独裁機構への途とは? わかりやすく解説

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独裁機構への途

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 03:30 UTC 版)

公安委員会 (フランス革命)」の記事における「独裁機構への途」の解説

大公委員会前車の轍を踏まないためには、より強力な権力独裁を必要とした。それはとりもなおさず確固たる政府必要性ということなのだが、8月1日公会議ダントン提案拒絶にあった。彼は公安委員会臨時政府として昇格させよう演説し、(事実上事態法的追認にあたる)大臣第一書記としよう提案した時、ロベスピエール大臣職権現在の組織擁護して反対し、エロー・ド・セシェルも委員が行上の監察まで責任を負わされることになると批判して公会はこの意見退けたダントン意見辛うじて予算的自由を与えるための機密費増額という点だけ採用され従来50リーヴルから5000リーヴル増やされたが、罵声浴びたダントン面目潰した要するに、法的な建前整えるよりも先に統一的指導確立する方を優先したわけである。 非立憲的な臨時体制、いわば"革命的"な体制維持されるという方針は、8月11日ドラクロワ1793年憲法に基づく新し議会のための選挙準備をする提案対すロベスピエール反対さらにはきりした憲法実際に施行するかどうかは、当時諸派意見分かれている問題であったが、憲法即時発効させて議会選挙新しくするというのは、現在の山岳派支配を覆そうという意図があると判断されることが多かったので、憲法発効支持派は、ほとんど議席持たないエベール派や、議会追放されジロンド派などのシンパであると敵視された。よってロベスピエール激怒して異議唱え辞任すら示唆したが、そのジャコバン・クラブでの演説大喝采浴びてジャコバン派全体支持され連盟兵の後押しもあって反対派を黙らせた。これによって国民公会の非解散新憲法実施無期限停止決定した憲法施行その後何度提案されたが、8月28日には平原派のバレールも平和なときに作られ憲法現状では力はないと実施反対した。 連盟兵はもう一つ重要な役割果たした8月23日、彼らは国民総動員令を制定するように公会強訴したのである連盟兵の要求した大量募兵アイデアにはロベスピエール反対で「足りないのは兵士ではなく将軍であり、彼らの愛国心なのだ」と言って諭そうとしたが、連盟兵はコミューン圧力をかけて、無理に公安委員会採択迫った。(人気取りのために大衆迎合した)ダントンらの提案で、兵士徴集するのに見合う経済的な動員も可能となるように修正をうけた同法は、人間食物商品など一国家の一切資源政府掌中預けることを意味し公安委員会役割甚だしく広げた18歳から25歳までの男子兵士に、老人女子供生産医療動員できることになったほか、臨時徴税物資徴発現場判断可能になった。その現場責任者である派遣議員には恐怖政治テロル)を実践する権限与えられたことになる。 同日エベール派は、同派が一切影響力持たない委員会権力奪っているとして、大臣職復権要求し、(施行されていない新憲法大臣選出方法だけの実施要求した。これは人民直接選んだ選挙人会によって一般候補名簿作られ、そこから議会大臣24名の内閣を選ぶというもので、この方法での内閣刷新阻止するのに、ロベスピエール苦心した前述のように9月5日エベール派の扇動によるデモにより、当時表現いうところの恐怖政治議事日程載った」が、「これこそ人民目覚めさせ、自ら自分を救わしめる唯一の方法である」と連盟兵ロワイユは誇らしく言った革命裁判所刷新され、ようやく機能しはじめた国民公会恐怖政治具体化させる法案いくつか可決しサン・キュロット民兵革命軍フランス語版)として雇用されることになり、ギロチンとともに行進して農村に麦が蓄えられていないか、商人宅に商品隠されていないかを探すことになった革命委員会役員にも賃金払われるようになった。これらの人々には共に極左派が多くエベール派を満足させる決定であった9月13日には、公安委員会以外のすべての委員会改選されることが決まり以後、他のすべての委員会公安委員会監視下に置かれ候補者リスト公安委員会提出して公会が選ぶことになった。これは恐怖政治でより強い力を持つことになる保安委員会から事前にダントン派を排除してしまうことを目的とし、同時に地方人民結社政治クラブから疑わしい役員を除くことも目指していた。公安委員会優越権法令認められ最初で、公安委員会独裁始まりとなり、中央地方両方浸透する一党独裁的な体制ができていった公会連絡密にしていた派遣議員は、今後公安委員会属し公会ではなく委員会報告義務を負うようになった9月17日公会反革命容疑者法成立させ、恐怖政治の手段を完成させた。このときまでは恐怖政治が誰を対象としているのか明らかではなかったが、同法極めて適用範囲広く十分に革命的ではないとされ誰もが容疑者となり得た9月29日には一般高価格法(フランス語版)も可決され公会公安委員もこの法案にはあまり賛成していなかったが、統制経済調整公安委員会委託された。 革命政治公安委員会単一指導要する独裁推し進められることになったが、見てたように公安委員会はその執行勝手に押しつけられたわけであり、イポリット・カルノー (Hippolyte Carnot) によればせっぱつまって独裁であったが、「パンを!」と怒れ人民性急に改善求めこういうせっぱつまった状況でも、ロベスピエールが、左派突き上げ利用して右派抑え右派協力得て左派脅威をかわすという、政局綱渡り行って徐々に中央機構強化していったということは特出すべきことであった

※この「独裁機構への途」の解説は、「公安委員会 (フランス革命)」の解説の一部です。
「独裁機構への途」を含む「公安委員会 (フランス革命)」の記事については、「公安委員会 (フランス革命)」の概要を参照ください。

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