日本における白兵戦とは? わかりやすく解説

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日本における白兵戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:23 UTC 版)

白兵戦」の記事における「日本における白兵戦」の解説

中世から近世にかけての日本では歩兵として農閑期農民徴用していたため、武士比べて白兵戦戦果期待できず、遠戦主体だったという説がある。しかし、実際に弓矢鍛錬必要な専門職であり、投石限定的鉄砲高価であったため、正しいとは言い難い当時は、ほとんどの兵は白兵戦備えて刀などの白兵武器携帯していた。 戊辰戦争後明治になって四民平等世になり、徴兵制によって武士階級以外の人員軍隊構成されるうになると、この傾向強まったとされる西南戦争田原坂の戦いでは、白兵戦能力秀でた西郷軍に対抗できなかった政府が、警視隊の中から選抜した抜刀隊」(機動隊先祖)を臨時編成し投入した。この活躍は、維新後廃れていた剣術再評価警視流制定など)に繋がった日露戦争における旅順攻囲戦奉天会戦白兵戦苦戦した日本軍は、明治初期フランスプロイセン操典翻訳して作られ陸戦綱領歩兵操典』を、1909年改訂した。この操典綱領では「戦闘最終の決を与えるのは銃剣突撃とす」としていた。 当時欧州先進各国の陸軍も、敵軍殲滅のための包囲機会形成するのに敵陣突破が必要である以上、白兵突撃必要不可欠であるとしていた。これは、第一次世界大戦における砲の集中使用機関銃大量配備によって否定されたが、火戦の後、最終的に白兵戦敵陣殲滅するという考え方残った日本もこの状勢から、第一次大戦におけるドイツ帝国浸透戦術取り入れ、砲、機関銃による十分な攻撃の後の白兵突撃戦術発展させ、その後満洲事変日中戦争において戦果をあげた。 大正から昭和初期にかけて、陸軍戸山学校は、複数剣術家助言を得ながら近代戦適合する軍刀術制定した(この軍刀術は、太平洋戦争後、戸山流居合道となった)。 日本軍銃剣術は優秀で[要出典]、兵士練度高く太平洋戦争初期自動小銃広まっていない段階では米兵に対して優位に立ったが、米軍反攻転じたガダルカナル島の戦い以降は、火力優れアメリカ軍に対して白兵突撃無力であった補給停滞重火器欠乏した南方戦線においては、敵に対して正面から強引に斬り込む夜間の白兵突撃し抵抗手段がなく、部隊ごと壊滅するといった損害被った。(銃剣突撃)そして、このときに「天皇陛下歳!」と叫びながら突撃することをバンザイ突撃という。1942年以降米軍にはM1ガーランドトンプソン・サブマシンガン赤軍にはSVT-40やPPSh-41PPS-43普及したのに対し日本軍小銃ボルトアクション式三八式歩兵銃九九式短小銃中心で、短機関銃はおろか自動銃さえ普及していなかったことも苦戦原因となった[要出典]。 戦後自衛隊では、自衛隊格闘武器技術によって白兵戦への対応を行っている。64式小銃装着する64銃剣全長長い41 cm)のは、日本軍三十年式銃剣51 cm)と、当時陸上自衛隊採用していた7.62mm小銃M1のM4銃剣刃長中間したためで、現在の89式小銃銃剣標準的な長さ27 cmとなっている。 陸上自衛隊の、一般幹部自衛官礼装では、国際儀礼必要がある場合などに限って佩刀認めている。

※この「日本における白兵戦」の解説は、「白兵戦」の解説の一部です。
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