ヌーディストビーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 01:07 UTC 版)
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ヌーディストビーチ(英語: nudist beach)とは、利用者が自由に全裸になれるビーチ(海水浴場)である。
ヌーディストビーチは通常、男女共用となっている。ヌーディストビーチは通常、公有地内にあり、何らかの運動に参加したり、個人的な信念を持っていたりすることなく、一般の人でも自由に施設を利用することができる。ヌーディストビーチの施設の利用は通常、匿名で行われる。ヌーディストリゾートや施設とは異なり、ヌーディストビーチの利用には通常、会員資格や審査はない。ヌーディストビーチ施設の利用は、通常、事前予約を必要としない。ヌーディストビーチには、法的に認可された公式のもの、住民や法執行機関が黙認している非公式のもののほか、違法のものもある。
一部の国では、ヌーディストビーチの数が比較的少なく、都市部から離れた場所にあることが多いため、通常のビーチよりもアクセスが困難な場合があり、施設もごく基本的なものであることが多い。デンマークのように、ほとんどのビーチがヌーディストビーチである国もある。
全裸水泳(ヌードスイミング)は、公共の場で裸になる最も一般的な形態の一つである。
ヌーディストビーチは、トップレスビーチとは異なる。トップレスビーチでは、女性も男性も上半身の衣服は脱いでもよいが、下半身の性器を覆う水着の着用が義務付けられている。ヌーディストビーチでは、下半身も着衣をする必要がない。
ヌーディストビーチは、そうでない海水浴場とは物理的に分離されていることが多い。また、ヌーディストビーチ利用者の間に快適な空間を確保する場合もある。ヌーディストビーチの利用に慣れていない利用者のために、ヌーディストビーチであることを示す標識が掲げられていることが多い。これは、裸体に抵抗がある人や、服を着ている人(特に窃視症のある人)に見られることを嫌うヌーディストビーチの利用者に配慮したものでもある。
日本語では「ヌーディストビーチ」の呼称が一般的であるが、英語ではnude beach(ヌードビーチ)とも言い、clothing-optional(服装自由)やfree beachとも呼ばれる。
ヌーディストビーチの種類
ヌーディストビーチは、以下のように分類される。
- (天候によっては)全裸になることが義務付けられているビーチ。このタイプは、ヌーディスト専用のリゾート地(ヌーディストリゾート)でよく見られる。
- 全裸になることが「推奨」されるが、義務ではないビーチ。このタイプは、プライベートリゾートやその他の私有地の一部である場合によく見られる。このようなヌーディストビーチでは、ほとんどの人が全裸になるが、全裸にならない人もいる。
- 全裸になることは「許可」されているが、義務ではないビーチ(服装自由のビーチなど)。デンマークのほとんどのビーチとノルウェーの一部のビーチはこのタイプである。アメリカ合衆国では、フロリダ州マイアミ・デイド郡バルハーバーにあるホーローバー公園[1]内に、郡が公式に指定した服装自由の区画がある。このタイプのビーチでは、全裸の人と服を着た人が混在していることがある。服を着ている人の中にも、周囲に全裸の人がいることで、着替えの際に短時間だけなら公衆の面前で全裸になることに抵抗を感じなくなる人もいる。
- 全裸になることは違法だが、当局が黙認しているビーチ。このタイプのビーチは、一般的に公共のビーチで、当局が現地の法律を施行しないことで、全裸になることを黙認している。
なお、ヌーディストビーチ(または服装自由のビーチ)とそれ以外の区画が分かれている場合に、ヌーディストビーチではない方のビーチを「テキスタイルビーチ」(textile beach)と呼んで区別する[2]。
法的な状態

ヌーディストビーチを含め、世界中のほとんどのビーチは公有地内にある。つまり、ビーチに隣接する民間のリゾートやホテルは、その敷地をフェンスで囲って出入りを規制することはできても、実際のビーチのエリアを個人で所有することは、ほとんどの国で認められていない。そのため、リゾート地では、所有する敷地内への立ち入りを規制したり、敷地内において服装の基準を設けたりすることはできても、隣接するビーチにまでその基準が適用されるとは限らず、現地の法律や慣習に従うことになる。また、ビーチ自体への一般の立ち入りは制限されないのが普通である。カリブ海の島々、メキシコ、フロリダなどがそうである。例えば、ジャマイカのネグリルにあるセブンマイル・ビーチでは、ビーチにはプライベート・リゾートが立ち並び、砂浜や水際までフェンスが張り巡らされているが、ビーチ自体は一般に開放されている。服装の基準はリゾートごとに異なるが、ビーチエリアは公式に「トップフリー」と定められており、一般の人も自由に利用することができる。
