと大きく取り信号機として三位色灯式自動信号機導入するなど当時としては思い切った規格施設備えた高速転に対応する路線として建設された。 同時に愛知電気鉄道豊橋線輸送量増加目的として既開業の各路線について軌道強化による軸重上限引き上げ複線化、そして路面電車並の直流600 Vであった架線電圧直流1,500 Vへの昇圧段階的かつ積極的に実施した軌道強化複線化高速運転・輸送能力増強双方資する設備投資であり、また架線電圧昇圧には、同じ電力消費量でも電流量を低く抑えられるためジュール熱による損失低減できて効率良く、さらに大出力化や将来長大編成化に好適という都市高速電気鉄道では無視できないメリットがあった。 この架線電圧昇圧にあたって変電所などの地上施設機器交換改修加え車両電装品直流1,500 V対応とする必要があった。そのため愛知電気鉄道直流600 Vと直流1,500 Vの2電圧対応し、高回転仕様電動機主電動機として搭載した木造16 m級新型電車の電6形設計既設各線の昇圧先立ち1924年より投入開始していた。 この電6形全通後豊橋線での運用十分な走行性能備えていたが、小刻みに部分開業繰り返して段階的に東上してきた豊橋線小坂井到達する1926年頃には、日本の鉄道車両において重大な転機一つとなった車体構造木製から鋼製への移行始まっていた。 電6形車体はシングルルーフ構造採用など木造車としては設計時点での最新流行取り入れた設計であったが、木造車体鋼製車体と比較する高速運転時における車体への負担大きくまた車体腐朽速いこと、そして事故発生時車体強度不足することが問題となっていた。 そのため1926年4月1日豊橋線全体半分近くにあたる東岡崎 - 小坂井間26.1 km一挙開業備えて準備され新造車については、車体を半鋼製または全鋼製とすることになった。そこでこれらの新造車は、機器面では良好な成績残していた電6形仕様踏襲しつつ新機軸である半鋼製車体を愛知電気鉄道車両としては最初に取り入れ、さらに接客設備面でも座席長時間乗車適したセミクロスシート配置とした画期的な新型車として設計された。こうして豊橋線小坂井延長開業備えて愛知電気鉄道により新造されたのが電7形9両と附3形1両よりなる、合計10両の半鋼製16 m級車体備え車両群である。

※この「愛知電気鉄道初の半鋼製車」の解説は、「愛知電気鉄道電7形電車」の解説の一部です。
「愛知電気鉄道初の半鋼製車」を含む「愛知電気鉄道電7形電車」の記事については、「愛知電気鉄道電7形電車」の概要を参照ください。

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