アニメ版のみ登場する人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 15:49 UTC 版)
「獣の奏者」の記事における「アニメ版のみ登場する人物」の解説
ヌック、モック 声:藤原啓治、柳原哲也 比較的長身で、髯を生やしているのがヌック、小柄でズングリした体型で、話すとき「〜モン」と言う口グセがあるのがモック。 元々はごく普通の真王領民だったが、その性格が災いして農仕事も兵役も上手くいかなかったらしい。その後仮面の男に利用されて卵泥棒(未遂)に手を染め、指名手配されてしまう。<堅き楯>達に追われていたところをエリンに助けられて以来それを恩義に感じており、ジョウンの小屋からカザルム、王都、さらには<降臨の野>と、エリンについていくことになる。カザルム学舎では雑用係として働くが、失敗が多くカリサに怒られてばかりいた。 闘蛇や王獣に襲われる、不良に絡まれる、ダミヤに人質に取られるなど、行く先々でトラブルを引き起こす凸凹コンビだが、崖から落ちたジョウンとエリンを救出したり、エリンの飛翔訓練用の服や騎乗具を作ったりするなど、いざというときは意外な活躍を見せることも。<降臨の野>以降の動向は不明だが、ラストシーンからすると引き続きカザルムの学舍で働いている可能性が高い。 月日の経過によって他の登場人物が様々な成長を見せる中、この二人だけは外見がさほど変わらず、視聴者の視点でエリンを見守るような役回りのキャラクターである。 キリク 声:楠田敏之 表の顔は毒専門の教導師であり、物語中盤で王都のタムユアン高等学舎から多額の寄付金付きでカザルム学舎に赴任してきた。学童達からの受けは良いが、裏ではダミヤの下で仮面の男として暗躍し、ヌックとモックに闘蛇の卵を盗ませようとしたり、カザルムではエリンとリランの関係を詮索するなどしていた。イアルとは何度も剣を交え、互角以上の勝負を繰り広げた。リランの肩を矢で射抜いた張本人でもある。 真王領の貴族の家に生まれたが、モットン夫妻の手により両親と妹を失っており、自らも抑圧された生活を送っていた。後にモットン夫妻を自ら毒殺したが、この事から大公領民に対して激しい憎悪を抱いている。 常時菓子を持ち歩いており、これで相手を懐柔したり、時には鋭利な飴を投げ付けて武器にもする。大公領で下働きをしていたためか料理が得意で、作中では饅頭を作ってカザルムの学童に食べさせている。 前述の過去もあって自らを「籠の鳥」と称し、「人同士が分かり合えないのに、人と獣が分かり合えるはずがない」という考えを持っている。当初は「リョザ神王国は清らかな者のためにあるべき」と説くダミヤに忠実に従っていたが、ただひたすら自然のままに王獣と共に生きようとするエリンを見るにつれて次第に心境が変化し、ダミヤや自分のやり方に疑問を抱くようになる。 エリンに対して妹のターヤを重ねて見ており、自分達の計画にエリンを巻き込みたくないと考えるようになる。その後用済みになりダミヤに始末されそうになるも、イアルと共闘して追っ手を撃退。イアルにエリンのことを託し、ダミヤのいる天幕へ近づこうとするイアルを援護した。 最終回では持ち前の医術を庶民の為に生かすべく、旅の医術師として庶民を相手に診察している様子が描かれており、エリンの故郷であるアケ村にも訪れている。 なお著者はキリクについて、『「掟」という言葉で象徴される、社会が生み出す制度の柵に捕らえられ、もてあそばれる一人間』と評している。しかしエリンに近づいた事がきっかけでその『柵』の存在に気付き、脱出する事に成功している。 2010年3月末に発売されたムック本には彼を主役にしたサイドストーリーが掲載されている。 ワダン 声:石野竜三 アケ村で獣ノ医術師をしている男。医術師としての腕前はソヨンに一歩劣る。霧の民であることからソヨンとエリンのことを蔑視していたが、ソヨンの処刑の際には独り崩れ落ちるなど情のある一面も見せた。 ソヨンの処刑後は真面目に働く様になり、<降臨の野>での決戦を控えたシュナンの命を受け、病床のハッソンに代わり闘蛇衆の頭領代行として指揮を行っていた(44話)。最終話では診察の為アケ村に訪れたキリクに、「旅の医術師とは珍しいな」とねぎらいの言葉をかけている。 ハガル 声:高塚正也 <堅き楯>の一人で、イアルの上役。原作では名前は出て来ない。イアルの俊足を見込み<堅き楯>にスカウトした。掟を破ったためイアルに討たれるが、その際<堅き楯>として見た国の裏側をイアルに伝え「現実を見据えようとしない者が国を治めるようではいけない」とイアルに忠告した。 ターヤ 声:堀籠沙耶 キリクの妹で、年齢はキリク曰く「生きていればエリンと同じくらい」としている。聡明で優しい少女だったが、モットン夫妻に毒殺されてしまう。 シロン 声:平野妹 37話でカザルム学舎に新しく入舎してきた、エリンとユーヤン以来の女子学童。タムユアンの教導師を父親(声:星野充昭)に持ち、彼女の二人の兄(声:高坂篤志)もタムユアンで首席を取り、教導師をしている。父親に認めてもらいたい一心から教導師を目指すも、平士にしかなれないカザルムにしか入舍できなかった事から、かなり心が屈折してしまう。 当初は中等二段で王獣の世話をし、女で教導師になれたエリンに対し対抗心を持っていたが、エリンやエサルの教えから、本に書かれている知識だけでは得られない、それ以上に大事なものがある事を悟り、考えを改める。更にリランの出産に立ち会うエリンの姿を見て感涙してからは素直で明るい少女になり、エリンや他の生徒ともすっかりうち解けている。
※この「アニメ版のみ登場する人物」の解説は、「獣の奏者」の解説の一部です。
「アニメ版のみ登場する人物」を含む「獣の奏者」の記事については、「獣の奏者」の概要を参照ください。
- アニメ版のみ登場する人物のページへのリンク