脈流とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 状態 > 流れ > 脈流の意味・解説 

みゃく‐りゅう〔‐リウ〕【脈流】

読み方:みゃくりゅう

電流流体周期的に方向一定だが量を変える流れ電流場合脈動電流ともいい、交流整流し電流信号電流などにみられる


脈流

読み方みゃくりゅう
別名:脈動電流
【英】pulsating current

脈流とは、電流流れ方向一定で、電流大きさ周期的に変化しているような性質持った電流のことである。

整流回路によって整流された電流は、正・負どちらか片方で山の連続のような波形描いており、これが脈流と呼ばれている。脈流はそのままでは直流として扱うことができないので、平滑回路などを用いて電圧均一にする必要がある

平滑回路コンデンサなどの特性利用して脈流の大きさ小さくするが、完全に平坦にはならずリプルripple)と呼ばれる小さな脈流が残る。さらに、交流成分遮断して直流のみを通すチョークコイルなどを通すことによって、リプルをほとんど除去し直流に近い電流を得ることができる。

電子回路のほかの用語一覧
電子回路・電子部品:  LPC  マザーボード  メタステーブル  脈流  NLX仕様  Napa  入力インピーダンス

脈流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/07 01:31 UTC 版)

交流電流を全波整流した脈流
交流電流を半波整流した脈流
平滑回路に通したリップル (電気)の残る脈流
電圧の谷の部分をコンデンサ等からの放電にて補っている。

脈流(Pulsating current)とは、流れる方向が一定で、電流電圧の大きさに周期的、又は不定期な変動を伴った電流のこと。脈動電流ともいう。

概要

通常は交流電流を整流する事で脈流が作られる。交流を直流に変換する整流回路中の脈流は、平滑回路と呼ばれるコンデンサチョークコイルリアクトル)によって波形がなだらかに整形されることで、直流に変えられる。

平滑回路で除ききれなかった波形の乱れはリップル(Ripple)またはリプルと呼ばれる。

半導体技術の進歩によって交流から直流などに変換する電源回路に従来型の変圧・整流・平滑という回路技術(ドロッパ方式)を使わずに、半導体をスイッチとして使用し、入力電流を出力側へ高速度でon/offしながら伝えることで所要の電流・電圧を得る「スイッチング電源回路」が一般化してきている。この回路でも平滑回路は使用されているが、切り替えの時間単位がマイクロ秒近くのためコンデンサーが非常に小型で済む。

スイッチング電源回路でも平滑回路で除ききれない波形の乱れが残るが、これはリップルやスイッチング・ノイズと呼ばれる。 身近な整流・平滑回路を持つ機器にはACアダプタが挙げられるが、これらの多くは二次電池の充電や比較的単純な機械類の動力など、それほど電圧の安定性を要求しない用途に適し、その多くは脈流やリップルを残した波形の出力特性を持っている。交流電源から完全な直流電流を得るには、安定化電源装置などの精度の高い専用の機器を用いる必要がある。

以上の回路中に現れる平滑化前の電流がすべて脈流である。

周波数

  • 半波整流回路:出力の主な周波数は、入力周波数と同じである。
  • 全波整流回路:出力の主な周波数は、入力周波数の2倍である。[脚注 1]

平滑コンデンサ

負荷端子間の脈動成分を減らすために、出力端子間に挿入するコンデンサである。静電容量が大きく、抵抗負荷電流が小さいほど、コンデンサからの放電が緩やかになり、脈動成分は小さくなる。[脚注 1]

脚注

  1. ^ a b 電気主任技術者国家試験問題平成16年度第3種

関連項目




脈流と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「脈流」の関連用語

脈流のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



脈流のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【脈流】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの脈流 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS