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張韜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/08 23:38 UTC 版)

張韜
『満洲紳士録 第三版』(1940年)
プロフィール
出生: 1887年(光緒13年)
[旧暦]光緒13年4月[1][注 1]
死去: 没年不明(1946年11月23日時点では存命)
出身地: 浙江省蕭山県[1][2][3]
職業: 官僚・司法官・実業家
各種表記
繁体字 張韜
簡体字 张韜
拼音 Zhāng Tāo
ラテン字 Chang T’ao
和名表記: ちょう とう
発音転記: チャン・タオ(ジャン・タオ)
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張 韜(ちょう とう、1887年〈光緒13年〉 – 没年不明)は、中華民国の官僚・司法官・実業家。別号は孔修[2][3]中華民国維新政府を経て、南京国民政府(汪兆銘政権)において最高法院院長をつとめた。司法官としては法曹一辺倒ではなく、経済官僚や実業家としての経歴も持っていた。

事績

浙江省官立法政学堂を卒業。1916年民国5年)2月28日、江蘇上海地方審判庁推事署理に就任し、翌1917年(民国6年)10月31日までつとめた[4]。次いで浙江大学・共和法政大学・浙江法政専門学校・浙江財務養成所で教授となる。その後、浙江省議会議員(議長)、国務院諮議、全国律師(弁護士)協会常務委員、杭州律師公会会長、浙江建業銀行常務董事(董事長)、杭徽公路長途汽車公司董事長などを歴任した。蔣介石国民政府では立法院委員兼経済委員会委員長をつとめた[1][2]

梁鴻志による華中での親日政権樹立活動に、張韜も参加している。中華民国維新政府では1938年(民国27年)6月7日に立法院立法委員に選出され[5]、更に立法院財政委員会会長を兼ねた[1][2]1940年(民国29年)3月30日、維新政府が南京国民政府(汪兆銘政権)に合流すると、張は最高法院院長(特任官)に抜擢された[6]。以後、汪兆銘政権崩壊まで在任していたとみられる[7]

1945年(民国34年)9月27日、張韜は上海で漢奸として逮捕・収監された[8]。翌1946年(民国35年)11月23日、張は首都高等法院で無期懲役・公民権終身剥奪・生活費以外の全財産没収の判決を受けた[9]。その後の状況は不明である。

注釈

  1. ^ 『新国民政府人名鑑』(1940)、8頁は、「1886年生」としている。

出典

  1. ^ a b c d 満蒙資料協会編(1940)、1728頁。
  2. ^ a b c d 『新国民政府人名鑑』(1940)、8頁。
  3. ^ a b 劉ほか編(1995)、1387頁。
  4. ^ 中華民国政府官職資料庫「姓名:張韜」
  5. ^ 劉ほか編(1995)、1031頁。
  6. ^ 国民政府令、民国29年3月30日(『国民政府公報』(南京)第1号、民国29年4月1日、国民政府文官処印刷局、14頁)。
  7. ^ 劉ほか編(1995)、1047-1048頁。
  8. ^ 「汉奸们的下场:抗战胜利后军统是如何逮捕汉奸?」抗日戦争紀念網、2020年7月6日
  9. ^ 益井(1977)、180-181頁。

参考文献

  • 満蒙資料協会編『満洲紳士録 第三版』満蒙資料協会、1940年。 
  • 『新国民政府人名鑑』外務省東亜局、1940年。 
  • 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1 
  • 益井康一『漢奸裁判史 1946-1948』みすず書房、1977年。 
  南京国民政府(汪兆銘政権
先代
(創設)
最高法院院長
1940.3.30 – 1945.8.15?
次代
(廃止)



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