現代のイエズス会とは? わかりやすく解説

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現代のイエズス会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:07 UTC 版)

イエズス会」の記事における「現代のイエズス会」の解説

イエズス会会員数20000人、活動地域六大陸112か国に及ぶ世界で二番目大きカトリック男子修道会である。会の活動宣教教育社会正義など広範な分野にわたるが、特に有名なのは依然として高等教育である。世界各地イエズス会大学高等教育機関があるが、現在この分野でもっとも活発なのはインドフィリピンであろう各地イエズス会学校所在地文化適応した教育行っているが、「人生モデルとしてのキリスト生涯教育スタートとして知的霊的教育」という共通の教育目標掲げている。 ラテン・アメリカでは解放の神学の熱心な推進者として多くイエズス会員が知られている。解放の神学時に微妙な政治領域踏み込む危険があるため、カトリック教会において物議かもしてきた。教皇ヨハネ・パウロ2世数度わたってその行き過ぎ非難している。アルゼンチンでの「汚い戦争」と呼ばれる軍政期1976年解放の神学イエズス会士2人アルゼンチン赴いたものの海軍により拉致され拷問を受けることとなった当時イエズス会アルゼンチン管区長ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ政府要人接触し2人解放のための交渉をし実現こぎつけた。しかしベルゴリオの管区長としての軍政下の「非政治的な態度」は彼が2013年ローマ教皇選出される賛否分かれたペドロ・アルペ総長時代イエズス会活動テーマとして「社会正義社会的弱者への優先的配慮」が掲げられた。オスカル・ロメロ司教暗殺から10年ほどたった1989年11月16日イエズス会の六司祭(イグナシオ・エラクリア、セグンド・モンテス、イグナシオ・マルティン・ベロ、ホアキン・ロペス・イ・ロペス、フアン・ラモン・モレノ、アマド・ロペス)と家政婦をしていたエルバ・ラモスとその娘セリア・マリセラ・ラモスがエル・サルバドル軍兵士によって中央アメリカ大学構内殺害された。彼らは貧者保護者であったため、政府から破壊活動扇動しているというレッテル張られ上で殺害であった。この事件イエズス会全体社会正義運動対す意識高め殺害した兵士たちアメリカ合衆国ジョージア州基地訓練されたことからアメリカ軍対す抗議運動へと発展することになった2002年にはボストンカレッジ総長イエズス会員のウィリアム・リーハイがカトリック教会を「危機超えて再生へ向かわせる」とうたった21世紀プログラム発表したその中でカトリック教会検討すべき課題として司祭独身性、女性の役割信徒の役割などがとりあげられた。 2006年2月2日、ペーター・ハンス・コルヴェンバッハ総長は、教皇了承のもと、80歳を迎え2008年総長退任する発表した2008年1月5日からローマで行われる第35回イエズス会総会では新総長選出が行われることとなったイエズス会総長終身制だが、自主的な退任も可能であると会憲に定められている。 2006年4月22日イエズス会守護者である聖母祝日教皇ベネディクト16世ローマ訪れたイエズス会員たちに対して贈った言葉で「イグナチオ・ロヨラフランシスコ・ザビエルピエール・ファーヴルのような優れた聖性の人を源流とするイエズス会存在感謝し」た。彼はロヨラについて「まさに神の人であり、祈りの人であった彼の存在根源にあったのは聖体への深い信心であった」と語った2008年1月15日ローマで開かれていた第35回イエズス会総会において前述のコルヴェンバッハ総長退任に伴い日本の上智大学に学び同校において教鞭を執ったこともあるスペイン人会士アドルフォ・ニコラス神父を新総長選出広島での活動が有名で上智大学教鞭もとっていた28ペドロ・アルペ総長に続く、日本縁の深い人物総長就任となった2013年3月13日2月28日ベネディクト16世の退位に伴い前日12日から開幕したコンクラーヴェにおいて、イエズス会出身ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿ブエノスアイレス大司教)が第266ローマ教皇選出され教皇フランシスコ名乗るフランシスコ3月16日メディア向け会見席上教皇名を選んだ際のエピソードとして、冗談前置きした上で「『君はクレメンス15世を名乗るべきた。そうすれば上記通りイエズス会弾圧したクレメンス14世仕返しができるじゃないかと言われました」と述べ出席者笑い誘ったフランシスコはまた教皇選出後、ニコラス総長から届いたイエズス会からの祝いのことばの返礼のために、ローマイエズス会本部直接電話している。

※この「現代のイエズス会」の解説は、「イエズス会」の解説の一部です。
「現代のイエズス会」を含む「イエズス会」の記事については、「イエズス会」の概要を参照ください。

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