Sword of Song
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「東京レイヴンズ」の記事における「Sword of Song」の解説
八雲 暁兎(やくも あきと) 春虎たちの1学年後輩で、外伝『Sword of Song』の主人公。ドイツ人とのクォーターで、長身と銀髪が特徴。高い剣道の腕を持つが、実戦ではプレッシャーに押し潰され実力を出し切れないヘタレな面がある。ただし、親しい人物が傷ついたときなどは、普段の気弱な態度からは想像もつかないような迫力ある形相を見せる。帰国子女のため、会話こそ不自由は無いが所々日本語を知らない。 本来呪術とは無縁だったものの、紀之部姉妹との出会いをきっかけに遭遇した「上巳の再祓」にて、「歌詠」の封印を解いてしまったために、監視のため陰陽塾に入学することになった。そのため呪術界の事柄には疎く、有名人である夏目のことも知らなかった。多少の見鬼の才はあるが、実技に関しては素人同然。出会った当初は雰囲気から夏目が女ではないかと疑念を抱き、春虎たちを焦らせていた。 「歌詠」の件に関しては祓魔局との兼ね合いなどのため霧夫に口止めされており、偶然「歌詠」の暴走に出くわした春虎一行以外には知らせていない。そのため事情を知らない周囲からは、歌詠神社との関係を「紀之部姉妹の許嫁」と誤解されることがある。 本人は知らなかったが、実は相馬家の分家筋の出身で、戦後海外に出奔して改名した相馬章輔の孫。歌詠(うたよみ) 歌詠神社に祭られていたご神体。紀朝雄が藤原千方の四鬼を退けるのに使用した神剣であり、陰陽庁に甲種認定を受ける程の呪具。刀身に『草も木も我が大君の国なればいづくか鬼の棲なるべき』という紀朝雄が詠んだとされる歌が刻まれている。歌詠神社の「剣の巫女」は常に歌詠の側にいる使命を科せられ、今代では夕佳と日奈がそれにあたる。非常に強力な力を持ち、力を緩和する鞘で力の大半を封印されてなお鵺の攻撃を防ぐ程の結界を作れる。「上巳の再祓」の件で鞘が破壊され封印が解かれた結果、結界はさらに強力になり、暁兎以外の人間には触れることができなくなったため、暫定的に暁兎が所持している。なお、暁兎が歌詠に触れることができるのは、彼が歌詠を鞘から抜いたときに歌詠の結界の「中」に取り込まれたからだと推測されている。 結界の力だけではなく、鵺に致命傷を与える切れ味を持つほか、手加減していたとはいえ木暮の攻撃を軽々と消し飛ばすなど、武器としても強力。また、「鬼祓い」の呪具であるため鬼が近くにいると自動的に反応して力を発する性質を持つ。ただし、これは藤原千方の四鬼に限らず、近くに鬼の力があれば見境なく暴走するため、鬼の生成りである冬児にとっては天敵である。そのため、夕佳と夏目が力を抑える特殊な呪符を所持し、寄宿寮で暴走しないように備えている。 紀之部 夕佳(きのべ ゆうか) 外伝『Sword of Song』のヒロイン。歌詠神社の「剣の巫女」で双子の姉。外見は妹と瓜二つだが、やや目つきが悪く口調も粗い。夏目や十二神将などの有名人にも精通している。自身が祓魔官を目指しているため、「歌詠」を所持できる暁兎を強引に陰陽塾に入学させた。当初は「歌詠」の鞘を壊した暁兎に横暴な態度をとっていたが、共に過ごすうちに周りのためなら平気で無茶をする彼を不器用ながらも気にかけるようになる。 紀之部 日奈(きのべ ひな) 外伝『Sword of Song』のヒロイン。歌詠神社の「剣の巫女」で双子の妹。姉と比較して明るく人懐っこい性格で、暁兎とも初対面の時から友好的に接している。また、霧夫に陰陽塾への入学を取りやめ、暁兎の入学予定だった高校に進むよう言われた際も嫌がるそぶりを見せないなど、ポジティブな面がある。 紀之部 霧夫(きのべ きりお) 歌詠神社の神主で、夕佳・日奈の父親。懐の深い人物で、暁兎が歌詠の鞘を壊した際も、彼が娘達を救ったことに感謝し、咎めることはなかった。陰陽師としての技量も高く、金鬼との戦いでは弱点を見抜き、暁兎達が勝利するきっかけを作るが、「逆神楽」に横やりを入れたことをルール違反とみなした千方の手で、罰則として魂を封印される。