スポーツの実施などによって生じた生理的な疲労が、十分に回復しないまま積み重なって起こる慢性疲労状態のことです。
スポーツトレーニングは、日常の身体活動のレベルより大きな負荷の運動をすることによってトレーニング効果が得られるという原則があります。これを過負荷の原則(オーバーロード・トレーニング)といいますが、大きな過負荷が続いたうえ、疲労回復に必要な栄養と休養が不十分な場合には、かえって競技の成績やトレーニングの効果が低下してしまいます。このような状態をオーバートレーニング症候群といい、慢性疲労症候群とも呼ばれます。
特徴として、競技成績の低下の他に、疲れやすくなる、全身の倦怠感や睡眠障害、食欲不振、体重の減少、集中力の欠如、また、安静時の心拍数や血圧の上昇、運動後に安静時の血圧に戻るのが遅くなるなどの症状がみられます。特に、疲労症状が高まるにつれて起床時の心拍数が増加するといわれており、オーバートレーニング症候群を早期発見する目安となります。心理的プロフィールテスト(POMS)、心理的競技能力診断検査(DIPCA3)、体協競技意欲検査(TSMI)のような心理テストも、チェック方法として有効と考えられています。
原因は、肉体的・精神的ストレスにより、視床下部や脳下垂体から分泌されるホルモンのバランスが崩れるためと考えられ、重症になるほど、トレーニングの減量・中止期間が延び、競技復帰が不可能になることもありますので、早期に発見し対応することが必要です。
オーバートレーニング症候群
慢性疲労症候群
(オーバートレーニング症候群 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/14 06:35 UTC 版)
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(きんつうせいのうせきずいえん、myalgic encephalomyelitis(略称ME)/まんせいひろうしょうこうぐん、chronic fatigue syndrome(略称CFS))は、免疫系、神経系、内分泌系の多系統の病態が関与する疾患。患者が訴える主な症状は、身体及び思考力両方の激しい疲労と、それに伴い、日常生活が著しく阻害されることである。慢性疲労症候群の診断基準は、慢性疲労をきたす障害や状態、服薬状況などを除外する必要があり、仕事や生活習慣が原因でなく、十分に休養をとっても回復しないことを必要とする。貧血、甲状腺疾患、糖尿病、多発性硬化症などが症状の原因であれば除外される[1]。
- 1 慢性疲労症候群とは
- 2 慢性疲労症候群の概要
「オーバートレーニング症候群」の例文・使い方・用例・文例
- オーバートレーニング症候群という病気
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