ノースサファリサッポロ
ノースサファリサッポロ | |
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施設情報 | |
所有者 | サクセス観光 |
管理運営 | 有限会社サクセス観光 |
面積 | 約1400坪 |
頭数 | 450 |
種数 | 135 |
開園 | 2005年7月 |
所在地 |
〒061-2273 北海道札幌市南区豊滝469-1 |
位置 | 北緯42度56分49.3秒 東経141度13分22.9秒 / 北緯42.947028度 東経141.223028度座標: 北緯42度56分49.3秒 東経141度13分22.9秒 / 北緯42.947028度 東経141.223028度 |
公式サイト |
www |

ノースサファリサッポロは、北海道札幌市南区に無許可で設置された動物園兼レジャー施設である[1]。運営は有限会社サクセス観光(本社:北海道札幌市)。2005年7月開園、2025年9月閉園予定。
概要
ノースサファリサッポロ、デンジャラスの森(旧:フクロウとキタキツネの森)、ノースサファリアドベンチャーの3つの施設で構成されている。
動物とのふれあい、距離の近さをテーマに展示を行っている。入園時の免責事項には事故及びケガに対し自己責任で入場する旨が記載されている。
他の動物園ではあまりふれあいを行っていないゴマフアザラシや、ミーアキャット、キタキツネ、エゾタヌキ、トナカイ、フタユビナマケモノ、アカハナグマなどにふれることができる。アフリカライオンやベンガルトラに鉄柵一枚を隔てエサやりを行ったり、ライオン展示舎の屋根に設けられた開口部から釣竿を使ってエサやりをするライオン釣りも実施している。
デンジャラスの森では誓約書に署名しないと入場できないデンジャラスゾーンがあり[2]、ミズオオトカゲやインドタテガミヤマアラシ、ビルマニシキヘビなど危険な動物の至近を通ったり、ピラニア水槽、ワニ展示場の上に設けられた一本橋を渡るなどスリルを感じさせる展示方法を採っている。
デンジャラスの森にはフクロウ、タカ、コンドルなどの猛禽類が約25種類展示されており、こちらも檻などに隔てられることなく間近で見ることができる。天井から釣竿でツキノワグマにエサやりができる森の釣堀、ベンガルトラのエサやりがある。
ノースサファリアドベンチャーで行っているアクティビティは水陸両用車を用いたジャングル探検やキャタピラ式の乗り物DTVシュレッダー、セグウェイがある。夏季には恐竜テーマパークであるジュラシックランドを開園し、大型のロボット恐竜の棲む太古の森をイメージしたエリアを自動操縦式カートで探検する趣向。
積雪期はハスキー犬の犬ぞり、スノーモービル、雪上バナナボートなどを行っている。
同園は移動動物園も行っており、商業施設や幼児施設、老人施設などで実施している。動物プロダクション部門ではテレビ番組やCM撮影、イベントなどの動物出演をプロデュースしている。
サクセス観光は2025年1月23日に東京地裁より破産開始決定を受けた加茂株式会社[3]より富士花鳥園を譲渡されサクセス観光の登記簿上では富士花鳥園の住所に支店が登録されている[4]。
無許可開設問題
本園は市街化調整区域に位置しているが開発行為に関する許可を取らずに開設されていた。札幌市は開業前の2004年10月、無許可で建設工事が行われていることを確認したため、運営会社のサクセス観光に許可を得るように行政指導を行った。しかし同社はそれに応じずに開園し、施設の拡張も続けた。札幌市は口頭や文書で指導を再三行ったものの、同社は「改善する」と回答をするだけで実際には改善しなかった[5]。
