turbulence
「turbulence」の意味
「turbulence」とは、乱れや混乱を意味する英単語である。物理学においては、流体の不規則な動きを指す。また、社会や経済の状況においても、不安定さや混乱を表す言葉として用いられる。「turbulence」の発音・読み方
「turbulence」の発音は、IPA表記で /ˈtɜːr.bjə.ləns/ となる。IPAのカタカナ読みでは「タービュレンス」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「タービュランス」と読む。「turbulence」の定義を英語で解説
Turbulence is defined as a state of confusion, disorder, or irregular motion in a fluid, or a situation in which there is a lot of sudden change, confusion, or disagreement. In physics, it refers to the chaotic and irregular movement of a fluid, while in social or economic contexts, it can describe unstable or chaotic situations.「turbulence」の類語
「turbulence」に類似する言葉として、「chaos」、「disorder」、「instability」、「uproar」などが挙げられる。これらの言葉も、乱れや混乱を表す意味で使われることが多い。「turbulence」に関連する用語・表現
「turbulence」に関連する用語や表現として、「air turbulence」、「turbulent flow」、「turbulent」などがある。「air turbulence」は、大気中の乱気流を指し、航空機が揺れる原因となることがある。「turbulent flow」は、流体力学において、不規則な流れを示す言葉である。「turbulent」は、「turbulence」の形容詞形であり、乱れた状態や混乱を表す。「turbulence」の例文
1. The airplane experienced some turbulence during the flight.(飛行中、飛行機は乱気流に遭遇した。) 2. The political turbulence in the country led to a change in leadership.(その国の政治的な混乱が、指導者の交代につながった。) 3. The stock market has been facing turbulence due to global economic uncertainty.(株式市場は、世界経済の不確実性により混乱している。) 4. Turbulence in the ocean can create dangerous conditions for ships.(海の乱れは、船にとって危険な状況を生み出すことがある。) 5. The company has managed to survive through periods of economic turbulence.(その企業は、経済の混乱期を乗り越えて生き残ることができた。) 6. The turbulent flow of the river made it difficult for the boat to navigate.(川の乱れた流れが、船の航行を困難にした。) 7. The turbulent relationship between the two countries has led to diplomatic tensions.(2国間の混乱した関係が、外交的な緊張につながっている。) 8. The recent turbulence in the job market has made it difficult for recent graduates to find employment.(最近の就職市場の混乱が、新卒者が就職するのを難しくしている。) 9. The turbulent weather conditions caused several flight cancellations.(乱れた天候条件が、いくつかのフライトのキャンセルを引き起こした。) 10. The scientist is studying the effects of turbulence on the movement of particles in fluids.(その科学者は、流体中の粒子の動きに対する乱れの影響を研究している。)タービュランス
タービュランス
流体内の局所的な部分における流速や圧力などが、時間とともに不規則に変動することをいう。火花点火機関の燃焼において、混合気中のタービュランスの存在は燃焼速度を向上させる効果があり、燃費改善や希薄燃焼限界向上の手段として有効である。吸気ポートの形状などを工夫して、シリンダー内に吸気流によるスワールやタンブルを形成することによって、タービュランスを強化することが可能である。
参照 スワール、タンブル、燃焼速度、乱流乱流(流体・空力)
