山下七郎大尉の撃墜とは? わかりやすく解説

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山下七郎大尉の撃墜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 04:29 UTC 版)

羅英徳」の記事における「山下七郎大尉の撃墜」の解説

1937年日中戦争勃発後、第二次上海事変にて澄夫三空曹の95式偵に撃墜され後任として8月16日第5大隊24中隊(長:劉粋剛副隊長就任南京防空戦につく。9月26日朝、張韜良と警戒任務に就いていたところ、紫金山上空にて単独偵察していた十三分隊長山下七郎大尉(兵五七期)の九六式艦戦発見銃撃加える。九六戦はすぐさま中に逃げ込んだ。羅は機体雲から出てくるところを待っていたが、雲から出てきた九六戦は燃料尽き嘉定田んぼ不時着し横転したその後陸軍兵士たち昏倒した搭乗員収容するところを見届ける帰投した。 大校飛行場への帰投後、丁普明副総站長より搭乗員捕らえた302団の団長から、搭乗員の名前は山下大尉であるとの電話受けた事を聞き、前敵總指揮部の戦闘報告書に山下の名前と共同撃墜した旨を記入した28日午後5時、羅店への偵察任務終えた後、総站長の石邦藩より捕虜収容所として利用されていた中央体育場中国語版)に収容されていることを聞く2人赴くと、山下の他には8月15日曹娥江(中国語版)にて撃墜され95式観測員の少尉9月上旬に靖江にて撃墜され能登呂95式飛行員の飛行兵曹の2名が収容されていた。収容所航空委員会特務旅の管轄であったが、観測員の包帯張り替えられず傷口腐敗するなど環境劣悪であったため、石はすぐさま軍医手配し治療行った。「自分敗軍の将だから手当てをしてくれるなと言う山下に、羅は「腕の傷の手当てをしなかったらあなたは死んでいただろう」「我々はともに軍人であり、国家のために本分尽くして戦ったのである。しかし我々同士互いに仇敵ではない。あなたも一生懸命戦って堕とされたのだから恥じる事はない」と通訳の王少康上士越し答えた山下観測員の少尉次第恩義感じるようになり、自分捕虜となっていることを伏せて記録捕らえられた後に傷で死亡したとする事、完全に自由の身にする事、以上を自分たちの生前公表しない事、以上を守るならば中国空軍協力してもいいと言った。羅は40年後に公表する約束をし、自身戦闘記録抹消した山下一名は羅と王少康はからい中国帰化し1938年1月中国人結婚空軍監察大隊雇員となる。残る飛行兵曹は抵抗し続け南京陥落前の10月17日漢口への移送時、警備兵暴行加えたためやむなく羅によって射殺された。 羅はその後山下と度々会っており、1939年時点では航空学教授暗号作成携わっていた張超西の下で諜報活動関わり戦後蘭州数学教師になった最後に会ったのは英国赴任直前1948年4月で、酒を酌み交わし、2時間余り談笑した最後に仏間通され、「私には信仰心があるからそれが返って来た。羅上校君に慈悲の心があるから、将来はきっといいものになるよ」と告げられたという。その後大陸共産党制圧され中華人民共和国成立し山下消息は分からなくなる。1950年6月英国より帰国してそのことを知ると、東京大使館駐日武官・陳昭凱宛に「山下七郎捕虜となった後に病気のため獄死した」との旨を日本当局伝えるよう打電した一方同じく航空兵捕虜だった白浜幸吉軍曹や、収容所内で非服従運動展開していた陸軍第1飛行集団参謀山田信治少佐は、山下不時着した際すぐに昏倒したのではなく敵兵格闘して喉を刺され昏倒した、その後白浜と会う39年の少し前まで声が出なかったと本人言っていた、自由の身とはならず西安第1捕虜収容所成都航空委員会捕虜収容所でも反攻続けて看守を手こずらせており「そのうち脱走してやる」と息巻いていた、山田来てからは彼に同調して更に強硬となったため、扇動者と見なされて終戦後処刑された、と全く異な証言をしている。ただし、羅が山下撃墜その後公表する前の1981年中山雅洋が北京人民解放軍空軍関係者山下の事を尋ねたところ、その消息掴めなかったものの、前述蘭州教師になった事を噂で聞いた者はいたという。 羅が山下大尉撃墜した旨を公表したのは、39年後の1986年の事であった

※この「山下七郎大尉の撃墜」の解説は、「羅英徳」の解説の一部です。
「山下七郎大尉の撃墜」を含む「羅英徳」の記事については、「羅英徳」の概要を参照ください。

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