ウル・ウリアン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 21:47 UTC 版)
「ガイア・ギアの登場人物」の記事における「ウル・ウリアン」の解説
声:森川智之 マハのマン・マシーンパイロット。階級は少尉。見た目は屈託のない金持ちのお坊ちゃんで、物腰が柔らかで人あたりがよく、黒い髪色がやや重い感じだが、さわやかな瞳といいスッキリとした長身といい、まわりに良い印象を与える好青年。表面を上手く温厚に取り繕いながら小狡く立ち回る。しかしその素顔は残忍で狡猾、たとえ同僚でも自分に歯向かう相手には容赦ない暴力をふるう凶暴な男である。何かを思い込めば激発するタイプで、己のその欠点を知っているがゆえに、普段は普通の人でありたいと願い、趣味をよくしていようと努めている。それが「普通」を演じることの訓練に繋がり、任務にも役立っている。若くしてマハに登用される能力を持ちながら、マハのやり方を正義だととらえて順応してしまう感性の狭さがある。 良くない生まれながらも努力を積み重ねてマハに入隊し、ダーゴル大佐に目をかけられる。また、自身も大佐の「改革は優れたものが内部から行うべき」との考えに賛同しており、彼の尖兵として働くが、彼の意のままに動かざるを得ないということについて不満を覚えるようになる。エリートパイロットの道を歩む彼であったが、生まれながらに優れた出自と能力を持つアフランシに出会い、彼に対して強いライバル心を抱くことになる。またクリシュナと出会ってからは心の奥に潜む闇が明らかとなってくる。 メタトロンについては、「『シャア・コンティニュー・オペレーション』のうさん臭さは白人至上主義が感じられる。(ダーゴル大佐の好きな)ワーグナーはたかが音楽という形而上的な象徴としてあるものだが、『シャア・コンティニュー・オペレーション』はあからさまだ」「スペースコロニーという人工的な環境で生きていくためにはコロニーのキャパシティを超えないよう人口や住民の体重までチェックしないといけないため、すべてコンピューターに管理されている。つまり昔とは違い、現代の管理は人類が生きていく上での必然であり、それからはみ出た人間はアウトロー、法律で守られる必要がない人々、言い換えればコロニーで生きていく権利を持っていない人々である。しかしそれがエゴだということも理解せずにアウトロー的な生き方をする自由人というのはいつの時代にも存在する。それがメタトロンだ」と語っている。 ヘラス入港直後のアフランシの乗るスパシアス号にハングライダーの遭難を装って潜入する。「悪意を消す」能力を持っていると言われ、疑われながらもマハのメンバーという事については最後まで確信を持たせなかった。クリシュナに接近すると本性を現して彼女を拉致。その奪還にメタトロンが動くとダーゴル大佐から受領した新型機ブロン・テクスターで出撃。彼女を人質にしてガイア・ギアと交戦するが、劣勢と見るや彼女を宇宙空間に放置して戦線を離脱した。地球帰還作戦の時にメタトロンのエア・フォース1と交戦し、その最中に偶然クリシュナを保護する。ガイア・ギアαと何度も交戦しながらも勝ちきれないことでビューシング・ナッグ部隊の責任者へと降格させられていたが、マン・マシーンのパイロットは続けられることから本人は気にしていなかった。その後、クリシュナに対して真摯な態度で接し、催眠尋問の事も隠さず話したことで親密となり、男女の関係を持った。しかしクリシュナにアフランシへの対抗心を見透かされ、また彼女に対してそっけない態度しかとることが出来なかったために去られてしまった。ガイア・ギアαの撃破を命じられるが、逆にメッサーの乗るガイア・ギアαに鹵獲されてしまう。復帰後、ダーゴルから「懲罰は戦果を上げること」と冷笑されながら出撃。ジョーのゾーリン・ソールを撃破し、指名手配中のアフランシの恋人エヴァリー・キーの身柄を拘束するという成果を上げた。次第にダーゴルに反感を感じるようになったウルは、ダーゴルの愛するノイシュヴァンシュタイン城へとエヴァリーを連れ出し、エヴァリーを救い出したいアフランシと城を守りたいダーゴルを争わせようとする。 ラジオドラマ版 スペース・マハ所属のパイロットで、階級は少尉。ヘラスのグレンツェ地区よりもさらに貧しいスラム街の出身だったが、素質を買われてビジャン・ダーゴル大佐から直々にマハに抜擢された。「親兄弟、知人友人を問わずメタトロンのメンバーであれば誰でも殺す」と言い切り、感情を割り切る冷酷さを持つ。激しい二面性があり、クリシュナは彼のことを「天使と悪魔の顔を持つ」と評した。最初の出会いからクリシュナのことを「幸運を与えてくれる女神」と言い、異常な執着を見せていた。 メモリー・クローンの資料を手に入れたことからダーゴル大佐にアフランシの調査と確保を命じられ、島へ向かった。彼を追い詰めたが、突如現れたガイア・ギアαにより阻止される。ホンコン・マハと共同で追跡し、メタトロンの貨物船を拿捕する。 アフランシに敗北し続けた事から、乗機のブロン・テクスターにサイコミュを搭載。ファンネルでガイア・ギアを撃破する。しかし、サイコミュの副作用で精神を病み、後の戦いではサイコミュを搭載したガイア・ギアに敗退する。 彼の冷酷な人格は自分の存在の卑小さを隠すために表面を飾った仮面に過ぎず、アフランシの前に敗北を続ける内に弱い人格が表面化していった。ダーゴルにも見放され、自暴自棄になったウルは、ダーゴルを暗殺してマハを乗っ取ることを目論む。しかし、ダーゴルとの直接対峙で完全に気圧され、それは未遂に終った。その後、クリシュナとダーゴルの言葉によって心の平穏を取り戻した彼は、最終決戦を前にクリシュナを戦場から逃がし、城に残るダーゴルに「私を守れ」と言われてサイコミュを搭載しないブロン・テクスターで出撃した。しかし、アフランシのガイア・ギアαに撃破されて致命傷を負い、なんとかノイシュヴァンシュタイン城にたどり着くと、城に戻って来たクリシュナに看取られながら彼女の腕の中で死んでいった。
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