2021年死刑確定囚(4人)
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「日本における死刑囚の一覧 (2010-)」の記事における「2021年死刑確定囚(4人)」の解説
事件名(死刑囚名)判決確定日事件発生日備考(執行日など)※座間9人殺害事件 (S) 2021年1月5日 2017年8月23日ごろ - 10月23日 1990年(平成2年)10月9日生まれ(現在31歳)・神奈川県座間市出身。2021年9月20日時点で東京拘置所に収監中。Twitterなどで自殺願望を仄めかしていた若い男女計9人(女性8人+女性のうち1人と知人関係だった男性1人)の計9人を座間市内の自室アパートに誘い出し絞殺。それぞれの被害者から現金を奪うなどしたほか、女性8人には性的暴行を加え、9人の死体を損壊・遺棄したとして、強盗殺人(1件)、強盗・強制性交等殺人(8件)、死体損壊・死体遺棄罪(9件)に問われた。刑事裁判では弁護人が承諾殺人罪を主張したが、2020年12月15日に東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)は「被害者が殺害に同意していたとは認められない」として死刑判決を宣告。弁護人は同月18日に東京高裁へ控訴したが、被告人S自身が同月21日に控訴を取り下げたため、控訴期限が切れる2021年1月5日0時をもって死刑が確定した。 ※伊東市干物店強盗殺人事件 (H) 2021年1月28日 2012年12月18日 2021年9月20日時点で東京拘置所に収監中。かつて働いていた干物店(静岡県伊東市八幡野)に押し入り、2人(社長の女性・常務の男性)をそれぞれ刃物で突き刺し、店内に設置されたプレハブ型冷凍庫内に閉じ込めて出血性ショックで殺害。店の売上金・釣り銭など現金約29万円を奪った。殺害された社長に「解雇したことにしてほしい」と迫り、トラブルになっていたことがあった。2013年に失業保険金をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕され、同年6月3日に有罪判決を受けた翌日に強盗殺人容疑で逮捕された。無罪を主張したが、2016年11月24日に静岡地裁(斎藤千恵裁判長)沼津支部で死刑判決を受けた。弁護人は控訴審で「第三者が現場付近にいた可能性がある」と主張したが、2018年7月30日に東京高裁(大島隆明裁判長)で控訴棄却の判決を受けた。2021年1月28日に最高裁第一小法廷(深山卓也裁判長)で上告棄却の判決を受け、死刑が確定。2021年8月12日付で、静岡地裁沼津支部に再審請求。 ※浜名湖連続殺人事件 (K) 2021年2月13日 2016年(1月29日ごろ・7月5日ごろ) 2021年9月20日時点で東京拘置所に収監中。2016年1月29日ごろ、静岡県浜松市西区のマンションで、元同僚の無職男性(当時62歳)を何らかの方法で殺害してキャッシュカード・実印などを奪い、遺体を焼損して浜名湖周辺に遺棄したほか、この被害者男性のマンション所有権などを不正に取得・老齢厚生年金を詐取するなどした。同年7月5日ごろ、同県磐田市のアパートで知人工員男性(当時32歳)の右腹部を2回刃物で刺して殺害し、遺体を切断して浜名湖周辺に遺棄した。公判で被告人K本人は、事件関連の質問に対し一貫して黙秘し、弁護人も無罪を主張したが、2018年2月23日に静岡地裁(佐藤正信裁判長)で死刑判決を受けた。判決を不服として控訴し、控訴審では弁護人が「第一審判決の事実誤認・裁判官の訴訟手続きに関する法令違反」を主張したが、その具体的な内容への言及や新証拠の提出はなかった。控訴審は即日結審し、2019年3月15日には東京高裁(藤井敏明裁判長)で控訴棄却判決を受けた。同判決を不服として上告し、2021年2月15日に最高裁第二小法廷(三浦守裁判長)で上告審判決公判が予定されていたが、同月13日に自ら上告を取り下げたため、死刑が確定。これについて、弁護人との面会や、被害者の1人の友人宛ての手紙で「死刑を執行されることに納得した」と述べている。 ※関西青酸連続死事件 (K) 2021年7月17日 2007年12月18日2012年3月9日2013年9月20日・12月28日 1946年(昭和21年)11月28日生まれ(現在75歳)。女性死刑囚。2021年9月20日時点で大阪拘置所に収監中。京都・大阪・兵庫の3府県で、結婚相談所で知り合った夫や内縁関係の男性ら4人の遺産を取得しようと、青酸化合物を飲ませ殺害した(うち1人は街中で突然倒れて入院、1年半後に転院先で死亡)。2014年11月19日に夫の殺害容疑で初逮捕、後に3件の殺人罪と1件の強盗殺人未遂罪に問われた。このほか、4人の男性の突然死事件についても立件・追送検されたが、いずれも嫌疑不十分で不起訴となった。「認知症の影響で責任能力などがない」として無罪を主張。2017年11月7日に京都地裁(中川綾子裁判長)で死刑判決を受け 、2019年5月24日に大阪高裁(樋口裕晃裁判長)で控訴棄却判決を受けた。2021年6月29日、最高裁第三小法廷(宮崎裕子裁判長)で上告棄却判決を受けた。同年7月2日付で、弁護人が同判決の訂正を申し立てたが、その申立も同月16日付で最高裁第三小法廷(宇賀克也裁判長)が出した決定によって棄却されたため、17日付で死刑が確定した。
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