慢性活動性EBウイルス感染症とは? わかりやすく解説

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慢性活動性EBウイルス感染症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 04:37 UTC 版)

慢性活動性EBウイルス感染症(まんせいかつどうせいイービーウイルスかんせんしょう、Chronic Active Epstein-Barr Virus infection:CAEBV)とは、ヘルペスウイルス科に属するEBウイルス(Epstein-Barr virus) が感染したTリンパ球NKリンパ球の増殖が免疫系の制御が不十分となって誘発される高サイトカイン血症である[1]。希ではあるが顕在化すると重篤な症状を起こす。


  1. ^ a b 研究奨励分野 研究班名簿・疾患概要(21年度) 102 慢性活動性EBウイルス感染症 概要 - 難病情報センター
  2. ^ a b 河敬世、「いわゆる慢性活動性EBウイルス感染症の診断と治療」『ウイルス』 2002年 52巻 2号 p.257-260,doi:10.2222/jsv.52.257, 日本ウイルス学会
  3. ^ 金兼弘和ほか、慢性活動性EBウイルス感染症 モダンメディア 2010年5月号(第56巻5号) (PDF)
  4. ^ 研究内容”. 東京医科歯科大学血液内科. 2016年7月9日閲覧。
  5. ^ EBウイルス感染症研究会
  6. ^ 研究奨励分野 研究班名簿・疾患概要(21年度) 102 慢性活動性EBウイルス感染症 名簿 - 難病情報センター
  7. ^ a b c d e 慢性活動性EBウイルス感染症とその類縁疾患の診療ガイドライン2016 (PDF)
  8. ^ 難治性疾患研究班情報(研究奨励分野)》 慢性活動性EBウイルス感染症(平成22年度)
  9. ^ 平成28年度 難治性疾患政策研究事業 研究課題一覧表”. 難病情報センター. 2016年7月9日閲覧。
  10. ^ 81プロデュース スタッフ一同 (2015年12月15日). “松来未祐を応援してくださった皆様へ”. 松来未祐日記. 2015年12月15日閲覧。
  11. ^ 岩月啓氏、「EBウイルス関連皮膚T/NKリンパ球増殖症 -種痘様水疱症と蚊刺過敏症-」『日本小児血液・がん学会雑誌』 2015年 52巻 3号 p.317-325、doi:10.11412/jspho.52.317, 日本小児血液・がん学会
  12. ^ a b 戸倉新樹、「EBウイルスとリンパ増殖症『日本皮膚科学会雑誌』 2006年 116巻 6号 p.909-915, doi:10.14924/dermatol.116.909, 日本皮膚科学会
  13. ^ 今日の小児治療指針 第15版 20120215 発行
  14. ^ CAEBV患者会SHAKE
  15. ^ "EBV-associated T/NK-cell lymphoproliferative diseases in nonimmunocompromised hosts: prospective analysis of 108 cases." PMID 22096243, doi:10.1182/blood-2011-10-381921
  16. ^ "Excellent outcome of allogeneic hematopoietic SCT with reduced-intensity conditioning for the treatment of chronic active EBV infection.", PMID 20498651, doi:10.1038/bmt.2010.122
  17. ^ 慢性活動性EBウイルス感染症の治療 大阪府立母子保健総合医療センター[リンク切れ]


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慢性活動性EBウイルス感染症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 02:05 UTC 版)

エプスタイン・バール・ウイルス」の記事における「慢性活動性EBウイルス感染症」の解説

慢性活動性EBウイルス感染症(chronic active EBV infectionCAEBV)は、EBV感染しているNK細胞もしくはT細胞増殖性疾患である。抗ウイルスカプシド抗原anti-viral capsid antigensVCA)-IgG・抗初期抗原(anti-early antigensEA)-IgGといった溶解感染関連遺伝子対す抗体価が高いケースが多いために慢性活動性“という名称をつけられているが、増殖しているT/NK細胞においてEBVは、他のEBV陽性がん同様、溶解感染ではなく潜伏状態にある。 伝染性単核球症においてはEBVB細胞感染ターゲットとしているのに対しCAEBVにおいてはNK細胞T細胞EBV感染ターゲットとしている点が異なる。CAEBV患者組織においては、EBER-1の in situ ハイブリダイゼーションによって多くEBV感染感染したリンパ球認めることができ、患者末梢血球(peripheral blood mononuclear cells ; PBMC)でEBVゲノム高値となることが多い。 伝染性単核症様の症状長期継続するほか、過敏症種痘水疱症英語版)、赤血球貪食症候群などが随伴する場合がある。まれな疾患ではあるが、日本を含む東アジアでは比較発症率が高い。少なくとも一部ケースにおいては、慢性活動性EBウイルス感染症から悪性転化しT/NKリンパ腫生じる。また、主たるEBV感染細胞T細胞NK細胞かによって予後異なる。EBV感染細胞主体が CD3+細胞場合T細胞型とし、さらにCD4+細胞CD8+細胞分類されるEBVによる赤血球貪食症候群場合にはEBV感染しているリンパ球CD8+細胞であることがほとんどであり、CAEBVでは主にCD4+細胞感染していることが多い。特に活性化したT細胞により多くEBV感染細胞認められる。CD3-かつCD16+またはCD56+細胞EBV感染している場合にはNK細胞型と分類されるT細胞CAEBVは、高熱とVCA-IgG・EA-IgGの抗体価が高いことが特徴である。これは、EBV感染したT細胞活性化しインターフェロンγIL-6TNF-αなどの炎症性サイトカイン放出した結果重症炎症発熱引き起こされる考えられている。 一方NK細胞CAEBVは・HMB大顆粒リンパ球増加症・IgE抗体価が高いことが特徴である。 EBVB細胞においてCD40L発現誘発し、CD40とCD40Lの共発現引き起こす。この2分子間の相互作用は、共刺激co-stimulation)による細胞生存シグナルを出すことでB細胞形質転換において大きな役割を担う。また、今までEBV感染による CD40とCD40L共発現B細胞についてのみ言われてきたが、EBV関連したT/NK細胞増殖においても、CD40-CD40LシグナルT細胞NK細胞不死化促進しているのではないか考えられている。

※この「慢性活動性EBウイルス感染症」の解説は、「エプスタイン・バール・ウイルス」の解説の一部です。
「慢性活動性EBウイルス感染症」を含む「エプスタイン・バール・ウイルス」の記事については、「エプスタイン・バール・ウイルス」の概要を参照ください。

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