「八紘一宇」をめぐる発言とは? わかりやすく解説

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「八紘一宇」をめぐる発言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:46 UTC 版)

三原じゅん子」の記事における「「八紘一宇」をめぐる発言」の解説

概要 2015年3月16日参議院予算委員会において企業国際的な租税回避問題に関する質問をした際「八紘一宇」という言葉とりあげ日本建国以来大切にしてきた価値観である」と述べた質問中、清水太郎著書建国』を引用し、以下の発言をした。 一宇、すなわち一家秩序は一番強い家長が弱い家族搾取するのではない。一番強い者が弱い者のために働いてやる制度が家である。これは国際秩序根本原理をお示しになったものであろうか。現在までの国際秩序弱肉強食である。強い国が弱い国を搾取する。(中略世界中で一番強い国が、弱い国、弱い民族のために働いてやる制度ができたとき、初め世界平和になるということでございます」と述べ、さらにこの理念の下に「世界一つ家族のようにむつみあい、助け合えるような経済、税の仕組み運用していくことを確認する政治的合意文書のようなものを、安倍晋三首相イニシアチブ取り世界中提案していくべきだ。 — 2015年3月16日参議院予算委員会 賛同 歴史的な視点よるもの 大原康男は、東京裁判(リンク)で「八紘一宇」が問題とされた際、判決で「その伝統的な文意は、究極的に全世界普及する運命をもった人道普遍的な原理上の何ものでもなかった」と判断されたことに言及し、「こうした経緯を鑑(かんが)みれば、「八紘一宇」が国策利用され過去があったにしろ、その本義を踏まえた上で今日的文脈捉え直した三原議員発言頭から否定するのは、言論封殺に繋(つな)がると言わざる得まい」とコメントしている。 また、清水太郎国家主義者であり、その著書引用することはけしからんの上批判に対しては、片山杜秀文芸春秋反論行っている。清水思想は、弱肉強食原理で敵を倒し搾取することを否定し、むしろ敵を拝んで仲間とすることで平和を達成しようとした点に要点があると指摘、「日本八紘一宇という建国精神改め想起し、グローバリズム悪しき側面と戦うべきだ。三原議員そのような含み発言したではないか」と擁護した。さらにこの点を示す清水著作引用しキリスト汝の敵を愛せよと言った日本教に於いてはもとより当然のことである。(中略皇室に於かれては、常に敵を拝まれた。敵をも拝むのは、日本宗教の本来の伝統だ。この包容あってこそ、多種多様民族が、日本において融合統一されのである」と述べ八紘一宇言葉記され建国の詔には敵を拝む精神大きく刻印されていると主張した経済的な視点よるもの また、小林よしのりは「ピケティみたいなことを主張しているわけで、右巻きの者たちを説得する手段として「八紘一宇」を使ったわけだ。なかなかやるじゃないか」「安倍政権多国籍企業有利な政策しか取らないから、どうせ無理な提案だっただろうが、三原じゅん子強欲資本主義一定の疑問持っていることには驚いた」と評した批判 歴史的な視点よるもの ネット上では、「意図する内容伝えるなら別の言い方があったのではないか」「本来の意味よりも戦時統制プロパガンダとしてとらえられる危険性が高いのになぜあえて使うのか」「結果的に戦争に結びついた言葉なので、使わない方がいいのではないか」などの慎重な意見出た斎藤美奈子東京新聞で同発言を「会心無恥」であると批判し「口が滑った程度の話じゃないからね。(中略歴史お勉強サボると、こういう惨事を招くんです。いずれにせよ侵略戦争正当化したいという願望がなげればこんな無知かつ無恥発言出ないはず。(中略)厳しく処分しない禍根を残すよ」とコメントしたまた、戦時中スローガン国会でなぜ?」(3月19日朝日新聞)や「侵略戦争正当化」(同日東京新聞)、「戦意活用スローガン八紘一宇国会発言」(3月27日毎日新聞)など、朝日新聞毎日新聞東京新聞リベラルメディア一斉に批判した。さらに、三原質問の中で清水太郎著書建国』を引用したことについては「北一輝流れをくむ国家主義者」を礼賛したとの批判なされた日本美術史専門佐藤康宏は、「神武天皇実在信じる」三原発言は「迷妄」であると断じている。 経済的な視点よるもの このほかにも、同発言アベノミクスに対してネガティブインパクト与えると観点からも批判なされた冷泉彰彦ニューズウィーク誌上三原発言対し、「租税回避への批判を行うということは現時点では、つまり日本経済デフレ克服ができるかできないか瀬戸際においては明らかに優先順位が低い問題ということです」「せっかく法人減税をしてビジネス海外流出防止しようとしたのに、大企業優遇イヤがる世論迎合して急務である改革よりも『多国籍企業バッシング』というまるで左派ポピュリズム迎合したようなことを言っているわけです」との批判行った

※この「「八紘一宇」をめぐる発言」の解説は、「三原じゅん子」の解説の一部です。
「「八紘一宇」をめぐる発言」を含む「三原じゅん子」の記事については、「三原じゅん子」の概要を参照ください。

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