ゴールデンバウム朝の官僚・行政官
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「銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国」の記事における「ゴールデンバウム朝の官僚・行政官」の解説
クラウス・フォン・リヒテンラーデ (Klaus von Lichtenlade) 声 - 宮内幸平(旧) / 糸博(千) / 岡和男 → 西村知道(D) 国務尚書、帝国宰相代理。侯爵。後に帝国宰相かつ公爵となる。75歳。 とがった鼻に雪のような銀髪、鋭いというより険しい眼光の老人。内務・宮内・財務尚書を歴任し、帝国宰相代理(事実上の帝国宰相位)として文官筆頭の地位にある。新しい政策や制度を定めたわけではないが、フリードリヒ4世が政治について一切携わらなかったことから銀河帝国の政治を一手に引き受け、それらを大過なく取り仕切ってきた有能な官吏。門閥貴族が跳梁する現状を憂いて帝国の未来を憂慮すると同時に、門閥貴族らほど、あからさまではないが、自らの地位と権力を愛している。また、急速に地位を高めるラインハルトにも危惧を抱いている。 フリードリヒ4世の逝去に際して、ブラウンシュヴァイクら門閥貴族を封じ込める好機とし、ラインハルトの協力を得て幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世を擁立する(その際に公爵となり、慣例で長年空位であった宰相に就任、さらに摂政を兼任する) 。これによってリップシュタット戦役が起こるとラインハルトに戦争を任せ、終結後にはラインハルトを排除して権力を独占することを企図していた 。しかし、オーベルシュタインの策によりキルヒアイスの死の黒幕ということにされ、戦役終結直後にオーディンに急行したロイエンタールに逮捕・拘束される。その後、ラインハルトの指示で自殺させられ、一族は10歳以上の男子は死刑、その他の女や9歳以下の子供は流刑に処せられた。 リヒテンラーデ本人は2巻末で死ぬものの、本伝では後に姪の娘を名乗るエルフリーデ・フォン・コールラウシュが登場する。また、本編開始以前を扱った外伝にはその立場柄登場頻度が多く、特に『星を砕く者』ではベーネミュンデ侯爵夫人の対応に苦慮するシーンが多い。 ゲルラッハ (Gelrach) 声 - 八奈見乗児(旧) / 土師孝也(D) 財務尚書。子爵。 文官としてリヒテンラーデに継ぐ地位にあり、彼の側近のような人物。カストロプ動乱において担当者として登場する。エルウィン・ヨーゼフ2世が即位しリヒテンラーデ侯が帝国宰相となると副宰相となる。そしてリップシュタット戦役末にリヒテンラーデが失脚すると自主的に地位を返上することで自らと一族を守る。その後、オーベルシュタインの監視下で生活していたが、フェザーンが裏で糸を引くエルウィン・ヨーゼフ2世誘拐計画がラインハルトに知られると、ラインハルトとオーベルシュタインの談義により、事後対応の一環として、その共犯者として罪を着せられる計画が立てられる。なお、以降にゲルラッハが登場することはなく、誘拐事件の発生後にどうなったかは不明である。 OVA版では本伝においてワイツの役割だったものがゲルラッハに変更されている。またフリードリヒ4世の死(=エルウィン・ヨーゼフ2世の即位)を境に登場しなくなる。 藤崎版では登場しない。 ヨッフェン・フォン・レムシャイド (Jochen von Lemscheid) 伯爵で門閥貴族。フェザーン駐在帝国高等弁務官。後に銀河帝国正統政府の首相兼国務尚書。 →#銀河帝国正統政府 オイゲン・フォン・カストロプ (Eugen von Kastropf) 前財務尚書。公爵。門閥貴族。故人。 15年に渡って財務尚書を務めていたが、その間に巨額の不正蓄財を行い、数多くの疑獄事件にも関わる。そのため平民からはもちろんの事貴族からも「もう少し公人としての法則を守ってもらわなくては困る」と嫌悪され、貴族の犯罪に甘い帝国にあっても看過できず問題視されるほどであったが、高い政治的手腕と財力を駆使して幾度となく処罰から逃れ続け、その様は同僚である当時の司法尚書ルーゲ伯から「見事な奇術」と皮肉られるほどであった。しかし帝国暦487年に自家用宇宙船の事故で突如死亡し、カストロプ動乱の引き金となる。 藤崎版では生前の姿が描かれており、息子と同じくギリシャ風の装いをした、豊かな口髭と胸毛のある中年男性。 ワイツ (Weitz) 声 - 関口英司(D) リヒテンラーデの政務補佐官。 3代前にようやく帝国騎士の称号を得たという寒門出身の男。宮廷政治に関わる者としては率直で無礼な言動をするが、リヒテンラーデに気に入られ、彼の補佐を務める。本編ではカストロプ動乱でわずかに登場し、その鎮圧の司令官をキルヒアイスにしたいラインハルトに買収され、リヒテンラーデにラインハルトの提案に賛成するよう意見具申を行い、実際に賛同させる。外伝において登場が増えており、ベーネミュンデ侯爵夫人に手を焼くリヒテンラーデに彼女を結婚させるなど穏当な策を具申したり、彼の手足となってグレーザーから聞き取りを行う。また、ベーネミュンデの自裁にも立ち会う。さらにベーネミュンデの問題が片付き安堵するリヒテンラーデに1つ片付けても別の問題が生まれると警句を与え、彼に奇妙な感銘を覚えさせる。 オッペンハイマー 声 - 城山知馨夫(旧:第28話) 大将で憲兵総監。伯爵。OVA版のオリジナル人物。 リップシュタット戦役終結後、ラインハルトに投降した一人。ラインハルトとの引見で、リッテンハイム侯爵の縁者だったために止む無く貴族連合軍に協力していたと弁明し、一度は許される。しかし、その場で礼として名画を贈ろうとし、一度無視されても重ねて贈ろうとしたために逆鱗に触れ、その場で贈賄の現行犯として逮捕される。その場でさらに副官に抜擢されたシュトライトを引き合いに出して免罪を乞うが、ラインハルトから「(オッペンハイマーには)惜しむべきなにものもない」と一蹴される。そして後任の憲兵総監にケスラーが充てられることとなった。 OVA版オリジナルの登場人物であり、原作での憲兵総監の名前は少なくともアスターテ会戦の祝賀式においてクラーマー大将と記述されている。
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