グランドスラム・パリとは? わかりやすく解説

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グランドスラム・パリ

(フランス国際柔道大会 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/05 08:06 UTC 版)

グランドスラム・パリ(Grand Slam Paris)はフランスパリで行われる国際柔道連盟(IJF)主催の国際柔道大会。主管はフランス柔道柔術剣道及び関連武道連盟(フランス柔道連盟)。

概要

毎年2月にフランスパリにあるベルシー・アレナで開催されるグランドスラムシリーズの国際柔道大会である。

2008年まではフランス柔道連盟主催のフランス国際柔道大会(Tournoi de Paris de judo)という名称で、日本では略称としてフランス国際等と呼ばれていた。第1回フランス国際は1971年2月6日で、1999年までの会場はスタッド・ピエール・ド・クーベルタンであった。1988年からは女子の大会も始まり、世界選手権、オリンピックの代表選考や日本代表が毎年参加されている。

2009年からIJF主催のIJFワールド柔道ツアーの一環として当名称に改名。1月から2月に連続して開催されるベルギードイツオーストリア等での国際大会と共に、冬季欧州遠征シリーズとなっている。

2015年はベルシー・アレナの改修工事のために、通常行われる2月ではなく10月17日、18日に開催された[1][2]

2019年2月のグランドスラム・パリで地元のフランス男子は7階級に計27名も出場しながら、大会が始まった1971年以来初めてメダルを1つも獲得できずに終わった(女子は金2つを含めて5つのメダルを獲得した)[3]

2021年の大会は2月から5月に延期されると、さらに一旦は中止になったとも報じられたが、その後IJFから秋開催が提案されて10月開催となった[4][5][6][7]

2021年10月のグランドスラム・パリは50回目の記念大会となったが、地元フランス勢は1988年に今大会が男女開催となって以来初めて一つも金メダルを獲得できずに終わった[8]

フランス柔道連盟は柔術国際柔術連盟主催グランドスラム・パリ・オープンも主管している。2014年までに開催を始めた[9]。会場はフランス柔道連盟のある柔道会館(Institut du Judo)柔道場。

名称の変遷

  • フランス国際柔道大会 Tournoi de Paris de judo( -2008)
  • グランドスラム・パリ Grand Slam Paris(2009- )

優勝者

男子

60 kg級 66 kg級 73 kg級 81 kg級 90 kg級 100 kg級 100 kg超級
2009年 ディミトリ・ドラジャン 内柴正人 王己春 宋大南 マティユ・ダフレヴィーユ 穴井隆将 テディ・リネール
2010年 ダビド・アスムバニ 金周珍 王己春 レアンドロ・ギルヘイロ 小野卓志 エルコ・ファンデルヘースト テディ・リネール
2011年 リショド・ソビロフ 森下純平 中矢力 金宰範 西山大希 ヘンク・フロル テディ・リネール
2012年 リショド・ソビロフ ダビド・ラローズ サインジャルカル・ニャムオチル オーレ・ビショフ ディルショド・チョリエフ ナイダン・ツブシンバヤル テディ・リネール
2013年 高藤直寿 ダビド・ラローズ ハシュバータル・ツァガンバータル ヤヒョー・イマモフ ヴァルラーム・リパルテリアニ ルカシュ・クルパレク テディ・リネール
2014年 ガンバット・ボルドバータル ミハイル・プリャエフ 方貴満 アブタンディル・チリキシビリ 李奎遠 シリル・マレ 七戸龍
2015年 高藤直寿 ダワードルジ・トゥムルフレグ 秋本啓之 シャフゾド・ソビロフ ヴァルラーム・リパルテリアニ シリル・マレ 原沢久喜
2016年 志々目徹 海老沼匡 安昌林 アブタンディル・チリキシビリ 西山大希 シリル・マレ 原沢久喜
2017年 高藤直寿 阿部一二三 橋本壮市 フランク・デ・ウィット 程訓釗 飯田健太郎 王子谷剛志
2018年 志々目徹 アン・バウル アキル・ジャコヴァ 藤原崇太郎 向翔一郎 ミハエル・コレル 影浦心
2019年 高藤直寿 デニス・ビエル 橋本壮市 ドミニク・レッセル 郭同韓 ヴァルラーム・リパルテリアニ 金成民
2020年 永山竜樹 アン・バウル 橋本壮市 マティアス・カス ニコロス・シェラザディシビリ ピーター・パルチック ヘンク・フロル
2021年 バラバイ・アガエフ 田中龍馬 原田健士 佐々木健志 長澤憲大 アルマン・アダミアン イナル・タソエフ
2022年 永山竜樹 ヨンドンペレンレイ・バスフー ラシャ・シャフダトゥアシビリ 藤原崇太郎 村尾三四郎 トマ・ニキフォロフ オドフー・ツェツェンツェンゲル
2023年 バラバイ・アガエフ ボグダン・ヤドフ ラシャ・シャフダトゥアシビリ タト・グリガラシビリ ノエル・ファントエンド ミハエル・コレル テディ・リネール
2024年 ルカ・ムハイジェ 武岡毅 石原樹 マティアス・カス ミハエル・ジュガンク ウルフ・アロン テディ・リネール

