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山本榕室

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 07:34 UTC 版)

 
山本 榕室
時代 江戸時代後期
生誕 文化6年7月7日1809年8月17日
死没 元治元年2月20日1864年3月27日
別名 通称:沈三郎、諱:篤慶、字:錫夫、仲錫、室号:読書室
氏族 多々良姓山本氏
父母 山本亡羊、玲子
兄弟 弦堂渓愚、確斎、楓庭
山本復一
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山本 榕室(やまもと ようしつ、1809年7月7日 - 1864年2月20日)は江戸時代後期の医者、本草学者。父山本亡羊の次男として本草学に通じ、採薬記など多くの著作を残した。百々鳩巣、池内陶所と共に平安三才子と称された[1]。父亡羊百品考の著作を助け、読書室蔵書の充実に務めた。18歳年下の弟山本章夫(山本渓愚の描いた肖像画 [2]が伝わる。

生涯

文化6年7月7日(1809年8月17日)本草学者山本亡羊の次男として生まれた[1]。西国各地へ勢力的に採集を行い、伊勢国を訪れた際は津城内で津藩主に講義を行った[1]天保8年(1837年)水戸藩より直根人参の生育法を尋ねられ、大和国吉野郡で調査を行った[3]

安政年間錦小路頼易が開いた医学館に百々鳩巣と共に登用され、毎月本草学を講義した[1]。安政6年(1859年)父亡羊が死去すると、2年間物産会を引き継いだ[4]

長年胃病に悩まされ、元治元年(同日元治に改元)2月20日(1864年3月27日)死去し[1]、23日出棺、25日妙顕寺で葬儀が行われた[5]

著書

親族

  • 父:山本亡羊 - 本草学者。
  • 母:玲子 - 華頂宮臣青木如水二女[26]天明8年(1788年)12月13日生、享和2年(1802年)5月25日結婚、嘉永5年(1852年)2月18日没[5]
  • 兄:山本本太郎 - 文化6年(1809年)7月7日生、夭逝[27]
  • 弟:山本弦堂 - 秀夫、秀五郎。医業を修め、新政府に出仕した[28]
  • 弟:山本渓愚 - 章夫、藤十郎。画業を修めた[29]
  • 弟:山本確斎 - 正夫、余一郎。鳥飼に医業を開いた後、新政府に出仕した[30]
  • 弟:山本楓庭 - 善夫、十二郎。富田に医業を開いた後、度会県大属を務めた[31]
  • 弟2名、姉妹4名は夭逝[26]
  • 子:山本復一 - 太政官

脚注

  1. ^ a b c d e 中島 1909, pp. 40–43.
  2. ^ 松田 2019, p. 21.
  3. ^ a b c d e f g 西尾市岩瀬文庫古典籍書誌データベース”. 西尾市岩瀬文庫. 2016年1月4日閲覧。
  4. ^ 中島 1909, p. 33.
  5. ^ a b 松田 2014, p. 243.
  6. ^ 山本篤慶採薬記』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  7. ^ a b c d e f g h i j k 板坂 1989, pp. 7–8.
  8. ^ 経峰并布引山採薬卉木記』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  9. ^ 松田 2014, p. 155.
  10. ^ 百鳥図賛校正』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  11. ^ 野山草木通志』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  12. ^ 双松園新介品録』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  13. ^ 読書室日抄』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  14. ^ 文久二年壬戌五月九日十日平安読書室物産会品目』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  15. ^ 大和国土産考』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  16. ^ 和歌物産出処考』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  17. ^ 松田 2014, p. 71.
  18. ^ 松田 2014, p. 80.
  19. ^ 松田 2014, p. 117.
  20. ^ 松田 2014, p. 303.
  21. ^ 松田 2014, p. 331.
  22. ^ 松田 2014, p. 332.
  23. ^ 松田 2014, p. 61.
  24. ^ 松田 2014, p. 35.
  25. ^ 七十二候異同攷』 - 早稲田大学図書館古典籍総合データベース
  26. ^ a b 中島 1909, p. 39.
  27. ^ 中島 1909, p. 40.
  28. ^ 中島 1909, p. 43.
  29. ^ 中島 1909, p. 44.
  30. ^ 中島 1909, p. 48.
  31. ^ 中島 1909, p. 49.

参考文献

外部リンク




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