人馬幻晶騎士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:16 UTC 版)
諸元ツェンドルグTZENDORG所属 銀鳳騎士団 生産形態 試作機 全高 15.3m 重量 45.5t フレーム インナースケルトン 武装 騎槍斧槍盾牽引索(トーイングアンカー)可動装甲 乗員人数 2人 搭乗者 アデルトルート・オルターアーキッド・オルター ツェンドリンブルTZENDRINBLE分類 シルエットナイト 所属 銀鳳騎士団 生産形態 量産機 全高 15.3m 重量 45.5t フレーム インナースケルトン 武装 騎槍斧槍盾牽引索(トーイングアンカー)可動装甲 乗員人数 1人 搭乗者 ヘルヴィ・オーバーリアデルトルート・オルターアーキッド・オルター銀鳳騎士団騎操士 ツェンドルグ 銀鳳騎士団が幻晶騎士の移動能力強化を目的に開発した、人型の上半身と馬型の下半身を持つ人馬騎士と呼ばれるケンタウロス型幻晶騎士のプロトタイプ。後にこの機体の設計はシルフィアーネにも流用されたため、飛翔騎士の祖であるとも言える。 並外れて大柄な体躯のために通常機の倍以上の重量をもつが、その分多量の綱型筋肉結晶や蓄魔力式装甲を積んでいるため魔力容量と出力が高い。ただし、その出力や構造の維持のため魔力転換炉を2基必要とし、魔導演算機(マギウスエンジン)、操縦席といった部品は人型の上半身から容量に余裕のある下半身へと移設されている。操縦に要する術式が未完成であるため、動かすためには上半身と下半身をそれぞれ操る騎操士が2名必要であり、史上初となる2人乗りの操縦席が取り付けられた。実働試験を行いながら術式を最適化していき、いずれは一人乗りにというのが当初からの予定だった。 主な装備は長大な斧槍と先端が尖った縦に細長いランス代わりにも使える盾で、突撃の際の槍の保持を補助する固定具が下半身に付けられている。また、軽量化のために装甲を薄めにしている下半身の防御力をカバーするために、可動式追加装甲と同じ機構を持つ可動装甲が機体そのものに組み込まれている。機動時にはこの可動装甲をカウンターウェイトとして用いる事で、騎馬では考えられないような驚異的な旋回機動を見せる。 銀鳳騎士団のお披露目を兼ねた模擬戦では、アーキッドとアデルトルートの双子を騎操士に据えて使用され、人間の歩兵と騎馬の比較に倣い戦力比を3対1とされた。模擬戦後は制式採用機であるツェンドリンブルの量産が開始されたため登場しなくなる。ツェンドリンブル ツェンドルグを元に機構の見直しと最適化を行った量産向けの機体。隊長機のみ角があり他は角なしのタイプ。ツェンドルグにて機体操作のための術式が完成したため、ツェンドリンブルでは1人乗りになっている。 1人乗りになった反面、操縦の負担は大きくなり、生身で馬に乗る感覚で操縦できる補助機構や一部動作の自動化を取り入れているものの、騎操士の育成が大きな課題として残っている。また、魔力転換炉を2基搭載するがゆえの高コストもあり、登場からしばらくは製造元の銀鳳騎士団で運用される機体だけで国内総数の大半を占め、ヘルヴィを中隊長とした第三中隊でのみ大規模に運用されていた。Web版 では撃刺巻貝(デッドリーシェルケース)討伐後にその戦果と有用性から、量産元と思われる国機研にアンブロシウス王が生産計画の修正を命じており、この時点から数年後になる大航空時代前夜編では、荷馬車を牽いて街道をゆく人馬騎士の姿は国民にも見慣れた景色となっている。 その移動能力に支えられた運搬力や機動力、突撃力は従来の常識を覆すものであり、専用に作られた荷馬車を牽いて人員や幻晶騎士を速やかに遠距離まで移送でき、3式装備『戦馬車(チャリオット)』を用いた時には絶大な戦力を誇る。本体性能も言わずもがなであるため、オプション装備分離後もそのまま騎馬隊の如く戦闘に参加し敵を駆逐できる。特に幻晶騎士の運搬面での効果は大きく、従来は自走させるもしくは部品にばらして馬車により時間を掛けて遠距離移送していたものを、完成状態の複数騎を一気に高速運搬可能というのは画期的なものであった。 主な装備はツェンドルグから引き継いでいるが、斧槍の代わりに騎槍を用いる場合もある。大西域戦争において、飛空船に対抗するための垂直投射式連装投槍器が搭載され、対地・対空への遠距離物理攻撃能力も獲得している。 オプション装備は運搬用の『荷馬車(キャリッジ)』や3式装備『戦馬車(チャリオット)』。 『戦馬車(チャリオット)』は装甲で周囲を固め突撃用の分離可能な斬獣剣と搭載用大型魔導兵装『轟炎の槍(ファルコネット)』を展開した馬車で、移動をツェンドリンブルに任せる事で乗り手の幻晶騎士は魔力供給兼砲手に専念出来る。2体の人馬騎士が牽引しながら騎槍を構えて突撃することで正面の敵を蹴散らし、馬車から飛び出た斬獣剣が周囲の敵を餌食にし、搭乗した幻晶騎士が魔導兵装で攻撃するという3段編成で非常に高い戦闘能力を発揮する。 ただし実在の馬と馬車と戦車(チャリオット)と同様に、『荷馬車(キャリッジ)』や3式装備『戦馬車(チャリオット)』を牽引した場合は、単体のツェンドリンブルに比べて踏破能力が劣る様子も、幾つかの戦闘描写で示されている。ツェンドリンブル・キール アデルトルート専用改修機。ただし、Web版の「Knight's & Magic 設定資料兼備忘録」 内にのみ記載されている設定で、Web版でも文庫版でも本編では単にツェンドリンブルと記述され、名前もカスタム機体であるという記述もない。 ツェンドリンブル・アーロ アーキッド専用改修機。ただし、Web版の「Knight's & Magic 設定資料兼備忘録」内にのみ記載されている設定で、Web版でも文庫版でも本編では単にツェンドリンブルと記述され、名前もカスタム機体であるという記述もない。名称は兎も角、相当する個体=キッド専用騎は大西域戦争で飛竜戦艦・ドロテオに止めを刺し、諸共墜落して粉砕された。
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