日本人とラベンダーとは? わかりやすく解説

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日本人とラベンダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 20:33 UTC 版)

ラベンダー」の記事における「日本人とラベンダー」の解説

ヨーロッパで伝統的に精油医療利用されていたため、西洋医学蘭方)が日本に伝わると、日本医師学者西洋薬用植物精油精油蒸留法利用法興味持ち情報集めて医療利用したラベンダー文政期に宇田川玄真斎)訳述宇田川榕庵補校による西洋薬物書『遠西医方名物考』(1822年)及び補遺1934年頃)に「ラーヘンデル」「ラーヘンデル油」の名で詳しい説明があり、以降江戸後期翻訳書蘭学書にもラベンダー精油についての記述がある。フランス語のlavande は、蘭学者翻訳によりオランダ語のlavendel (ラーヘンデル)として紹介された。翻訳作業通して蘭方西洋)に使う生きた植物輸入しようという機運高まった遠藤正治によると、大槻玄沢宇田川玄真幕府申請したオランダからの輸入リストにはラベンダー含まれていたという。1819年には花と精油輸入され万延元年1860年)に遣米使節団によってもたらされ植物の種子には、ラベンダー種子含まれていた。日本香り文化研究する吉武利文は、本草学者山本榕室送られ種子記録や、旗本本草家馬場資生圃(1785年 - 1868年)のラベンダーの絵などから、幕末期には一部ではあるが、精油輸入され栽培行われていたと考えられる、と述べている。 ラベンダー本格的な栽培精油蒸留は、1937年昭和12年)に曽田香料株式会社創業者曽田政治が、フランスのアントワン・ヴィアル社からラバンデュラ・オフィキナリス(Lavandu la officinalis )の種子入手したことに始まり1942年昭和17年)には日本最初ラベンダー油が採取されたといわれてきた。しかし吉武利文は、株式会社永廣堂の沿革には、1935年伊豆富戸)でラベンダー油・ゼラニューム油(ゼラニウム油)の栽培採油開始したとあり、それ裏付ける1939年資料もあるため、北海道より伊豆の方が少し早かった可能性もあると指摘している。戦時体制下であった当時伊豆では国産香料生産目指され、クロモジゼラニウム蒸留の他に、ラベンダー試験的に栽培蒸留が行われていたが、第二次世界大戦が始まると食料増産のためラベンダー生産はできなくなった戦後は、伊豆では一部に残るのみとなった曽田香料戦中ラベンダー原種保存し終戦後契約による委託栽培募り富良野地方などでラベンダー栽培蒸留広く行われた。しかし、1972年昭和47年)頃から合成香料技術の進歩輸入自由化影響受けて衰退した1960年代までは、ヨーロッパ旅する機会のない日本一般大衆は、ラベンダーをほとんど知らなかった[要出典]。フランスではラベンダー香り袋やラベンダー油を用いた製品がよく見られるため、フランス旅した滞在したことのある日本人は知る機会があった。日本経済的に豊かになるにつれ海外旅行をする人が増えヨーロッパでラベンダー関連製品香り自身体験し興味を持つ人が増えた1975年国鉄カレンダー北海道富良野ラベンダー畑紹介され問い合わせ殺到し観光資源として栽培されるようになった人気テレビドラマ北の国から』(1981年 - 1982年)でもラベンダー畑登場して話題となった富良野ラベンダー畑は、夏の北海道旅行立ち寄る場所の一種の「定番」となり、多く日本人ラベンダー親しむようになった。 筒井康隆小説『時をかける少女』1967年)やその映像化作品であるテレビドラマタイム・トラベラー』(1972年)、および原田知世主演大林宣彦監督映画『時をかける少女』1983年)に、物語の鍵としてラベンダー香り登場した。それらの作品(特に1983年の映画)に接した人は、その名前と香り特徴知った

※この「日本人とラベンダー」の解説は、「ラベンダー」の解説の一部です。
「日本人とラベンダー」を含む「ラベンダー」の記事については、「ラベンダー」の概要を参照ください。

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