計算機による計算の時代 —20世紀後半以後とは? わかりやすく解説

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計算機による計算の時代 —20世紀後半以後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:35 UTC 版)

円周率の歴史」の記事における「計算機による計算の時代 —20世紀後半以後」の解説

任意精度演算」も参照 1947–1948年 [値] (808) ファーガソンは、卓上計算機使用して808まで求めた。この計算は、レビ・スミスとジョン・レンチによっても検算され、シャンクス計算間違いであることが繰り返し確認された。 1949年 [値] (2037) ライトウィーズナーが ENIAC用いてマチンの公式により 203770時間かけて計算した1954年 [値] (3092) S・CニコルソンとJ・ジーネルが、IBM NORC用いて308913分で計算した1958年 [値](1万)フランソワ・ジェニューイが、IBM 704用いて 1万まで計算した1961年 [値](10万)ジョン・レンチとダニエル・シャンクスが IBM 7090用いて 10万まで計算した計算にはストーマーの公式 π 4 = 6 arctan1 8 + 2 arctan1 57 + arctan ⁡ 1 239 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=6\arctan {\frac {1}{8}}+2\arctan {\frac {1}{57}}+\arctan {\frac {1}{239}}} を使用した検算にはガウスの公式 π 4 = 12 arctan1 18 + 8 arctan1 57 − 5 arctan ⁡ 1 239 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=12\arctan {\frac {1}{18}}+8\arctan {\frac {1}{57}}-5\arctan {\frac {1}{239}}} を使用した1966年 [値](25パリ原子力エネルギー委員会にある IBM 7030用いて25まで計算した1967年 [値](50パリ原子力エネルギー委員会にある CDC 6600用いて50まで計算した1973年 [値](100万)ジャン・ギューとマルティーヌ・ブイエが CDC 7600用いて 100万1250まで計算した。 [法] ユージン・サラミンとリチャード・ブレントが独立に、算術幾何平均用いたアルゴリズム発見する1982年 [値](209田村良明MELCOM COSMO 900 用いてサラミンブレントアルゴリズムにより2097144まで計算。 [値](419田村良明と金康正HITAC M-280H を用いて4194288、ついで8388576まで計算1983年 [値](1677金田康正吉野さやかが HITAC M-280H を用いて16777206まで計算。 [値](1001)後保範と金康正HITAC S-810/20 を用いて10013395まで計算アルゴリズムガウスの公式による。 [値](7若松登志シャープパソコン MZ-80B を用いてガウスの公式 π 4 = 12 arctan1 18 + 8 arctan1 57 − 5 arctan ⁡ 1 239 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=12\arctan {\frac {1}{18}}+8\arctan {\frac {1}{57}}-5\arctan {\frac {1}{239}}} により71508まで計算1985年 [値](1752)ウィリアム・ゴスパーがシュリニヴァーサ・ラマヌジャンの式を用いて、17526200まで計算した1989年 この年は、チュドノフスキー兄弟と金康正田村良明によって激し計算競争が行われた。 [値](4.80億)5月にデビッド・チュドノフスキーとグレゴリー・チュドノフスキーによって4億8000まで計算された。 [値](5.36億)7月金田康正田村良明によって5億3687898まで計算された。 [値](10.1億)8月にデビッド・チュドノフスキーとグレゴリー・チュドノフスキーによって10億11196691まで計算された。 [値](10.7億)11月金田康正田村良明によって10億73741799まで計算された。 1990年 [値](100万若松登志富士通パソコン FM-TOWNS用いてシュテルマーの公式 π 4 = 6 arctan1 8 + 2 arctan1 57 + arctan ⁡ 1 239 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=6\arctan {\frac {1}{8}}+2\arctan {\frac {1}{57}}+\arctan {\frac {1}{239}}} により100万118まで計算1994年 [法] チュドノフスキー兄弟によって級数 1 π = 12k = 0 ∞ ( − 1 ) k ( 6 k ) ! ( 13591409 + 545140134 k ) ( 3 k ) ! k ! 3 640320 3 k + 3 2 {\displaystyle {\frac {1}{\pi }}=12\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {(-1)^{k}(6k)!(13591409+545140134k)}{(3k)!k!^{3}640320^{3k+{\tfrac {3}{2}}}}}} が発見された。 1995年9月19日午前0時29分 [法] カナダサイモン・フレーザー大学で、デビット・H・ベイリー、ピーター・ボールウェイン、サイモン・プラウフ研究チームBBP公式 π = ∑ k = 01 16 k ( 4 8 k + 12 8 k + 4 − 1 8 k + 5 − 1 8 k + 6 ) {\displaystyle \pi =\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{16^{k}}}\left({\frac {4}{8k+1}}-{\frac {2}{8k+4}}-{\frac {1}{8k+5}}-{\frac {1}{8k+6}}\right)} を発見する。