中新世とは? わかりやすく解説

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ちゅうしん‐せい【中新世】

読み方:ちゅうしんせい

地質時代の区分の一。新生代新第三紀二分した場合初め時期2400万年前から510万年前まで。東北日本にはこの時代地層広く分布


中新世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/07 01:36 UTC 版)

地質時代新生代[* 1][* 2]
累代 基底年代
Mya[* 3]
顕生代 新生代 第四紀 完新世 メガラヤン 0.0042
ノースグリッピアン 0.0082
グリーンランディアン 0.0117
更新世 後期更新世 0.129
チバニアン 0.774
カラブリアン 1.8
ジェラシアン 2.58
新第三紀 鮮新世 ピアセンジアン 3.6
ザンクリアン 5.333
中新世 メッシニアン 7.246
トートニアン 11.63
サーラバリアン 13.82
ランギアン 15.97
バーディガリアン 20.44
アキタニアン 23.03
古第三紀 漸新世 チャッティアン 27.82
ルペリアン 33.9
始新世 プリアボニアン 37.8
バートニアン 41.2
ルテシアン 47.8
ヤプレシアン 56
暁新世 サネティアン 59.2
セランディアン 61.6
ダニアン 66
中生代 251.902
古生代 541
原生代 2500
太古代[* 4] 4000
冥王代 4600
  1. ^ 基底年代の数値では、この表と本文中の記述では、異なる出典によるため違う場合もある。
  2. ^ 基底年代の更新履歴
  3. ^ 百万年前
  4. ^ 「始生代」の新名称、日本地質学会が2018年7月に改訂

中新世(ちゅうしんせい、Miocene)は、地質時代の一つであり、約2,300万年前から約500万年前までの期間。新生代の第四の時代。新第三紀の第一の

分類

背景

大陸はほぼ現在の様相だが、北アメリカ大陸南アメリカ大陸は離れている。ヨーロッパアルプス山脈と北アメリカのロッキー山脈造山運動が始まった。日本ユーラシア大陸から分離し、日本海が形成され、これに伴う海底火山活動で日本各地にグリーンタフと呼ばれる凝灰岩層が発達した。この紀に海面が低くなったことでジブラルタル海峡が閉じ、海水の蒸発により地中海は非常に塩分の濃い海となった。この状態は鮮新世の初め頃(およそ500万年前)まで続いた[3]

気候

中新世は新第三紀以降から現在に至るまでの期間では最も気温が高い時代であり、一般的に温暖であったが、寒冷化は徐々に進行し、南極大陸には氷床が発達・拡大していた。中新世の終わりには氷床は大陸のほとんどを覆うようになっていた。これが更に地球を冷し、以降、氷河期が訪れることになる。

生物

海と陸の生物相はより現代に近づいた。オオカミ類、ネコ科類、ウマ類、ビーバー類、鯨偶蹄類シカ類、ラクダ類等)、カラス類、カモ類、フクロウ類、メガロドンなどは、中新世にすでに存在していた。ヒト科もこの時代に現れた。アフリカ大陸がユーラシア大陸と繋がったことで両大陸の生物が行き来するようになった。北アメリカ大陸とユーラシア大陸もベーリング陸橋でしばしば繋がったため生物が往来していた。一部の大型哺乳類の系統(肉歯目束柱目など)が姿を消し、奇蹄類も次第に衰えていく一方、アフリカから他の大陸に生息域を広げた長鼻目ゾウ類)が大いに繁栄し、偶蹄類も勢力を拡大していった。植物ではC4型光合成を行うものが増加した。

孤立している南アメリカ大陸とオーストラリア大陸のみ、異なった動物相である。

脚注

  1. ^ mya、m.y.a.とは million years ago の略で、百万年前のこと。 英語版Wikipedia参照 ⇒ mya (unit)
  2. ^ a b c d e f INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART (国際年代層序表)” (PDF). 日本地質学会. 2015年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月19日閲覧。
  3. ^ リチャード・サウスウッド著、垂水雄二訳 『生命進化の物語』 八坂書房 2007年 252ページ

参考文献

関連項目

外部リンク

  • 仲田崇志 (2009年10月29日). “地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月14日閲覧。

中新世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 00:16 UTC 版)

古瀬戸内海」の記事における「中新世」の解説

2200万年前から約2000万年前にかけて、現在の岐阜県可児市付近火山性陸成堆積盆形成され湖沼域が広がった。この堆積盆地最初期東部瀬戸内区である。約2000万年前からは局地的に火山性の陸成堆積盆形成始まり三重県鈴鹿市付近でも堆積盆出現した。これらの地域海進起きたのは約1800万年前(中新世ランギアン)のことであった。約1650万年前までに第一瀬戸内海急速に拡大しており、現在の伊勢湾付近に海が広がり周囲内陸湖形成された。この急拡大には中央構造線関与があった可能性がある。なお、この時期には形成されたばかり西部瀬戸内区(現在の瀬戸内海沿岸など)に第一瀬戸内海はまだ広がっておらず、そこには淡水環境広がっていた。 約1650万年前から約1550万年前までの約100万年間は西黒沢海進前期時期にあたるが、瀬戸内区は一様な海進遂げたわけではない。この時代初め西部瀬戸内区にも海が拡大し第一瀬戸内海東西方向に約500キロメートル南北方向に約80キロメートル亘って広がる現在の瀬戸内海よりも広大なになった急激な二度目海進では京都府南部宇治田原町付近まで海が広がった。やがて伊勢湾まで海退した後、最大規模であった三度目海進発生伊勢湾水深200メートル海へ変化し現在の島根県水没紀伊水道を介して太平洋島根県中央部を介して日本海繋がり西南日本は海により分断され多島海となった。 この大規模な海進の後に海退起き第一瀬戸内海離水した。これは海水準上昇上回るほどの隆起西南日本起きていたことを示唆している。約1500万年前に西南日本広域応力場が南北伸長場から南北圧縮場に変化しており、またその細かいプロセス異論はあれど日本海同時期に拡大遂げている。このことから、日本海拡大と西黒沢海進により西南日本海進起こった後、応力場の変化伴って地形隆起生じて海退遷移したと推測されている。後期中新世ごろから第一瀬戸内海は陸化が進行した海退直後東方設楽室生火山群短期間火山活動起き、その終期西方二上山石鎚山などの火山長期的な噴火活動開始した火山活動は約1100万年前まで継続活動終息した後も、約530万年前までは瀬戸内区から海は消失し平坦な陸地長く形成されていた。

※この「中新世」の解説は、「古瀬戸内海」の解説の一部です。
「中新世」を含む「古瀬戸内海」の記事については、「古瀬戸内海」の概要を参照ください。

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