《企業》関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 08:49 UTC 版)
「生徒会の一存の登場人物」の記事における「《企業》関係者」の解説
碧陽学園の生徒達には世界的な流行を発生させる特性があり、《企業》のスタッフ達はそれを「神の視聴率調査区域」「FFS」などと呼んでいる。《企業》はその事に目を付け、商業的な利益を得ており、スタッフと呼ばれる教育員にまぎれた人員達もいる。しかしこのシステムには生徒が「何も知らない一般人」だからこそ成り立っているという弱点がある。《企業》では情報の漏洩が最大の禁忌とされており、内情を知りつつも「もう使えない」人間が発生した場合、「楽園」と呼ばれる僻地に飛ばされる。「楽園」では一応人としての最低限の生活は保障され、生活も何もかもが満たされるが事実上の軟禁である。アニメやコミカライズ版では《企業》の設定がないため枯野や朽木などは登場しない。 真儀瑠 紗鳥(まぎる さとり) 声 - 小菅真美 碧陽学園生徒会の項を参照。《企業》と碧陽学園を結ぶパイプ役となった。 枯野がまだ《企業》の幹部だったときは生徒会に近づくために従いやすいキャラになりきっていたが、『五彩』で枯野が敗北すると本来のSっ気を出し、引導を渡した。以後も枯野の前では本性を隠さなくなっていたが、「楽園」行きになった彼に復帰のチャンスを与えた。 アニメ、コミカライズ版では《企業》が存在しないためこの設定はない。 理事長(りじちょう) スタッフをまとめる立場にあり、《企業》に関してのシステムの責任を負う権力者。枯野や真儀瑠の上司。『五彩』にて枯野が暴走した際は「楽園」行きを言い渡した。 枯野 恭一郎(かれの きょういちろう) 東大を首席で卒業したエリート。東北出身。 碧陽学園で《企業》が利益を得るシステムの件を任されていたほどの地位を持つ幹部。ただし本人が言うには学園そのものには関わっていないらしい。鍵に《企業》の存在を嗅ぎつけられ、自ら彼の前に現れ退学を言い渡し追放という形で闇に葬ろうとする。しかし鍵の怒りに触れてしまったため、生徒全員に《企業》の目的を「お芝居」という形で暴露されてしまう。怒り狂った枯野は、鍵を《企業》に報復させるため自らの手で「お芝居」ではなく、「真実」を話そうとした。しかし、枯野の行動を見透かしていた真儀瑠と理事長によって阻まれ、「楽園」行きを言い渡されたことで挫折し、戦意喪失となった。 以後は『八方』まで登場せず、権力闘争から離れた穏やか過ぎる施設で暮らしていたことが明かされる。そのためか、性格や気質も大分変わっており、自分の感情を表に出すようになっていった(登場した当初は、杉崎の皮肉にも無表情無言で睨むだけだった)。この時から作風に沿ったギャグも行う人物となっている。 物心がついたときから母親から提示されたノルマをこなすだけの、学ぶ事が子供時代の全てであり、遊びが入り込む余地は一切無かった。期待値を上回れば母親は温かかったが、下回れば他人以下の冷たい存在だったという。しかしそれを不幸などと思ったことはなく、むしろ当然だと思っている。 幼い頃からのそんな環境が彼に「無能な人間に、自分で勝利を掴めない人間に、幸せになる権利など無い」というルールを植えつけさせ、それに従って生きている。そのルールの中で常に勝ち組だった自分の存在が、彼の唯一の正義であった(つまり、努力すれば必ず報われると信じてはいる)。目標のために努力を惜しまないという点に関しては鍵と似通っている。決定的な違いは、人を愛さず自己過信だけを増長させていったこと。いつしか子供たちを「努力をせず幸せになりたいと考えている」と思い込んで見下すようになっていった。 当初は上記の事情から子供たちを見下し、生徒たちによって社会的に抹殺される末路を辿った。しかし、『八方』にて杉崎と触れ合うことで、子供ながらの弱さなどを知り「《企業》に復帰した際には、今度は碧陽学園の教師として赴任し、生徒を叩きなおしてやる」と考えるようになり、その様子を見ていた親子からは既に「教師」として見られるようになっていた。後に英語教師として赴任した。 『八方』では復帰の条件として紗鳥の命を受け、行方不明となった鍵を卒業式にまで間に合わせるサポート役に回る。「楽園」の白ずくめの世界での生活があったからか、富士山などの何気ない景色を見て喜んだりとそういう感性がピュアになった。鍵とはお互いに気まずさはあったものの上述の過去を語るなど次第に打ち解けていった。 朽木 冴子(くちき さえこ) 《企業》の中でも変わり者が多いとされている調査部に所属。百合でドMで極度の美少女好き。 生徒会のメンバーを監視しており、自分の趣味性癖を報告書に記載して提出していた(美少女ではない杉崎は眼中になかった)。 それでも能力は高いため、「(美少女じゃないから)杉崎は無視してよし」という報告を上層部は信じてしまう。結果、最も危険な人物である杉崎に監視が行かなかったため、解雇となった。その後、彼女が碧陽学園の生徒に手を出すと「楽園」行きが決定事項となっていたが、後日生徒会室を覗いていたため「楽園」送りとなった。 上司からは彼女の性癖を心配されており、社会復帰して楽園行きにならないようにとの旨を書いた手紙が送られていた。 枯野の乗ったヘリコプターに生身で数時間掴まり続け「楽園」から脱出し、二次会に参加する。 エドワード・スミス タイタニックを沈めた船長と同姓同名のヘリコプター操縦者。礼儀正しく落ち着いた口調で話すが、ヘリコプターの操縦を始めると態度が一変。わざわざ危険な走行をしたり、激しすぎるテンションの宿った口調に変わる。ヘリコプターには妙な改造を施してあるらしく、搭乗した枯野が意識を失うほどの速度を出していた。 枯野 向日葵(かれの ひまわり) 枯野恭一郎の妹。ブラコン。《企業》にはコネで入る。 校舎裏のプレハブ小屋で働く。 仕事は主に生徒会の尻拭いや、杉崎と巡のスキャンダルを揉み消したりと碧陽学園周りのトラブル対処。 初出は『木陰』のカバー裏『こちら《企業》碧陽学園裏トラブル解決室』。 渇海 令(かつみ れい) 向日葵と同じく校舎裏のプレハブ小屋で働く。 仕事は主に向日葵への報告。 初出は『木陰』カバー裏。
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