害性・安全性とは? わかりやすく解説

害性・安全性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:19 UTC 版)

味の素」の記事における「害性・安全性」の解説

詳細は「グルタミン酸ナトリウム」を参照 味の素は、1970年代まで石油製法製造しており、1960年代から1970年代にかけて、その害毒性が議論された。1969年昭和44年)には第61回国会 科学技術振興対策特別委員会でもとりあげられた。当時味の素にはグルタミン酸ソーダになるノルマルパラフィン原料とした石油製品入っていて、成分の3割を占めた1969年昭和44年当時グルタミン酸ソーダは、味の素株式会社だけが石油製法によって製造していた。石油由来原料アクリロニトリル、またノルマルパラフィンからは酢酸生成され、それらによって、グルタミン酸が製造されていた。 アクリロニトリルノルマルパラフィン使用した石油製法の害性について、メーカー大手である協和醗酵工業(現:協和発酵キリン)は、石油具体的に灯油軽油)の中に含まれている有害なタールをどうしてなくすかといった技術的な問題残されていると言明タールは、発ガン性強くグルタミン酸ソーダ99度の純度とすると、残り1%不純物があり、その不純物中に有害なタール分が残留していないかどうかについては、当時検査されていなかった。これについて味の素アミノ酸開発部長は「研究進めていないといえばうそになるでしょう。」「毒性試験進め過程動物一代だけの実験結果ではだめ。二代目三代目影響ひいてはこれを食用にする人間二世三世どのような影響があるか、これをデータ納得させねばいけない。」「これらデータ作成するには、一企業だけでは無理」と答弁した1972年昭和47年)に味付昆布グルタミン酸ナトリウムを「増量剤」として使用し健康被害起きた事故があった。その症状後述中華料理店症候群似たものであった頭痛上半身感覚異常等)が、問題商品には、製品の25.92%~43.60%のグルタミン酸ナトリウム検出され調味料としての一般的な使用」とは程遠いものであったJECFA(国際連合食糧農業機関1971年大会および1974年大会にて、一日許容摂取量ADI)を 120 mg/kg 以下と定めた。また動物実験新生児への影響指摘され、この制限当てはまらないとした。その後ADI超える摂取事例報告されたため73年以降研究基づいた協議がJECFA1987年第31回会議にて行われたその結果通常の経口摂取では幼児含めヒトに対する毒性はなく、JECFAグルタミン酸ナトリウム一日許容摂取量を「なし」とした。ただし一度大量摂取注意すべきとしている。米国食品医薬品局FDA)、ヨーロッパ食品情報会議(EUFIC)、欧州連合食品科学委員会SCF)なども同様にADI特定しないとする評価90年代下している。 中華料理店症候群 中華料理食べた人が、頭痛歯痛顔面紅潮、体の痺れなどの症状訴えた中華料理店症候群Chinese Restaurant Syndrome)があり、料理グルタミン酸ナトリウム含まれたため関連疑われたが、臨床実験結果からは関連性見られなかった。 緑内障の原因可能性 2002年平成14年)に発表され弘前大学大黒浩らの報告によると、高濃度グルタミン酸ナトリウム摂取させたラットの目には障害発生しやすいという。大黒らは、このことがグルタミン酸ナトリウム欧米比べて広く使われているアジアで(正常圧緑内障が多い原因のひとつではないか推測している。ただし食品安全委員会評価では、上記マウスおよびラット新生児事象であり、サル含めた他の動物では発生確認されないため、グルタミン酸ナトリウム添加物として適切に使用される限り障害起こらない判断されている。 味覚飽和問題 グルタミン酸ナトリウム性質として、味覚から過剰摂取感知できないという問題がある。通常、塩などの調味料投入過剰状態になると「塩っぱすぎる(辛すぎる)」状態となり、味の濃さ感じることで過剰摂取気づくことができるが、グルタミン酸ナトリウムある程度分量超える味覚感受性飽和状態になり、味の濃さ変わらず同じような味に感じるため、過剰摂取気づきにくく、また飲食店過剰投入してしまいがちになってしまう。その結果調味料としての通常の使用では考えられない分量グルタミン酸ナトリウム摂取してしまう場合があり、注意が必要である。 「うま味調味料」には「ハイミー」(味の素)、「シマヤだしの素」(シマヤ)、「フレーブ」「日東味の精」(ヤマサ醤油)、「いの一番」(武田薬品工業武田食品工業武田キリン食品キリンフードテックキリン協和フーズMCフードスペシャリティーズ三菱商事ライフサイエンス)、「ミタス」(旭化成日本たばこ産業富士食品工業)、「味楽」(新進)、「グルエース」(キリン協和フーズMCフードスペシャリティーズ)、「味元」(韓国大象)、「味全」(台湾・味全食品工業)などがあり、類似商品商標に対して法的手段訴えたこともある[誰?]。「ハイミー」はリボヌクレオタイドナトリウム(呈味性ヌクレオチド)の含有量を8%にまで引き上げた派生商品である。

※この「害性・安全性」の解説は、「味の素」の解説の一部です。
「害性・安全性」を含む「味の素」の記事については、「味の素」の概要を参照ください。

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