構成生物
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鯨骨生物群集を構成する主な生物を挙げる。特に重要な生物は化学合成細菌群で、これは前述の通り生産者として機能する。これら細菌の検出には、堆積物などをPCRにかけてDNAをクローニングし、16S rRNA系統解析を行って同定という手法が用いられる。大型のベントスである貝類などの軟体動物は、鰓に化学合成細菌を共生させ、エネルギーを得ている。熱水噴出孔と共通の生物も多い。ここでは鯨骨生物群集に特異的な生物を中心をとりあげ、通常の海域にも普遍的に出現する甲殻類などは割愛する。
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構成生物
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光学顕微鏡で観察可能な原生動物、後生動物に関しては、管理指標として有用であることからかなり研究分類も進んでいて、親しみやすい名を持つツリガネムシ、ゾウリムシの類もしばしば観察される。 しかし浄化の主役である細菌に関しては、活性汚泥に含まれるもののDNAを解析したところ、実に9割が未知のものであったとの報告があるなど、大部分が未解明である。フロックの主体となる細菌の集合体をズーグレア(zoogloea)と称するが、これは特定の種を示すものではなくむしろその形状に対する呼称と言うべきである。 基本的に、種の同定に重要な分離培養が他種と共生関係にある生物では困難であり、活性汚泥中ではこの共生関係にある生物が多いためと推測されている。それでも一部の細菌種については、処理状態の指標とするために検出キットが開発・販売されるなど、解明の努力も進められている。
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構成生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/11 18:33 UTC 版)
氷雪藻と呼ばれる藻類は幾つかの分類群に存在する。一般的なものは緑色植物門ボルボックス目のクラミドモナス(Chlamydomonas)やクロロモナス(Chloromonas)といった緑藻類、特にクラミドモナス・ニヴァリス(Chlamydomonas nivalis)が代表的である。また車軸藻類や接合藻の仲間が繁茂する場合もある。これらの緑色植物は通常光合成色素としてクロロフィルa、bを持つが、環境条件によっては特定のカロテノイド(特にアスタキサンチン)を細胞内に蓄積する。その為、緑藻ではあるものの鮮やかな赤色を呈したコロニーが生じる。他に黄金色藻のオクロモナス(Ochromonas)も黄色の彩雪をもたらす。反面、アイスアルジー(英語版)として流氷などに優占する藍藻や珪藻の類は、氷雪藻として報告される事は稀である。 緑色植物門 緑藻綱ボルボックス目クラミドモナス属 Chlamydomonas Chlamydomonas nivalis - 優占種の一つ。後述。 Chlamydomonas antarcticus クロロモナス属 Chloromonas クラミドモナス属に似るがピレノイドを持たない。氷雪藻として以下のものが知られている。Chloromonas brevispina Chloromonas chenangoensis Chloromonas nivalis Chloromonas pichinchae Chloromonas rubroleosa Chloromonas tughillensis クライノモナス属 Chlainomonas クラミドモナス属に似るが4鞭毛性。以下の2種が知られ、いずれも氷雪藻。Chlainomonas kollii Chlainomonas rubra クロロサルシナ属 Chlorosarcina 車軸藻綱メソテニウム属 Mesotaenium アンキロネマ属 Ancylonema Ancylonema nordenskioeldii 不等毛植物門 黄金色藻綱オクロモナス属 Ochromonas 氷雪藻として代表的な Chlamydomonas nivalis は細胞の直径が 20-30μm、種小名の "nivalis"(ニウァーリス)はラテン語で「雪の」を意味する。多くの淡水藻とは異なり、好冷性で低温の水を好む。C. nivalis は冬季に雪が降ると優占種となり、不動細胞として雪中の間隙水に存在する。春に栄養塩や日射量、気温が上昇すると、不動の細胞から鞭毛を持つ緑色の遊泳細胞に変化し、適切な光環境を求めて移動する。遊泳細胞が良好な環境に着生すると鞭毛を失い、aplanospore と呼ばれる特殊なシストを形成する。aplanospore は硬い細胞壁を持ち、アスタキサンチンを大量に含む。この aplanospore が大量に形成されると赤い彩雪の原因となる。 ただし Chlamydomonas nivalis として報告された氷雪藻には、様々な属・種の藻類が含まれている可能性も報告されている。C. nivalis の遊走細胞は典型的なクラミドモナス属のもので他種との形態的な区別は困難であるが、不動細胞の形態は特徴(壁表面の隆起肋の様子など)の判別が可能である。走査型電子顕微鏡による観察の結果、C. nivalis のコロニー中には異なる形状の不動細胞が混在しているとされている。また分子系統解析による検討においても、C. nivalis とされた集団の中に Chloromonas に近縁なグループが含まれていることが指摘されている。 アスタキサンチンは、雪氷上の強い光によるDNA損傷を防ぐ働きをする。日本の複数の研究機関・大学による研究チームが両極などで採取した氷雪藻の遺伝子を解析したところ、多くの種が北極と南極のどちらかだけに分布し、北極圏では氷河など特定の地域のみで見つかる藻類が目立った。一方、ごく一部の系統は南北両極で検出され、現在も分散・交流している可能性があることが判明した。
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