開業当初、同社は第一種動物取扱業者の届け出を出しておらず、行政指導の後の2006年5月に届け出が受理されていた[5]。その他、2004年には川の水を水路に引き込む工事を無許可で行う(市の指導を受けて取りやめ)、2024年にアザラシと共に泊まれる宿泊施設を無許可で開設[6]、看板の無許可設置(2006年以降、北海道開発局から8回にわたって撤去するよう指導されていたが「道が分かりにくい」等の理由で応じず)[7][8]、ツキノワグマやコブラなどの特定動物を飼養許可期限を超えて無許可の状態で飼育する(札幌市は10回以上行政指導)[9]、野生のアザラシ9頭を無届けで飼育する(5年後に札幌市が把握し、登録申請をするよう指導したが、7頭はその時点で既に死亡)[10]、などの様々な問題が報じられた。
園に対する市民感情の悪化も受けて[11]、札幌市が都市計画法に基づき、全施設の除却命令を出す方針であると2025年2月に報じられた[5]。2月18日、同社は違法状態の全156施設の撤去計画を札幌市に提出した[12]。3月10日、同社は9月末での閉園をホームページ上で発表した[13]。
加えて市は、サクセス観光に対し、コロナ禍での宿泊事業者の支援のための1962万円の補助金を交付していたことが分かった。今後、この補助金の返還を求めるか検討しているという[14]。
施設情報
- 住所:北海道札幌市南区豊滝469-1
- 夏季営業(2018年 ノースサファリサッポロ、デンジャラスの森):4月28日〜11月30日
- 冬季営業(2018冬季 ノースサファリサッポロ、冬季アクティビティのみ):1月6日〜3月21日
- ノースサファリアドベンチャー:2018年6月2日〜10月21日
- ジュラシックランド:2018年7月14日〜9月24日
- 入園料(夏季):中学生以上1800円 小学生以下600円 3歳以下無料
- 入園料(冬季):中学生以上1200円 小学生以下500円 3歳以下無料
- 駐車場料金:軽、普通乗用500円 バス1000円
代表的な飼育動物
ノースサファリサッポロ
- 南半球エリア
- アフリカゾーン
- ヤギヒツジゾーン
- リトル猛獣エリア
- ジャングルゾーン
- 珍獣ふれあいコーナー
- 単独展示
デンジャラスの森
- デンジャラスゾーン
- スカンク、インドタテガミヤマアラシ、ピラニア(ナッテリー)、ビルマニシキヘビ、シャムワニ、アオダイショウ
- 猛禽エリア
単独展示
- ベンガルトラ、ツキノワグマ、トナカイ、キタキツネ、ギンギツネ、エゾタヌキ
過去の施設
フクロウとキタキツネの森
2008年11月開園。園名の通り、フクロウなどの猛禽類とキタキツネなどのキツネ類を中心に展示する動物園で、キタキツネへのエサやりや抱っこ、フクロウやタカの腕乗せやフライトショーをメインとしていた。展示方法は独特で、フクロウと人を隔てる檻や柵はなく、至近距離で見ることができる。キツネもキツネ舎で放し飼いにされており、そこへ人が入っていく方式のため、間近でキツネを見ることができた。積雪期は大部屋の内部に雪山を作り、キツネが穴を掘る生態観察も容易な施設であった。
フクロウなど猛禽類は約20種類、キツネは3種類、十数匹程度が展示されていた。飼育しているキツネ類は全て人工繁殖させたもの。媒介する野生動物を遮断し、定期的な駆虫剤投与と定期検査により対策を行っていた。
園で調教されているメンフクロウやハリスホークが、挙式時や披露宴時に新郎新婦の元に結婚指輪を運ぶ演出を行っていた。
関連項目
脚注
- ^ “ネコ大人気のおやつ「ちゅ〜る」、トラも大好物だった”. 産経ニュース (2021年9月16日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ 週刊女性 2017年7月25日号
- ^ “TSR速報 加茂(株)”. 東京商工リサーチ. 東京商工リサーチ (2025年1月30日). 2025年3月13日閲覧。
- ^ “【動物行き先は?】無許可開発など問題化し閉園する北海道の動物園…その支店が富士宮市「富士花鳥園」に(静岡)”. 静岡第一テレビ. 静岡第一テレビ (2025年3月12日). 2025年3月13日閲覧。
- ^ a b c “「日本一危険な動物園」、札幌市が「閉園命令」へ…制限区域に無許可で開設20年”. 読売新聞. (2025年2月1日) 2025年2月1日閲覧。
