歴史に名を残した犬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:04 UTC 版)
人間との共生が最も古い動物故に多くの犬たちが名犬とされてきた。ノンフィクションの分野でも、忠犬ハチ公や南極物語などのように、実在した犬にまつわるエピソードや芸術作品などが数多く存在。(以下の犬たち以外にも名を残したのも多くいる。) 50年頃?(垂仁天皇87年) 足往(あゆき) - 名前が記録に残る日本最古の犬。むじなを殺して出て来た勾玉が献上された。(日本書紀・垂仁天皇の条) 587年 名前不明(白犬)- 記録に残る日本最古の忠犬(日本書紀・崇峻天皇の条)。物部守屋の家来・捕鳥部万の飼い犬。朝敵として晒される主人の遺骸を餓死するまで護り、朝廷に自分と主人を墓に葬らせた。 1700年代1781年 名前不明(狆) - 酒井忠以の愛犬。光格天皇より六位の位を下賜された(『耳嚢』)。 1880年代1889年 ツン(薩摩犬) - 西郷隆盛のウサギ狩時の愛犬である雌犬。上野恩賜公園に立てられた銅像にその銅像が寄り添って立てられた(製作者は後藤貞行、モデルは仁礼景範海軍中将の飼い犬である雄犬)。 1895年 オウニー(雑種) - 1888年に米国のニューヨーク州の郵便局のマスコットとなり、郵政長官から旅行許可証を貰い、船に乗って世界一周をした。 1900年代1900年 ニッパー(フォックス・テリア) - 円盤式蓄音器の発明者エミール・ベルリナーが感動した以前の飼い主の声に耳を傾ける肖像画を商標登録し、現在でも日本ビクターなどで使われている(His Master's Voice, HMV の商号はこれによる)。詳細は「ニッパー (犬)」を参照 1902年 名前不明 - ロシアの生理学者イワン・パブロフ博士の飼い犬で、条件反射の実験に使われ、以降、「パブロフの犬」といえば条件反射のことを指すようになる。 1923年 ボビー(コリー種) - 米国インディアナ州で飼い主とはぐれ、6か月でおよそ4000kmを歩き、離れた飼い主の住むオレゴン州まで戻ってきた。 1930年代1934年4月 忠犬ハチ公(秋田犬) - 主人(東京帝国大学農学部教授の上野英三郎)の帰りを渋谷駅においてその死後も待ち続ける姿が話題となり、同駅前に銅像が立てられた。 1939年 ブルーイ(オーストラリアン・キャトル・ドッグ) - ギネス公認の世界最長寿記録の犬。老衰により29歳で死亡(1910年6月7日 - 1939年11月14日)。 1940年代ブロンディ(ジャーマン・シェパード・ドッグ) - ナチスドイツの総統ヒトラーの愛犬。1945年ベルリンの防空壕で主人と運命をともにした。 チップス(雑種) - 第二次世界大戦中数々の勇敢な行為により、アメリカ陸軍から二つの勲章を授与された。 1950年代1957年11月3日 クドリャフカ(ライカ) - 旧ソ連が宇宙に打ち上げたスプートニク2号に搭乗した。 1958年 タロ、ジロ(樺太犬) - 南極越冬隊の犬ぞり用に南極に連れて行かれ、かの地で生き延びた。当時使われ、現在船の科学館に係留展示されている南極観測船「宗谷」、また東京タワーに銅像がある。 1980年代サーブ(ジャーマン・シェパード・ドッグ・盲導犬) - 飼い主をかばい足に怪我を負った事故をきっかけに、自賠責保険の支払いが盲導犬に対しても行われるよう法改正が行われた。 2000年代2008年 ベラ(シープドッグ系雑種) - ギネス非公認の世界最高齢記録保持犬。3歳の時に保護されたが、正式な出生証明書が無かった為、ギネス記録として公認されず。2008年、老衰により29歳で死亡。 2009年 シャネル(ワイアーヘアード・ミニチュア・ダックスフント) - ギネス公認の世界最高齢記録を保持していた犬。生後6か月の時、収容施設から保護された。2008年8月28日、老衰により21歳で死亡。 2011年 プースケ - ギネス公認の世界最高齢記録を保持していた日本の犬。2011年12月5日、老衰により26歳で死亡。世界歴代記録としては第9位。
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