日本における実装とは? わかりやすく解説

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日本における実装 (NTSC-J)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 14:37 UTC 版)

NTSC」の記事における「日本における実装 (NTSC-J)」の解説

アメリカその他の国々採用されているオリジナルのRS-170A/SMPTE-170M規格では最低輝度の黒を表すセットアップレベルは7.5IREと規定されているが、日本NHKでは黒レベルブランキングレベル等しく0IRE (=0V) となっている。民放では、5IREとなっており、両者の違いごくわずかであり、多く一般人このような差異存在すること自体に気が付かないであろう。しかし業務として映像携わる人々にとっては無視できない違いであり、業務用機器では日本規格米国規格とで製品ラインナップ別になっていたり明示的にセットアップレベル切り替えるスイッチ付いていたりする。 また、輝度100%の白」を意味する信号送られてきた時に表示する「白」色温度日米異なっている。SMPTE-170Mでは国際照明委員会 (CIE) 標準光源のD65(色温度約6500Kの昼光色)を目標色にしているが、日本では明文化され規定は無いが色温度約9300KのD93光源の色が業界標準となっていた。 なお、日本の東半分富士川よび糸以東)ではAC電源周波数米国の60Hzと異なる50Hzであるが、50Hz地域NTSC採用しているのは日本以外ではミャンマージャマイカチリペルートンガなどと少数派である。白黒時代垂直同期周波数米国電源周波数等しい60Hzに決定した理由は、端的に言えば1940年代電子回路使える増幅素子真空管けだったためである。当時コンセントから取ったAC電源直接整流してコンデンサ平滑化しただけで回路内部メイン電源生成するトランスレス設計が当たり前であり、安定化されていないB電源には交流周波数と同じ周期脈流成分多量に含まれていた。同様にブラウン管印加する加速電圧安定化されていないために電子ビーム速度変化してしまい画面明滅したり偏向感度変化して画像膨張収縮する現象抑えきれず、表示フィールドレートと電源周波数等しく なっていない激しフリッカーちらつき)や画面振動生ず危険性があった。またブラウン管蛍光面を焼きつきから保護するために放送受信していない時に平・垂直偏向系を駆動し続ける必要があり仮の同期信号電源周波数の逓倍で作れるよう、総走査線数比較小さな奇数の積 525=3×5×5×7となっている。ところが、このような電源周波数依存した設計を採ると日本の東西で方式分けなければならなくなってしまう。幸い、アメリカでテレビ放送開始され1941年から日本開始される1953年まで十余年間の技術進歩恩恵受けて内部回路用の低圧電源電子ビーム加速用の数千ボルト電圧一定保ち、また電源周波数の逓倍に頼らずとも正確な発振周波数得られる電子回路とそれらを可能にする部品群が開発されており、東日本地域NTSC方式受像機使用して画像上記の様な問題生じることは無い。 そしてこれはテレビジョン放送規格差異ではないが、日本FMラジオ放送では音声信号エンファシス時定数欧州規格と同じ50μ秒を採用している。アメリカ韓国フィリピンなどではFMラジオ放送エンファシス時定数テレビのそれとは同じ75μ秒であるため、テレビ音声放送周波数にチューニングダイヤルを合わせる事が出来れば(あるいは周波数変換機コンバーター使用すればテレビ受像機無くて音声部分だけはラジオで聞く事が出来る。しかし日本規格50μ秒)のFMラジオ受信機何の対策もせずにエンファシス時定数75μ秒で放送されているTV音声聞くと高域が強調されて、いわゆるキンキンした」音になってしまう。

※この「日本における実装 (NTSC-J)」の解説は、「NTSC」の解説の一部です。
「日本における実装 (NTSC-J)」を含む「NTSC」の記事については、「NTSC」の概要を参照ください。

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