女子

48 kg級 52 kg級 57 kg級 63 kg級 70 kg級 78 kg級 78 kg超級
2009年 山岸絵美 ナタリア・クジュティナ ユリエッタ・ブクバラ 上野順恵 リュシ・デコス セリーヌ・ルブラン 佟文
2010年 山岸絵美 中村美里 松本薫 ジブリズ・エマヌ リュシ・デコス 緒方亜香里 エレナ・イワシェンコ
2011年 浅見八瑠奈 ムンフバータル・ブンドゥマー オトーヌ・パヴィア ジブリズ・エマヌ リュシ・デコス オドレー・チュメオ 田知本愛
2012年 福見友子 西田優香 テルマ・モンテイロ 田中美衣 田知本遥 マイラ・アギアル 田知本愛
2013年 浅見八瑠奈 橋本優貴 オトーヌ・パヴィア クラリス・アグベニュー キム・ポリング リュシ・ルエット 田知本愛
2014年 山岸絵美 マイリンダ・ケルメンディ 山本杏 クラリス・アグベニュー リンダ・ボルダー アナマリ・ベレンシェク 山部佳苗
2015年 ムンフバット・ウランツェツェグ マイリンダ・ケルメンディ テルマ・モンテイロ ティナ・トルステニャク 田知本遥 オドレー・チュメオ エミリ・アンデオル
2016年 オトゴンツェツェグ・ガルバドラフ マイリンダ・ケルメンディ 金ジャンディ クラリス・アグベニュー 金省然 マイラ・アギアル 田知本愛
2017年 鄭普涇 マイリンダ・ケルメンディ 権柔貞 ティナ・トルステニャク 新井千鶴 オドレー・チュメオ 朝比奈沙羅
2018年 ダリア・ビロディド 阿部詩 出口クリスタ クラリス・アグベニュー サリー・コンウェイ オドレー・チュメオ 金珉程
2019年 近藤亜美 志々目愛 出口クリスタ クラリス・アグベニュー 大野陽子 マドレーヌ・マロンガ イダリス・オルティス
2020年 ダリア・ビロディド ディストリア・クラスニキ 出口クリスタ クラリス・アグベニュー 大野陽子 マドレーヌ・マロンガ ロマヌ・ディッコ
2021年 古賀若菜 ゲフェン・プリモ 舟久保遥香 バルバラ・ティモ 新添左季 アレクサンドラ・バビンツェワ ラズ・ヘルシュコ
2022年 角田夏実 アマンディーヌ・ブシャール 舟久保遥香 鍋倉那美 マルゴー・ピノ オドレー・チュメオ 冨田若春
2023年 ブランディーヌ・ポン ディストリア・クラスニキ プリシラ・ネト ギリ・シャリル アイ・ツノダ・ロウスタント オドレー・チュメオ キム・ハユン
2024年 シリヌ・ブクリ ディストリア・クラスニキ ファイザ・モクダル クラリス・アグベニュー ミリアム・ブトケライト アンナ=マリア・ヴァーグナー ロマヌ・ディッコ

各国メダル数

国・地域
1 日本 73 41 68 182
2 フランス 48 35 77 160
3 韓国 18 16 35 69
4 モンゴル 9 15 23 47
5 ジョージア 9 13 19 41
6 オランダ 8 7 27 42
7 コソボ 8 3 4 15
8 ロシア 6 9 14 29
9 ウズベキスタン 5 5 14 24
10 ドイツ 4 7 18 29
11 イスラエル 4 3 12 19
12 ベルギー 4 1 3 8
13 ブラジル 3 8 13 2
14 カナダ 3 6 6 15
15  ウクライナ 3 3 7 13
16 スロベニア 3 3 6 12
17 ポルトガル 3 0 6 9
18 アゼルバイジャン 2 8 7 17
19 中国 2 3 4 9
20 スペイン 2 2 8 12
21  キューバ 1 4 15 20
22 カザフスタン 1 3 7 11
23 イギリス 1 2 6 9
24  チェコ 1 1 2 4
25 トルコ 1 1 1 3
26 モルドバ 1 0 2 3
27 ギリシャ 1 0 1 2
28  ハンガリー 0 4 6 10
29 イタリア 0 3 3 6
30  ルーマニア 0 2 6 8
31 クロアチア 0 2 3 5
アメリカ合衆国 0 2 3 5
33  ベラルーシ 0 2 1 3
34 アルメニア 0 2 0 2
35 アルジェリア 0 1 2 3
セルビア 0 1 2 3
アラブ首長国連邦 0 1 2 3
38  ラトビア 0 1 1 2
スイス 0 1 1 2
チュニジア 0 1 1 2
41  ブルガリア 0 1 0 1
 フィンランド 0 1 0 1
43 ポーランド 0 0 3 3
44  オーストリア 0 0 2 2
- 中立選手(AIN) 0 0 1 1
45 アルゼンチン 0 0 1 1
ボスニア・ヘルツェゴビナ 0 0 1 1
 エストニア 0 0 1 1
イラン 0 0 1 1
キルギス 0 0 1 1
フィリピン 0 0 1 1
 スウェーデン 0 0 1 1
 チャイニーズタイペイ 0 0 1 1
ベネズエラ 0 0 1 1

テレビ中継

日本ではIJFワールド柔道ツアーの独占放映権を持つJ SPORTSが2013年大会から放送されている。2007年から2009年にかけてテレビ東京で放映されていた。以前はフジテレビでも放映されていた。

脚注

外部リンク




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