入門から三役昇進まで
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2013年5月場所に初土俵を踏み、前相撲で一番出世。序ノ口で迎えた7月場所では蘇に敗れただけで6勝1敗。序二段で迎えた9月場所では7戦全勝で優勝を成し遂げた。三段目で迎えた11月場所では4勝3敗に終わったものの、翌1月場所では再び7戦全勝で優勝を成し遂げ、初土俵から所要5場所で一気に幕下上位となる西幕下13枚目へと駆け上がった。 その後も殆どの場所で幕下上位を維持し、2014年11月場所には東幕下11枚目の地位で6勝1敗の好成績を上げ、翌2015年1月場所には関取目前となる西幕下2枚目の地位で5勝2敗。場所後の番付編成会議で、3月場所での新十両昇進が決定された。十両昇進と同時に、それまで本名のままだった四股名を「阿炎」に改める。この四股名は師匠である錣山の愛称と同音であり、当の錣山は「阿修羅のように強く、燃えて戦う」と四股名に対する願いを新十両会見で話していた。十両昇進を記念した祝賀会では壇上に両親を呼び寄せ「20年間、迷惑ばかり掛けて申し訳ありませんでした。親方の下で稽古に励みます」と感謝の思いを口にし、錣山は「結びの一番で白鵬と戦える力士に育てていきたい」とスピーチした。 十両の土俵では、昇進2場所目となった2015年5月場所で初めて勝ち越したものの、7月場所からは2場所連続の負け越しとなり、同年11月場所で幕下に転落した。その後も十両復帰は遠く2016年は丸1年間幕下生活となり、11月場所では途中休場した同部屋力士に代わる代役ではあったものの、幕下力士として横綱・鶴竜の付け人も務めた。この場所からはまた勝ち越しが続き、2017年3月場所では東幕下16枚目で自身初の幕下優勝を果たした。5月場所は東幕下筆頭で5勝2敗と勝ち越したことで翌7月場所で十両に復帰し、その場所も十両では2年ぶりの勝ち越しとした。9月場所は14日目時点で阿炎含め4人が5敗で4敗の琴勇輝を追う展開となり、千秋楽では琴勇輝との直接対決を制し、10勝5敗で4人が優勝決定戦に進んだ。一回戦の誉富士戦、決勝でこの日2回目となる琴勇輝戦を制し、十両優勝を果たした。2017年10月2日の明治神宮例祭奉祝全日本力士選士権大会第76回大会十両の部に参加して同部屋の青狼と対決、負けて準優勝。11月場所でも調子が下がることはなく、10日目終了時点で8勝2敗の好成績で、1敗の蒼国来との優勝争いを演じていたが、ここから連敗して脱落。それでも十両優勝だった前場所よりも良い11勝4敗の好成績を挙げ、続く2018年1月場所で新入幕を果たした。1月場所は6日目まで3勝3敗と五分の星であったが、最終的に10勝5敗を挙げて敢闘賞を受賞。場所前から三賞トリプル受賞を狙うと公言していた。この場所で阿炎と同時新入幕の竜電も10勝5敗での敢闘賞を受賞している。東前頭7枚目で迎えた3月場所は中盤までは一進一退の星勘定だったが、中日から7勝1敗と調子を上げて新入幕から二場所続けての10勝を挙げた。11日目の千代翔馬戦では39度の高熱を出しながら出場し、この日は敗れたものの、翌12日目の豊山戦ではまだ微熱が残る中で豊山を押し出しで破った。また、13日目の千代大龍戦、14日目の琴奨菊戦では2日続けて立ち合い変化を行う曲者ぶりも発揮した。5月場所は東前頭2枚目となり、初めての幕内上位での土俵となった。6日目に横綱・白鵬を破って自身初の金星を獲得。さらに翌7日目には大関・豪栄道も立ち合い変化で破り、三役戦を取り終えて3勝5敗と健闘を見せたが、千秋楽に同じく給金相撲の嘉風に敗れて7勝8敗に終わり、幕内で初となる負け越しを経験した。翌7月場所は東前頭3枚目で迎えた。5日目に自身が付き人を務めた経験もある横綱・鶴竜を破り2場所連続となる金星を獲得。しかしここから6連敗を喫するなど早々に負け越しが決まってしまった。それでも終盤に4連勝と意地を見せて6勝9敗の成績に留めた。2019年5月場所では、大関復帰をかけていた関脇・栃ノ心や大関・髙安を破り西前頭2枚目の地位で新三役を濃厚とさせる10勝5敗の成績で敢闘賞を獲得した。東小結で迎えた7月場所は8勝7敗と勝ち越している。9月場所は9勝6敗だった。11月場所は御嶽海、朝乃山らと年間最多勝を争っていたが、結果的には年間最多勝はならなかった。しかしこの場所も9勝6敗とし2019年の幕内力士で唯一となる年間6場所勝ち越しを果たした。2020年1月場所は4場所連続の小結となった。4場所連続小結は2006年7月場所から2007年1月場所にかけての稀勢の里以来。
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