同盟の推移と効果とは? わかりやすく解説

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同盟の推移と効果

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 21:11 UTC 版)

越相同盟」の記事における「同盟の推移と効果」の解説

同盟成ったとはいえ連携不足や締結条件調整不徹底から、初手から両氏足並み乱れていた。7月には武蔵の内北条側とされた武蔵松山領有謙信認めていないことが明らかになっている。 同月信玄伊豆駿河に陣を構え9月には上野迂回して北条氏本拠地である相模小田原城向けて侵攻した。その情報得ていた氏康・氏政父子9月中旬7日-)に相次いで謙信に、約定では放生会以前であったはずの信玄牽制のための出兵促していた(上杉家文書)。これに対し越中陣中にあった謙信動けず、信玄10月初旬1日-)に氏康父子篭城する小田原城攻め周囲放火し撤退、これを追撃した北条氏三増峠の戦い6-8日)にて信玄善戦しつつも敗退した10月中旬8日-)の氏康の再度出陣要請申し送りに対して謙信は「越中出陣表裏ではない」旨の誓詞上杉家文書歴代古案)をしたためた上で11月初旬急遽越後帰国して出兵早くも11月下旬20日)に上野沼田城入った。しかし今度は氏政が、12月伊豆駿河攻め入った信玄向けて布陣したため、謙信の同陣要求応じなかった。また、その事情を知りながら、越相同盟不信を抱く佐竹義重宇都宮広綱真壁氏幹太田資正とともに方向である南常陸小田氏治攻撃始め手這坂の戦い至ったこのため謙信永禄13年元亀元年1570年正月に、氏康の求めた西上野方ではなく下野に陣を進めると佐野昌綱唐沢山城攻めかねてより同盟条件として北条氏から異論出て遂行されていなかった武蔵岩付城割譲し太田資正返還するように要求北条氏誓詞をもって返還応じることになった北条から上杉への養子の件も難航のすえ、3月に氏康の実子三郎決まり4月沼田城にて謙信対面以後謙信の初名を与えられ上杉景虎名乗ることになり、そのまま伴われ春日山城へと入った一方信玄同年にあたる元亀元年10月謙信属城の沼田城厩橋城攻めた後、武蔵秩父方面侵攻対する氏政は武蔵多摩布陣謙信沼田着陣して信玄牽制するなど、本格的に連携がなりはじめたものの、武田軍両軍対決することなく退去12月になると信玄再度駿河御厨攻め入り北条氏の重要拠点であり駿河における最後の砦ともいえる深沢城興国寺城包囲北条方は総動員構え対応する抗しきれず翌元亀2年1571年1月深沢城武田方に開城。氏政の要請により、2月下旬向けて越山準備を調えていた謙信は、開城信玄帰陣の報を聞き出馬取り止めている。氏康病没後の元亀2年11月信玄通じていた常陸佐竹義重は、氏政及び常陸小田城小田氏治攻めたため、救援要請謙信上野総社布陣し武田軍対峙した。 謙信北条氏要請によって幾度か出兵果たしはしたが、結果的に北条氏にとって同盟効果武田氏対策としても反北条諸侯対策としても薄く、その有効性には大きな疑問符付いた信玄相模北条対す軍事行動も、深沢城落とし駿河をほぼ制圧した後は終息向かっていた。この時期には上杉謙信徳川家康との間で同盟結ばれ上杉北条徳川の三氏の包囲され武田氏軍事行動制約され始めた考えられている。 謙信にとっても、対武田勢としての北条氏同盟効果はさほど見られず、同盟後期にはすでに武田北条和睦を疑うような状況にあった上杉家文書)。逆にこの同盟によって反北条関東諸侯による謙信への不信招きあわせて関東の上与力衆の没落などの趨勢変化や、天正元年1573年)に織田信長京都追放され室町幕府15代将軍足義昭から上洛要請受けた謙信は、上洛越中平定方に力を注がねばならぬ都合もあり、関東への大規模な軍事介入行われないようになっていった。

※この「同盟の推移と効果」の解説は、「越相同盟」の解説の一部です。
「同盟の推移と効果」を含む「越相同盟」の記事については、「越相同盟」の概要を参照ください。

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