速度が時間的に変動する流体の流れを乱流という。一般には速度の変動に伴って、密度、温度、濃度そのほかの物理量が不規則に変動する。変動しない流れが層流である。流れが乱流になる場合は非常に多く、むしろ層流が保たれるのは特殊な場合である。乱流の発生を組織的に研究した最初の人はイギリスのレイノルズ(1842~ 1912年)である。レイノルズは1883年、管の半径をa、流速をU、水の動粘性係数をνとした場合、aU/νがある値を超えると層流から乱流への遷移が起こることを明らかにした。aU/νは無次元の数であって、レイノルズ数と呼ばれ、遷移が起こる境界のレイノルズ数は臨界レイノルズ数と呼ばれる。
参照 層流、乱流損失、乱流生成ポットタービュランス turbulence
乱流
(TURBULENCE から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/30 13:56 UTC 版)
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乱流(特にその内部構造)の振る舞いを記述する理論上のモデルを構築することは可能か? | ![]() |
乱流(らんりゅう、英: turbulence)は、流体の流れ場の状態の一種。乱流でない流れ場は層流と呼ばれる。
乱流の確立した定義は現時点においても存在しないが、数学的にはナヴィエ・ストークス方程式の非定常解の集合であるということができる。層流と乱流のおおよその区別はレイノルズ数によって判断され、レイノルズ数の値が大きいと乱流と判断される。また、層流が乱流に遷移するときのレイノルズ数を臨界レイノルズ数という。
生活の中でのわかりやすい例としては水道の蛇口から流れる水がある。水道の水は流れが少ないときはまっすぐに落ちるが、少し多くひねると急に乱れ出す。このとき前者が層流、後者が乱流である。生活の中で見られる空気や水の流れはほぼ全てが乱流であるだけでなく、熱や物質を輸送して拡散する効果が非常に強いので、工学的にも非常に重要である。
乱流の数値シミュレーションは、気象予報や自動車等の空力設計からノートパソコンの冷却まで工学的には非常に幅広く利用されている。ゴルフボール表面につけたディンプルによる飛距離延伸(マグヌス効果も参照)、新幹線500系電車パンタグラフの突起による騒音低減などにも乱流の効果が応用されている[1]。
しかし高レイノルズ数の乱流を再現するには高い計算機性能を要求するため、スーパーコンピュータなどHPC(高性能計算)の重要な用途の一つになっている。
例
乱流の例を以下に挙げる[2]。自然界で見られる流れや、工業製品に応用される流れはほとんど乱流であり、層流のほうがむしろ例外である。
気象・大気力学
天文学
工学・その他
- 乱流翼
- ナックルボール
- マイクロファイバーによる乱流摩擦抵抗低減効果
- 飛行機の翼の表面にできる境界層
- 燃焼
- パイプライン中の天然ガスや石油の流れ
- 川や運河の水の流れ
- 船や車、潜水艦や飛行機の後ろにできる後流
- 煙突から立ち上る煙
性質
乱流には以下のような性質がある[2]。
- 不規則性
- 乱流の解析は決定論ではなく、統計的手法による。
- 拡散性
- 乱流では乱流粘性によって、運動量、熱、質量等の輸送量(流束)が層流に比べ増える。
- レイノルズ数が大きいこと
- レイノルズ数が十分大きくなると、運動方程式の粘性項と慣性項の相互干渉に関連した不安定性がもとで乱流が起こる。
- 3次元の渦運動
- 乱流の特徴の一つとして強い渦度変動が挙げられる。また3次元的であることも重要な性質で、2次元の乱流には渦を維持するメカニズムがはたらかず、ランダムな渦度変動を維持することができず消えてしまう。
- 散逸性
- 粘性によるせん断応力仕事によって乱流の運動エネルギーは消費され内部エネルギーに変わる。そのため乱流を維持するためにはこの損失を補填する継続的なエネルギー供給が必要である。
- 連続性
- 特殊な場合を除いて、乱流で生じる最小の長さスケール(コルモゴロフのスケール)でも分子運動の長さスケールよりは十分に大きい。
- 乱流は「流れ」という現象である
- 乱流は流体の性質ではなく、流れの一つの現象である。流体の種類(気体・液体、分子構造)が何であっても乱流の主な動力学的性質は同じである。
- 多重スケール、エネルギーカスケード[3]
- 2つの波数モードが結合して別のモードの運動が誘起される。このため、流れに注入されるエネルギーが大きなスケールから、粘性による散逸が支配的になる小さなスケールに伝達され、広いスケール範囲にエネルギーが分布する。これは、大きな渦が壊れて少し小さな渦になり、さらにその渦が壊れより小さな渦になるというイメージで説明される。
- 粘弾性流体との類似性[4]
- 層流状態の粘弾性流体と、乱流状態のニュートン流体(を粗視化してみた流れ)とが示す振る舞いが似ていることが指摘されている。
乱流モデル
乱流(特にその内部構造)の振る舞いを記述する理論上のモデルを構築することは可能か? | ![]() |
乱流は様々な場面で存在するため、数値流体力学においてもその解析は必須である。しかし上記の性質のために、解析には困難が多く、特に直接数値シミュレーションは計算資源の要求が高いので、代わりに乱流をモデル化する必要がある。
- RANS
- LES
- DES(detached eddy simulation)
参考文献
- 横井喜充、下村裕、半場藤弘、岡本正芳 編『乱れと流れ』培風館、2008年、85頁。ISBN 978-4-563-02289-1。
脚注
関連項目
- TURBULENCEのページへのリンク