国際ナチュリスト連盟(INF)は、加盟団体のために行動規範を作成している。INFの行動規範では、ビーチにおけるあらゆる形態のセクシャルハラスメントや、自慰・性交などの性的行為を避けることを求めている。また、セクシャル・プレデターや対象者の許可を得ない写真撮影も許していない[3]。一般的には、他の来場者のプライバシーを尊重することが求められている。規則や社会的圧力によって、他の人を凝視することは嫌がられる[4]。
しかし、行動規範を強制することができるヌーディスト・リゾートやホテル内とは違い、多くのヌーディストビーチは公有地内にあるため、ヌーディストビーチの行動規範を守るかどうかは個人の倫理感覚にまかされており、それよりも法的な規制に従うことになる。
歴史

1936年、イギリス国王エドワード8世と愛人のウォリス・シンプソンがアドリア海クルーズの途中で立ち寄ったラブ島のビーチで、エドワード8世が地元政府から特別に許可を得て全裸で泳いだことから、これが世界初の公式なヌーディストビーチとなった[5]。
ヌーディストビーチは、1950年代にフランスの海岸で人気を博して以来[6]、世界中に広まったが、今でも数は少ないままである。
ヌーディストビーチの中には、フランスのキャプ・ダグドのように、より大きなヌーディストエリアの一部となっているものもある。デンマークのほとんどのビーチ[7][8]とノルウェーのいくつかのビーチ[9]は、服装自由(全裸になっても可だが、義務ではない)である。ドイツでは、ミュンヘン[10]やベルリン[11]などの公共の公園で、全裸で日光浴をしても良い場所がある。クレタ島などのいくつかの観光地のビーチでも、都市部の一部のビーチを除いて全裸になることができる[12]。バルセロナには、中心部に全裸になることができるビーチが2つある[13]。
脚注
- ^ “Clothing-optional holidays: Nudists on cruises”. The Economist. (5 July 2014) .
- ^ “Definition of Textile.”. Oxford University Press. 2011年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月13日閲覧。 “... Adjective... ...2 informal used by nudists in reference to non-nudists.”
- ^ “Appropriate Behavior at Clothing-Optional Beaches”. The Naturist Society. 2007年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月18日閲覧。
- ^ “California nude beach guide”. Gocalifornia.about.com (2012年4月9日). 2012年8月1日閲覧。
- ^ “A King who fell in love in Dubrovnik”. The Dubrovnik Times. 2019年1月7日閲覧。
- ^ Mize, Melanie. “Nude Beaches – Don't be Shy: Take Everything Off!”. Travel Channel. 2011年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月23日閲覧。
- ^ “Naturism and free beaches in Denmark.”. 2005年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月23日閲覧。
- ^ “Nude Beaches in Scandinavia”. 2012年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月9日閲覧。
- ^ “Nude Beaches in Norway”. 2012年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月24日閲覧。
- ^ “FKK baden in und rund um München - das Nacktbaden Special”. ganz-muenchen.de. 2015年9月9日閲覧。
- ^ “Berlin”. Active naturists (2008年7月8日). 2016年8月8日閲覧。
- ^ “Crete”. Active naturists (2009年1月24日). 2013年3月14日閲覧。
- ^ “Barcelona”. Active naturists (2012年4月20日). 2013年3月14日閲覧。
関連項目
- ヌーディズム
- フライエケルパークルトューア (FKK) - ドイツにおける裸体主義運動
- 全裸水泳
- 全裸スポーツ
- 公衆の面前でのヌード
外部リンク
ヌーディスト・ビーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 23:45 UTC 版)