- ^ “撤去計画は『提出されず』…20年間規模拡大続けた“ノースサファリ”「新たに設置許可を」vs「現施設の撤去が先」移転めぐり札幌市と深い溝も_北海道”. 北海道ニュースUHB (2025年2月17日). 2025年2月19日閲覧。
- ^ “【無許可で"動物園"の会社がまた…】「ノースサファリサッポロ」が“違法看板”国道沿いの国有地に5カ所設置―国が2006年から8回も指導→「申し訳なかった。速やかに撤去する」と回答_北海道札幌市”. 北海道ニュースHUB (2025年2月5日). 2025年2月19日閲覧。
- ^ “新たに『無許可看板や建設計画』も判明!違法建築の確認相次ぐノースサファリサッポロ…運営会社は「見直しかける」―札幌市「まずは撤去を」北海道【独自】”. 北海道ニュースHUB (2025年2月7日). 2025年2月19日閲覧。
- ^ “〈独自〉【新たにノースサファリの無許可判明】クマやコブラなどの危険動物が一時“無許可”状態に…札幌市が『10回以上指導』_建物の撤去計画は提出 北海道”. 北海道ニュースHUB (2025年2月18日). 2025年2月19日閲覧。
- ^ “【新たにノースサファリで未登録判明】“野生のアザラシ9頭”を5年間登録せずに飼育…札幌市への情報提供で発覚_「7頭はすでに死んだ」と説明も 北海道”. 北海道ニュースHUB (2025年2月14日). 2025年2月19日閲覧。
- ^ “「閉園する以外ない」住民から怒りの声 「ノースサファリサッポロ」無許可建築物全撤去の計画書を市に提出”. HTB 北海道ニュース 2025年3月11日閲覧。
- ^ “無許可建築で営業のノースサファリサッポロ 運営会社が改善計画提出”. 朝日新聞. (2025年2月19日) 2025年2月19日閲覧。
- ^ “開発許可得ず20年間営業の「ノースサファリサッポロ」、9月末に閉園へ…代表取締役は辞任”. 読売新聞. (2025年3月10日) 2025年3月10日閲覧。
- ^ “札幌市、無許可開発「ノースサファリ」側に補助金1962万円…「サッポロ割」に園内宿泊施設”. 読売新聞オンライン (2025年3月5日). 2025年3月5日閲覧。
- ^ northsafarisapporoの投稿(768362943269957) - Facebook
外部リンク
- ノースサファリサッポロ
- ノースサファリサッポロ (northsafarisapporo) - Facebook
- ベンジー(漫画) - ノースサファリサッポロを舞台にしたWeb漫画。立沢克美作。
フクロウとキタキツネの森
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 07:52 UTC 版)
「ノースサファリサッポロ」の記事における「フクロウとキタキツネの森」の解説
2008年11月開園。園名の通り、フクロウなどの猛禽類とキタキツネなどのキツネ類を中心に展示する動物園で、キタキツネへのエサやりや抱っこ、フクロウやタカの腕乗せやフライトショーをメインとしていた。展示方法は独特で、フクロウと人を隔てる檻や柵はなく、至近距離で見ることができる。またキツネもキツネ舎で放し飼いにされており、そこへ人が入っていく方式のため、間近でキツネを見ることができた。積雪期は大部屋の内部に雪山を作り、キツネが穴を掘る生態観察も容易な施設であった。 フクロウなど猛禽類は約20種類、キツネは3種類、十数匹程度が展示されていた。飼育しているキツネ類は全て人工繁殖させたもの。媒介する野生動物を遮断し、定期的な駆虫剤投与と定期検査により対策を行っていた。 園で調教されているメンフクロウやハリスホークが、挙式時や披露宴時に新郎新婦の元に結婚指輪を運ぶ演出を行っていた。
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