政治的立場・思想
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「民主党 (韓国 2008-2011)」の記事における「政治的立場・思想」の解説
前身となる新政治国民会議(金大中政権与党)以来、「中道改革」(중도개혁)を掲げていたが、2010年10月の党大会においてこれを削除し、新たに進歩主義的色彩が強い綱領を採択した。新しい綱領では‘中産階級と庶民の政党’であることを明示し、民主・自由・福祉・平和・環境を5大価値として掲げ、「人中心の市場経済」と「普遍的福祉」を強調するなど社会の二極化解消と福祉政策を強化した政策を盛り込んでいる 綱領 民主主義の守護と国民と共に歩む政治具現 真の法治と透明な社会具現 高品質の国家経営と地方自治実現 南北和解増進と韓半島統一時代準備 平和と繁栄の北東アジア時代具現 国際社会からの中心役割と在外同胞支援 小さく強い軍隊、平和を作る安保 人中心の市場経済で雇用創出と中産層拡大 市場経済補完のための政府役割強化 租税の積極的役割強化 庶民金融活性化と金融産業の健全性確保 未来成長動力拡充とグローバル競争力確保 公正且つ対等な大企業中小企業形成と小商工人支援拡充 不動産投機根絶と中産庶民層住居安定拡充 国家僅少発展と親環境SOC確保 農漁業競争力確保と権益主権強化 基礎科学研究の活性化と科学技術強国実現 自立・想像・共同体意識を持った人間育成 教育福祉拡大 保育の社会的責任強化と仕事と家庭生活の両立支援 職業教育、生涯学習社会実現と大学能力強化 職場中心の普遍的福祉国家 外国人労働者など少数者の権利保障 公共医療強化と実質的無償医療現実化 老後所得保障と活力ある老後保障 障害者の雇用・教育・情報の機会保証 性平等指向と女性の地位向上 躍動的な文化強国の実現 持続可能な発展と韓半島生活共同体実現 差別無い公正な労働市場具現と未来志向の労使関係実現 出典:강령/정강정책(綱領/政綱政策) - 民主党ホームページ(2011年4月1日閲覧) 2011年1月、孫鶴圭代表は「普遍的福祉」を提唱した。これは無償給食、無償保育、無償教育に加えて大学生の授業料半額支援といった福祉サービスを所得に関係なく享受できるようにするもので、これらの施策を増税することなく進めていくことを明らかにしている。しかし与党ハンナラ党や保守系の自由先進党からは「財源の裏付けがない人気取りの政策に過ぎない」と批判され、党内からも財政的裏付けの面から疑問視する声もある。 与党時代(金大中・盧武鉉政権)において韓米FTA(自由貿易協定)を推進したが、現在は国家訴訟制度を問題視して批准に反対する姿勢をとっている。しかし、党内からは宋永吉仁川市長や安煕正忠清南道知事など、事実上韓米FTA反対の姿勢を採る党執行部に対して批判する声もある。 党内では旧ウリ党系の中道・進歩主義勢力や、旧民主党の保守系勢力、ハンナラ党からの離党組など、様々な政治的立場の勢力が混在している。なお、18代総選挙直後に新聞社が行った質問調査では、当選者本人の理念性向について民主党で質問調査に応じた60名中、中道進歩が49名と最多で、続いて中道保守が7名、進歩と保守はそれぞれ1名となった(2名は不明)。 盧武鉉前大統領に近い所謂「親盧派」に対しては距離を置いていた時期があったが、盧武鉉前大統領の逝去以降民主党は「盧武鉉精神の継承」を前面に出すとともに、2010年6月の地方選挙において韓明淑元国務総理や宋永吉、安熙正など親盧派の主要人物を候補者として擁立するなど取り込みを図り、親盧派の大多数が民主党に合流している。
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