聖武王の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/20 14:46 UTC 版)
アーカンジェル 加名川王の庶子の一人。元々は聖騎士であったが、事情があって教団を脱退し、傭兵として名を挙げている。閃光のアーカンジェルとも呼ばれる剣の達人。怜悧な美貌を持ち、人を寄せ付けない性格だが、人を引き付ける魅力を持つ。愛称はアーク。 魔導王ダンタリオンの孫で、彼譲りの美貌と高い魔力を有する。聖騎士をやめて以降も神聖魔法を使うことができ、四相神を召喚する究極呪文を唱える。それにより聖人と認定され、その15年後に世界統一を成し遂げる王となり、聖武王の名で親しまれた。 ウランボルグの誓約者であるが、はじめは愛を告げる彼を遠ざけようとしていた。母親に傷つけられた心を癒し、自分を守るとただ誓うだけの彼に次第に心を開いていくようになり、ドラゴンと人間の時の流れが違うことを知った際には、「自分と同じ時を過ごせ」と我がままを言うなど、気持ちを受け入れるようになった。 教団で出会ったフェンリエッタとは、親に愛されず聖騎士になるしか生きる道がない同志だった。そのため、大切な彼女にウランボルグが失礼なことを言うのを許さない。 ウランボルグ 初登場時は、15、6歳の外見だったが、100歳くらいで成体となるドラゴンのため年齢は72歳。愛称はウル。 時遡能力を持ち、自身に向かって使うことで憑依魔法と称される力を使うことができる。彼しか使えない「祖霊憑依変化(アンシストラル・ポゼッション)」という魔法により、彼の中に流れる血の記憶をたどることで祖先を呼び出し自身の体を貸すことができる、憑依魔法とも称される。4大精霊全てに適性があり、一つも上級にならない中級の魔法しか使えないことも併せて、異端のドラゴンであった。 行方不明となった前王の代わりとして憑依魔法により竜王に選ばれ、二世界の犠になるための王として陽界に赴く。はじめは、人間のための犠牲になることは嫌だと思っていたが、アーカンジェルに出会ったことで彼のために生き死ぬことが運命と悟る。また、幻獣退治の仕事を通じて仲間の人となりを知り、ドウマを友と呼ぶなど人間を認めていた。前王の犠牲で死ぬ必要がなくなり、一時陽気によって発狂するものの、アーカンジェルが行ったから聖王と炎烈王の誓約の破棄のショックにより正気を取り戻した。アーカンジェルの危機には必ず助けに来ると誓い、一時陰界へと戻った。 2年後、王位をめぐる争いに勝利し、アーカンジェルの危機を感じ取ったため、陽界へと訪れる。恋人の自分と同じ時を過ごしてほしいという望みをかなえるべく努力し、人間の時の姿は2歳ほど育っている。しかし、炎烈王や雷牙王の大人の包容力や魅力に叶わないことを自覚して焦っている。 アーカンジェルと特別な絆で繋がれているフェンリエッタに対しては、アーカンジェルとの婚約話を聞いたこともあって好意を抱けず、「年増」や「年上のきれいなお姉さま」と呼んでいる。彼女のことは女とは言えないが友として認めるようになる。セファイド 世界を陰と陽に分けた時の竜王。世界を分かつ前の陽界では旅をしていたため、アーカンジェル達にとって心強い旅のパートナーである。誓約者だったナディアによく似たクローディアを、からかっては楽しんでいる。 アルファード(雷牙王) 二度目に陽界に来た竜王。誓約者のカーライルが、幸福な人生を送ることを望んでいた。 アウロラ 誓約者のダンタリオンが世界を憎んでいることを悲しんでいる。 ドウマ 迅来のドウマと呼ばれる、優秀な傭兵。情に篤いアーカンジェルの旧い友人。下品だが彼の話術は、立派な外交のすべとなるため侮りがたい。ディアとは気が合い、ガイスの後押しもあって彼女を伴侶とする。 第4次統一王国の将軍となる。 クローディア 宮木国の第四王妃の娘。王族らしい考え方と聡明さを併せ持つが、普通の少女。愛称はディア。聖王の血を強くひいている。 父王と武術大会で優勝すること、幻獣退治を成功させることを条件に、自由に生きる道を選択した。美しい姉にブスといわれたこともあり、容姿にコンプレックスを持っており、アーカンジェルの美しさを羨んで、ウランボルグが彼に誓約したことを知ってからは、厭味を連発したこともあった。幼いアーカンジェルの壮絶な過去を知り、僻むのはやめて自分は自分の良いところを磨こうと決意する。 幼いころから、自分だけを愛してくれる人と出会うことを望んでいた。ドウマとは婚約し後に子供をもうける。 魔法は、4大精霊全てに適性があるものの全て初級。弓では百発百中の腕前を持ち、武術大会を優勝した。 ガイス 宮木王家の近衛兵として働いていたが、妻子を失ったことをきっかけに僧侶となった。クローディアの父代わりとして、彼女の幸せのために奮闘する。 フェンリエッタ 四相教団の教皇を祖父に、教都王を父に持つ聖騎士。彼女の母親は第一王妃で、その唯一の娘である彼女は女性として最高の格を持っていた。しかし、子供を産めなくなった母が死に、その後釜として第一王妃となった叔母が自身の娘に「第一王妃の第一王女」という立場を与えたいと望んだため、聖職者となりその立場を捨てることでしか生きることができなかった。女性であることから、僧侶となるより身を守る術を身につけることができる聖騎士となることを決意し、アーカンジェルとは共犯者となった。 スピカと出会い、彼女のかわいさに心を奪われる。許されるものなら、彼女の傍にいたいと望み、スピカの誓約に答えた。
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