しかし、封印前から使用していたネズミ型の式神を操作することで、暁兎らに助言している。 浦紀部 夜彦(うらきべ やひこ) 歌詠神社の分社の巫女。性別は女性だが、外見と名前のため、男性と間違えられることが多い(寮で女性と公言した際に夏目を激しく狼狽させた)。水鬼討伐後に歌詠の主である暁兎に仕えるために歌詠神社に現れた。それまで歌詠神社の神主である霧夫ですら知らなかった分社の出身を自称したことに加えて、暁兎を特別扱いしてそれ以外の人物を蔑ろにし、4体の鬼の内3体を討伐したタイミングで現れたため、紀之部姉妹からの印象は悪い。 中原 星哉(なかはら せいや) 暁兎の同級生の少年。真面目そうな外見に反し、色事にすぐ食いつく年相応の性格の持ち主。 吉野 陽太(よしの ようた) 暁兎の同級生。真言宗の家系出身で、フレンドリーな性格の少年。 藤原 千方(ふじわらの ちかた) かつて朝廷に反乱を起こして討伐された陰陽師である藤原千方と同じ名前を名乗る銀髪の少年。「歌詠」の封印を解いた暁兎に「逆神楽」の再開を宣言し、鬼を次々と差し向ける。目的は「逆神楽」の完遂と称し、「鬼は順番通り1体ずつ差し向ける」など一定の法則に従って行動しているが、その詳細についてははぐらかしていた。 実は暁兎に差し向けた鬼は封印された不完全な状態で、それを「歌詠」に切らせることで封印を解く儀式が「逆神楽」であり、首尾よく四鬼を解放した後、暁兎に次の目的である「歌神楽」の開始を宣言した。 伝承に伝わる藤原千方本人かどうかは不明だが、コンクリートを知らないなど現代の知識には疎い様子を見せているほか、使用する術は帝式陰陽術とは別物と目されている。金鬼(きんき) 伝承に登場する藤原千方の四鬼の1体である「金鬼」と同じ名前を持つ鬼。外見は筋肉質で上半身が裸の男性の姿をとっている。どんな武器も弾き返すという伝承の通り強固な肉体を持ち、歌詠の攻撃すら弾き返すほどの防御力を持つ。また、夕佳と日奈の姉妹の不動金縛りを力づくで引き千切るなど、力も強い。ただし金気の鬼気をまとっているため、五行相剋の理に基づき火気に弱いという弱点があり、姉妹の火の術を食らい体が溶けたところで暁兎の攻撃を受け、石を残して消滅した。 封印解放後は、無精髭を生やした男性の姿で現れた。 風鬼(ふうき) 藤原千方の四鬼の1体である「風鬼」と同じ名前を持つ鬼。土偶のような外見をしている。その名の通り風を自在に操る能力を持ち、烈風によるカマイタチで攻撃する。暁兎の捨て身の攻撃で腹部を切り裂かれ、鎌を残して消滅した。 封印解放後は、黒髪の少年の姿をとり、「逆神楽」を完遂するため正体を隠して暁兎たちに接触し、彼らを言葉巧みに騙して目的を達成した 水鬼(すいき) 藤原千方の四鬼の1体である「水鬼」と同じ名前を持つ鬼。外見は両腕の無い女性の姿をしている。膨大な量の水を自在に操作して攻撃できるほか、身体も水でできているため歌詠の斬撃も通用せず、先に出た2体の鬼以上の実力を持つ。身体にコンクリートを混ぜられ、液状化を封じられたところを倒された。 封印解放後は長髪の女性の姿で現れた。解放前から千方が消耗した際に心配するそぶりを見せているなど彼に深く心酔しており、障害となる「歌詠」の所有者である暁兎を、あくまで公平な戦いを求める千方の意に反し、手段を選ばず始末するべきと考えている。 隠形鬼(おんぎょうき) 藤原千方の四鬼の1体である「隠形鬼」と同じ名前を持つ鬼。透明な肉体を持ち、見鬼の力を持つ者もその姿を認識することはできず、さらに歌詠の力をもってしても感知できない。ただし、姿が見えないだけで実体は存在するため、居場所さえ分かれば攻撃を当てることは可能。星哉の策略で辺りを霧で覆った際に映った影から、相当な巨体であることが窺える。姿を認識できず焦る暁兎を、すぐに殺せるにもかかわらず手を触れるだけに留めて嘲る性格の持ち主。 封印解放後は、長髪の青年の姿で現れた。
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