シュトロゼックプロジェクト/シュトルムツェンダー
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「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」の記事における「シュトロゼックプロジェクト/シュトルムツェンダー」の解説
ハイネルがオーナーとなって第11回大会に立ち上げたチームで、翌年にはSGMと合併し、2年目にして2カー目となるチーム「シュトロムツェンダー」を開始するなど、急速な改革を経てチーム拡大し、4年目で頂点を獲った。全チーム2カー制が開始された2020年からは両チームを「シュトロムツェンダー」に統合している。 ドイツの自動車会社シュトロブラムス製の超伝導リニアホイールを搭載することを最大の特徴とする。燃焼機関からの動力を車輪に伝えるのではなく、車輪内にモーターを内蔵する構造ゆえ、ギアチェンジという機構がなく、加速(トルク)性能において大きな優位性を持つ。マシンデザインはドライバー兼マシンデザイナーのフランツ・ハイネルが手がけ、いずれも奇抜なデザインで知られる。コクピットも独特で、シュティール各モデル、シュピーゲル、いずれもドライバーには一風代わった着座姿勢を求める。 シュトロゼックプロジェクトとしてデビューした2016年は銀色だが、2017年以後、シュトルムツェンダーに移籍したジャッキー・グーデリアン車は金色、シュトロゼックプロジェクトのフランツ・ハイネル車は銀色となっており、2022年のシュピーゲルからはグーデリアン車が再び銀色となり、ハイネルに代わって参戦しているマリー・アルベルト・ルイザ車の色はショッキングピンクとなっている。初代シュティール以降、シュトロゼックの車体色が銀色である理由は、デザイナーでもあるドイツ人、フランツ・ハイネルの「シルバーアロー」への憧憬からである。 シュティール HG-161(およびHG-161B、HG-162)(STIL HG-161,HG-161B,HG-162 カーナンバー15〈2016 グーデリアン、ハイネル 2017、2018 ハイネル〉、5〈2017、2018 グーデリアン〉) スーパーアスラーダのサーキットモードをシンプルにしたような形状だが、車体中央部には垂直尾翼状のウィングがそそり立ち、これを外観上の大きな特徴とする。これはコクピット部とつながっており、コーナリング時にコクピットごと左右にスイングし、内向きに倒れることでコーナーに対して内側のダウンフォースを高め、車体の安定性を高める効果を狙ったものである。これは「ローリングコクピット」と呼ばれ、以後2021年まで、一貫してシュティールに採用され続ける。バイクのごとく跨って乗るシートや、ジョイスティックを用いる操縦系も独自のもの。通常のシートよりも体力を要する姿勢であるため、強靭なフィジカルをもつグーデリアンに最も適したスタイルといえる。初年度から優勝するなど戦闘力は高く、改修型のHG-161B、HG-162も含め3年間使用した。 「HG」はハイネル(Heinel)、グーデリアン(Guderian)のイニシャルを取ったもの。 シュティール HG-164(およびHG-165, クロイツ・シュティール)(STIL HG-164,HG-165 カーナンバー5〈2018 グーデリアン〉、7〈2019 グーデリアン〉、8〈2019 ハイネル〉、1〈2020 グーデリアン〉、2〈2020 ハイネル〉、9〈2021 グーデリアン〉、10〈2021 ハイネル〉) 2018年の最終戦日本GPで登場。3輪バイクの横に補助輪つきのウィングを付けたような、例えようもない斬新な形状の5輪車。前モデル同様スイング式のウィングを備え、これまで通りの「ローリングコクピット」に加え、前の1輪、後ろの2輪がそれに連動して傾斜する機構が組み込まれた。これにより、タイヤの接地圧まで自在に制御することが可能となり、コーナリングにおいて大きなアドバンテージを築く。 2018年最終戦日本GPでHG-164がグーデリアン車1台のみデビューしたが、グーデリアンはこのレースではスタート直後に他車との接触でいきなりリタイアの憂き目にあった。2019年第7戦イタリアGPで投入されたHG-165(「クロイツ・シュティール」の異名でも呼ばれる)で完成の域に達した。コーナリングではローリングコクピット、ストレートではリニアホイールをオーバードライブさせずとも他車のブーストすらしのぐ速度で巡航できるハイパーリニアという完璧なコンビネーションで同年の後半戦を席巻し、ジャッキー・グーデリアンにチャンピオンタイトルをもたらした。2019年こそ圧倒的なアドバンテージを誇ったものの、翌年以降は長足の進歩を遂げた他チームに追いつき追いこされ、活躍はわずかな期間のみにとどまった。 作品のマシンデザインを手がけた河森正治は実際にはシュティールHG-164(HG-165)のデザインを先に着想していたが、斬新すぎるとのことでいったん没となり、HG-161という段階を経て5輪車のHG-164を登場させることとなった、という経緯がある。 シュピーゲル HP-022(SPIEGEL HP-022 カーナンバー9〈グーデリアン〉、10〈ルイザ〉) 2022年にシュトルムツェンダーが投入した、シュティールとは全く異なるコンセプトの新型車両。最大の特徴は極限までに低重心化が図られている点で、それを徹底するために、ドライバーはほぼ寝そべった状態で搭乗する。 コクピットは風防ガラスなどは備えず密閉状態となっており、ドライバーはコクピット内部に備えられたモニター越しに操縦するという形になっている。タイヤの配置はオーソドックスな4輪であるが、シュトルムツェンダー(シュトロゼック)の車両としては初となる変形機構並びに一部分だけだがレアメタルを有し、エアロモードでは4輪全てが車体の中心線側に寄って細長い形状となり、空気抵抗を低減させるという方式を採る。 初年度の2022年には風見ハヤトとブリード加賀が優勝を独占していく中、第7戦イギリスGPで両名以外では唯一となる優勝をジャッキー・グーデリアンが挙げるなど、ポテンシャルは見せたものの車体はトラブル続きで、グーデリアン、この年よりハイネルに代わって搭乗したルイザはともに低迷を味わった。 その形状から「ミズスマシ」との異名を持つ。完全密閉のコクピットの中でドライバーが寝そべった状態で運転する様は、「走る棺おけ」(本来はドライバーの命が危うくなるような車を指す)を連想させる。 シュティールHG-161シュティールHG-165シュピーゲルHP-022全長 4341mm 4682mm 4706mm 全幅 2139mm 2412mm 2488mm 全高 981.2mm 965.1mm 718.5mm 車両重量 472kg 460kg 452kg 総排気量 ー ー ー 最高出力 1820馬力相当 1950馬力相当 2050馬力相当 最大トルク 170kg-m 199kg-m 212kg-m 最高速度 592km/h+α 665km/h+α 695km/h+α エンジン 光学活性触媒燃料電池 光学活性触媒燃料電池 光学活性触媒燃料電池 構造 超電導リニアホイール4WD 超電導リニアホイール5WD 超電導リニアホイール4WDS ボディ素材 高分子誘導体C.F.R.P S.C.F.R.P S.C.F.R.P+H.P.R.M 変速機 無段(超電導加速) 無段(超電導加速) 無段(超電導加速)
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