FACOM Mシリーズとは? わかりやすく解説

FACOM M シリーズ (メインフレーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 08:53 UTC 版)

FACOM」の記事における「FACOM M シリーズ (メインフレーム)」の解説

「FACOM Mシリーズ」はこの項目に転送されています。 FACOM Mシリーズは日立製作所技術提携して作られた、IBM System/360System/370のプラグコンパチブルのメインフレームである。FACOM M-100シリーズ初号モデルFACOM M-190アムダール社との共同開発で、姉妹機にあたるAmdahl 470V/6と共に世界初全面的にLSI採用したメインフレームである。HITAC Mシリーズと共通のイニシャル「M」は通産省MITI)に由来する後述)。 過去FACOM異なIBM互換にした理由1つは、買い手互換性求めていたことである。1960年代中盤東京大学大型計算機センター導入選定1965年設置だが、選定1964年1Qで、System/360発表とも被っている)の際に富士通FONTACベースとしたマシン(のちのFACOM 230-50)の採用目指していたが日立HITAC 5020敗れ、その理由国際互換性実質的にIBM互換)の問題とされた(と、田原書いているがHITAC 5020も全くIBM互換ではない)。互換性のあるOS必要だとされたとも科学技術計算のために、日本国外開発されFORTRANライブラリ使えることが重要視されたともいう。選定する側の一人であった東大有馬朗人が、『東京大学大型計算機センター10年のあゆみ』(NCID BN02626008)に寄せた機種選定について ――個人的回想中心に」には、互換性といった言葉は全く無くHITAC 5020について「試作機ができ上がっていた」という語がある(情報処理学会コンピュータ博物館によれば同機の「第1次試作完了」は1963年5月一方FONTAC完成納入1964年11月)。アメリカ市場新規参入するためには、一層IBM互換が必要と考えられた。 2つ目の理由として日本OECD加盟などの際は例外とされていたコンピュータについて1970年代自由化決定されたことである。保護政策無しでは世界市場60%、日本市場50%シェアを持つIBM対抗できない想定した通産省日本の6社を3グループ化し、体制強化図り富士通同じくIBM互換路線取っていた日立製作所提携した詳しく三大コンピューターグループ参照)。以上のような経緯によるため、FACOM日立HITAC両方副系列名に使ったMシリーズ」の「M」には、通産省MITI)の意向影響があるマシンという含みがあるIBM互換機開発先立つ1969年富士通池田敏雄IBMでSystem/360設計したジーン・アムダール会談している。この時、アムダールIBM後継機新技術の導入検討していた。アムダール提案却下されると、1970年IBM離れアムダール社を設立した富士通アムダール提携し、そのノウハウ得た富士通1970年に、先行されていた日立抜き日本市場日本メーカー売上トップ獲得していたが、FACOM Mシリーズによって1979年IBM抜いてトップになったFACOM M-1901974年富士通初のIBM互換機LSI採用した超大型機でIBM System/370の2〜3倍の性能当時世界最大最速FACOM M-2001978年) M-190の1.51.8倍の性能だが、最大4 CPUマルチプロセッサ構成が可能。この時、5 CPU分の速度達する。当時世界最大最速FACOM M-130F, M-140F, M-150F, M-160F, M-170F (1979年日本初め本格的な日本語処理機能JEF(Japanese processing Extended Feature)を搭載日本語対応したソフトウェアと、日本語入力用のタブレット漢字ドットインパクトプリンタ構成FACOM M-380, M-382 (1981年31ビットアドレス空間2Gバイト)をサポート、ECL/TTL LSI採用した超大型機。最大2CPU、最大物理メモリはM-380が64Mバイト、M-382が128MバイトFACOM M-780 (1985年10,000ゲート/チップECL LSI採用した超大型機。最大物理メモリ256Mバイト最大64チャネル水冷

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