この式はπの値の二進法(及び十六進法など、二進法直接変換可能な記法)による表現について任意の n − 1 目までの計算を必要とせずに、直接 n 目およびそれ以降計算できるベイリーウェブサイト様々なプログラミング言語用の実装例を見ることができる。 他の位取り記数法(たとえば十進法)で同様の級数存在するかは判明していない。 1997年 [値](515億)金田康正高橋大介HITACHI SR2201用いて 4次のボールウェインのアルゴリズムにより 515億3960まで計算した1999年 [値](2061億)金田康正高橋大介埼玉大学)が HITACHI SR8000 (1 TFLOPS) を用いてガウス=ルジャンドルのアルゴリズム分割有理数化法 (DRM)により 2061億5843まで計算し、4次のボールウェインのアルゴリズム検証したガウス=ルジャンドルのアルゴリズム(865GB、37.3時間) π 4 = 48 arctan1 49 + 128 arctan1 57 + 20 arctan ⁡ 1 239 + 48 arctan ⁡ 1 110443 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=48\arctan {\frac {1}{49}}+128\arctan {\frac {1}{57}}+20\arctan {\frac {1}{239}}+48\arctan {\frac {1}{110443}}} 検証計算がボールウェインの4次収束アルゴリズム(817GB、46.1時間) π 4 = 176 arctan1 57 + 28 arctan ⁡ 1 23948 arctan ⁡ 1 682 + 96 arctan ⁡ 1 12943 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=176\arctan {\frac {1}{57}}+28\arctan {\frac {1}{239}}-48\arctan {\frac {1}{682}}+96\arctan {\frac {1}{12943}}} 2002年 [値](1.24兆) 金田康正HITACHI SR8000(0.9TFOPS、約850GB使用検証含め84時間)を用いて高野喜久雄の公式(ガウス・ルジャンドル法) π 4 = 12 arctan1 49 + 32 arctan1 57 − 5 arctan ⁡ 1 239 + 12 arctan ⁡ 1 110443 {\displaystyle {\frac {\pi }{4}}=12\arctan {\frac {1}{49}}+32\arctan {\frac {1}{57}}-5\arctan {\frac {1}{239}}+12\arctan {\frac {1}{110443}}} と分割有理数化法により1兆2411億まで計算した検証計算などを含めて600時間かけた。 2009年8月 [値](2.57兆)筑波大学計算科学研究センター高橋大介が、円周率を2兆5769億8037まで計算する世界記録樹立した発表した。「T2K筑波システム」(毎秒95兆回)を使い検証計算含めて73時間36分を要した2009年12月 [値](2.69兆)フランスのファブリス・ベラール(en:Fabrice Bellard、QEMUFFmpeg などが知られる)が、Intel Core i7搭載したデスクトップPCでチュドノフスキーの級数用いて2兆6999億9999まで計算し世界記録樹立したバイナリーでの計算103日、検算13日データ量 1137GB。2.93GHz のクアッドコアプロセッサ、6GB のメモリ、7.5TB のストレージ搭載したデスクトップPC使用し検証計算含めて131日を要した2010年 [値](5兆)長野県飯田市会社員近藤茂米国アレクサンダー・J・イーが、3カ月かけてパソコン小数点以下5兆まで計算した2011年 [値](10兆)近藤茂アレクサンダー・J・イーが、1年1カ月かけてパソコン小数点以下10まで計算した発表2013年 [値](12.1兆)近藤茂アレクサンダー・J・イーが、94日かけてパソコン小数点以下12.1兆まで計算した発表2014年 [値](13.3兆)Sandon Nash Van Ness208日をかけてワークステーション小数点以下13.3兆まで計算した発表。この数カ月後にVan Ness死去2016年 [値](22.4兆)ピーター・トリュープが、105日をかけてパソコン小数点以下22兆4591億57718361まで計算した発表2019年3月14日 [値](31.4兆)Google技術者岩尾エマはるか同社のクラウドコンピューティングサービス「Google Cloud」を用いて111日かけて31兆4159億26535897まで計算した発表2020年1月29日 [値](50兆)Timothy Mullican が、303日をかけてパソコン50まで計算した発表2021年8月16日 [値](62.8兆)スイスグラウビュンデン応用科学大学は、108日と9時間かけてスーパーコンピューター62兆8318億53071796まで計算した発表2022年6月9日 [値](100兆)Google技術者岩尾エマはるかGoogle Cloudで、チュドノフスキー級数用いて15723時31分7.651秒かけて100まで計算しBBP公式で検証した発表

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「計算機による計算の時代 —20世紀後半以後」を含む「円周率の歴史」の記事については、「円周率の歴史」の概要を参照ください。

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