美木杉 愛九郎(みきすぎ あいくろう) 声 - 三木眞一郎 転校してきた流子に熱視線を送る謎の男。2年甲組の担任で世界史を教えている。針を流子の背中に刺し彼女の全身の動きを封じるなど、身体や医療に関する特殊な知識と技も備えている。普段はサングラスを着用しており、猫背で気だるそうな振る舞いをしているが、サングラスを外して髪をかき上げると耽美な美形になる。また、その際には鍛え上げられた上半身を露出する癖がある(その際、乳首は蛍光ピンク色の光で隠れる演出がなされている)。流子の父・纏一身博士を知っており、また彼と同じく鬼龍院家の横暴さに立ち向かおうとしていた。一身が死んだ際、彼が死の直前に送った手紙により「鮮血」を娘に授けるよう頼まれており、本能字学園転校直後に屋敷跡に逃げ戻った流子を追って地下室へ突き落し、「鮮血」との出会いを用意した。 生命戦維の脅威と戦う反制服ゲリラ「ヌーディスト・ビーチ」に属しており、「スプレンディッド・ネイキッド・オフィサー」の階級を持つ。鬼龍院家の動向を探るために本能字学園に潜入している。流子の実力を知り、彼女と共に動向を探ることになる(ただし、普段は教師と生徒の関係を装うことにしている)。流子本人に疑心暗鬼の眼を向けられながらも彼女を支援する立場を取っているが、壊惨総戦挙での快進撃ぶりを「進化が予想以上に早すぎる」として黄長瀬に警告を伝えるなど、独自の目的を持っている模様。 塔首頂上決戦で縫を前に流子と「鮮血」が暴走した際は黄長瀬から渡された特殊膠着弾を流子に打ち込もうと狙撃体勢に入るが、引き金を引くことをためらった結果好機を逃し、結局、流子と「鮮血」を止めることはできなかった。三都制圧襲学旅行の開始と共に教職を捨ててヌーディスト・ビーチの活動に専念。焦土と化した大阪にいる流子とパトロンの御曹司である宝多金男の救助を指揮し自らも戦場に向かうが、その隙を蛇崩に突かれて本部基地を破壊されてしまった。蟇郡いわく、彼がヌーディスト・ビーチの一員であることはバレバレであり、わざと泳がされていたとのこと。大阪での流子の戦いぶりに、生命戦維の秘密のすべてを話すに足る相手になったと判断し、ヌーディスト・ビーチの基地に誘い、以後は流子や黄長瀬と行動を共にする。流子が自暴自棄になり一人で本能字学園に向かった後は、「最後のパンツを脱ぐ時が来た」と言いながらヌーディストビーチの切り札「裸の太陽丸」を本能字学園に向けて出航させる。 最終決戦では、羅暁の「絶対服従」の影響を受けないアルティメット・ダブル・ネイキッド・D-T-Rを黄長瀬とともに装着して対抗しようとするも一蹴されるが、蟇郡が発信装置を守る生命戦維超高速邪魔浴を破って「縛解傲擲」でダメージを与えた後、とどめてD-T-Rを特攻させて発信装置の破壊に貢献する。 デザイナーのすしおによれば、TMNの宇都宮隆や沢田研二のスマートな格好良さをイメージしたとのこと。 黄長瀬 紬(きながせ つむぐ) 声 - 小西克幸 反制服ゲリラ「ヌーディスト・ビーチ」に所属する、傭兵のような風貌と赤く染めたモヒカンが特徴の筋骨隆々の男。ヘビースモーカー。かつて姉の絹江が生命戦維入りの衣服によって命を落としたことから、神衣と極制服を憎悪している。美木杉には恩があるらしく、彼の頼みなら神衣以外のことでは協力する模様。対峙した相手に「2つ、いいことを教えてやる」と言い放ち、自分の力の誇示や教訓じみた警告をするのが癖。ジャミング弾を装填したミシン型ニードルガン(「ミシンガン」)と、多数の重火器やトラップを併用したゲリラ戦法を得意とし、人衣一体中の流子を圧倒する戦闘の最中、片手間で園芸部・落語部・百人一首部を全滅させるなど、戦闘能力は極めて高い。一方、一般生徒であるマコ等には被害を出さないように配慮することもできる。 神衣「鮮血」を奪うため本能字学園に侵入し流子に襲いかかるが、流子と「鮮血」の絆を垣間見て神衣強奪を諦め、一旦引き下がった。ただし「綻びがあれば」また襲撃に訪れることを、美木杉にほのめかしている。 塔首頂上決戦で美木杉の連絡を受けて再び本能字学園に訪れ、美木杉に特殊膠着弾を譲り渡した。暴走する流子の足止めに回るが、縫や皐月達の次元の違う強さを痛感させられ「修行のやり直し」と呟いて去って行った。襲学旅行では美木杉の指示を受けて流子に加勢し、これまでとは食い違う行動を流子から突っ込まれるが、本人曰く鬼龍院による生命戦維の脅威の排除のためなら何でもやるとのこと。襲学旅行後は流子および美木杉と行動を共にする。 黄長瀬 絹江(きながせ きぬえ) 故人。紬の姉。黄長瀬は流子への最初の説明で単に「近しい女性」とのみ述べ、美木杉は彼女のことを「さん」付けで呼んでいる。 「人と服は敵じゃない」という考えを持っていた。一身が「ヌーディスト・ビーチ」を組織して以来、一身の一番の助手を務めていた。鬼龍院家に対抗するための生命戦維の実験の際、一身達の目の前で服に取り込まれ、体が繊維状に分解されて死亡している(紬曰く「服に裏切られた」)。その今際の際に「実験は続けてほしい」と言い残し事切れた。なお、本編では語られていないが、美木杉の婚約者であることが明かされている。
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