甲府市遊亀公園附属動物園
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遊亀公園附属動物園 | |
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甲府市遊亀公園附属動物園 |
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施設情報 | |
正式名称 | 甲府市遊亀公園附属動物園 |
所有者 | 甲府市 |
管理運営 | 甲府市 |
開園 | 1919年(大正8年)8月4日 |
所在地 | 〒400-0865 山梨県甲府市太田町10番1号 |
甲府市遊亀公園附属動物園(こうふしゆうきこうえんふぞくどうぶつえん)は山梨県甲府市の甲府市遊亀公園内にある都市型の動物園である。
概要
1919年(大正8年)に恩賜上野動物園(東京都)、京都市動物園(京都府)、大阪市天王寺動物園(大阪府)に次いで日本で4番目に開業。
甲府市のほぼ中心にあり、敷地面積は約14,000m2。度々移転や整備計画が持ち上がっては立ち消えとなっていたが、2022年(令和4年)より一時閉園し、2027年(令和9年)の再開園に向けてリニューアル工事中である(後述)。
沿革
- 1919年(大正8年)4月 - 甲府市に動物園を開設当時、公園用地として移譲された一蓮寺の境内に小動物を展示していた[1]。
- 1924年(大正13年) - 施設整備を進め、甲府動物園が発足[1]。
- 1926年(昭和元年) - アジアゾウを購入。このゾウが市立動物園ではじめて飼育されたゾウとなる[1]。
- 1945年(昭和20年)7月 - 甲府空襲により全焼[1]。
- 1952年(昭和27年)10月 - 戦後一時民間に貸出された施設が甲府市に再び移管され、市立動物園に戻る[1]。
- 1952年(昭和27年)12月 - 文部省(現文部科学省)から指定・博物館相当施設に承認[1]。
- 1957年(昭和32年)12月 - 都市公園の指定を受け、名称を甲府市遊亀公園附属動物園として再発足[1]。
- 1958年(昭和33年) - 園内に遊園地を設置[3]。
- 1985年(昭和60年)4月 - 友好都市である中国四川省・成都市からレッサーパンダ2頭が寄贈される[1]。
- 1986年(昭和61年)5月 - ベニイロフラミンゴ10羽を四川省成都市へ寄贈した[1]。
- 1989年(平成元年)9月 - 甲府市百周年記念事業で四川省成都市からジャイアントパンダを借入し、こうふ博'89の開催期間中に展示[1]。
- 1992年(平成4年)5月 - 動物友好交流としてワオキツネザル、ワタボウシパンシェ、ベネットワラビーを四川省成都市へ寄贈[1]。
- 2022年(令和4年)10月 - リニューアル工事のため一時閉園。
園内レイアウト
リニューアルによる閉園前は出入口からすぐ水の張った掘を渡るとゾウとサル舎およびカメの展示があり、再び掘を渡るとウサギやヤギ、モルモットに触れることができるふれあいコーナーがあった。公園を東西に通っている通路を陸橋で渡ると他の動物および休憩所があり、その奥に子供用の遊園地があった。遊園地は百貨店の屋上遊園地で使われていた100円で動くものが置いてあり、リニューアル前は入場料を支払って動物園に入り、奥まで行かないといけなかったが、閉園中は駐車場から直接入ることができ、入場料も無料になっている[3]。
リニューアル後は出入口にビジターセンターを設置してレクリエーション機能を持たせるほか、「ふれあい」「草原」「森林」「水辺」の4つのエリアに分け、テーマごとに動物を配置する[4][5]。
飼育動物
かつて飼育していた動物
このうちレッサーパンダは2027年に再展示する予定である[5]。
移転・整備計画
1952年に再開園した同園であるが、周辺の市街化が進んだことなどにより度々移転や整備計画が持ち上がっていた。最初は1972年(昭和47年)11月に愛宕山への移転が計画されるがオイルショックの影響のため頓挫し、1978年(昭和53年)には大津町への移転が計画されるがこちらも経済状況の悪化を理由に白紙化された[1]。
1994年(平成6年)に「甲府市遊亀公園整備構想」が策定され、遊亀公園全体の大規模な再整備が計画されたもののバブル景気の終焉のため動物園の整備のみとしたが、これも市の財政状況の悪化のため一部施設の改修に留まり、以降は緊急性の高い小規模な改修を財政状況を勘案しながら年次的に実施する計画へ変更された[1]。
2019年(令和元年)に動物園が開園100年を迎えることから改めて遊亀公園全体の全体整備に着手することとなり、先行して行なわれた遊亀公園に続き動物園も大幅リニューアルに着手した。当初は開園しながら7年程度をかけて整備する予定であったが、動物への影響や来園者の安全確保を優先することとして2022年(令和4年)10月に完全閉園のうえ4年半をかけて整備を行なうこととなった[6]。なお、閉園中も休工日に特定の動物との触れ合いの場を設けており、公式ホームページのブログで事前案内がされている。
施設情報
開園時間
- 4 - 10月 9:00 - 17:00(入園は16:30まで)
- 11 - 3月 9:30 - 16:30(入園は16:00まで)
休園日
- 毎週 月曜日 (ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は翌火曜日)
- 年末年始 12月29日 - 1月1日
アクセス
- バス利用の場合
その他
- 動物園の敷地内に遊園地が併設されており、乗り物やゲーム機などの遊具が設置されている。動物園の入場者のみ利用可能で、それ以外の外部からの入場は不可となっているが、現在動物園が休園中のため、遊園地のみ公園の一部として一般に開放され営業時間内に自由に入場できるようになっている。
- 遊園地の入り口にはシルバー仮面と突撃! ヒューマン!!のFRP像が両作品の放送当時から長い間設置されていたが、動物園のリニューアル工事による休園に伴い、撤去されている。
参考資料
甲府市遊亀公園・附属動物園整備計画(実施計画)案 (PDF)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m 整備計画(実施計画)案 pp.3
- ^ “戦時中「猛獣処分」せず園長奮闘 甲府市立動物園が舞台の絵本出版”. 朝日新聞. (2023年5月30日) 2025年9月20日閲覧。
- ^ a b “【昭和100年】「日本でここが最後の1台」コイン式電動遊具など70台 愛好家も注目のレトロ遊園地 山梨・甲府ゆうき公園こども遊園地”. TBS NEWS DIG. UTYニュース (2025年4月12日). 2025年9月21日閲覧。
- ^ “動物園がパワーアップしてリニューアルします!”. 甲府市 (2024年4月1日). 2025年9月21日閲覧。
- ^ a b “新たにレッサーパンダも 甲府市の遊亀公園附属動物園 リニューアル後の詳細なレイアウト発表”. TBS NEWS DIG. UTYニュース (2023年4月11日). 2025年9月20日閲覧。
- ^ “遊亀公園付属動物園、今秋からリニューアルへ”. 朝日新聞. (2022年2月12日) 2025年9月20日閲覧。
外部リンク
- 遊亀公園附属動物園ホームページ
- 甲府市遊亀公園附属動物園公式You Tubeチャンネル - YouTubeチャンネル
- 甲府市遊亀公園附属動物園 (@kofu_yuki_zoo) - X
座標: 北緯35度39分03.5秒 東経138度34分18.4秒 / 北緯35.650972度 東経138.571778度
固有名詞の分類
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