流動とは? わかりやすく解説

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りゅう‐どう〔リウ‐〕【流動】

読み方:りゅうどう

[名](スル)流れ動くこと。また、移り変わること。「海水の―」「―する政局


流れ

(流動 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/19 00:13 UTC 版)

流れ(ながれ、: flowやstreamなど)は

  1. 何かが流れること[1][2]などが移り動くこと[3]時間とともに空間内の位置が変化してゆくこと。
    1. 液体気体が移り動くこと。接頭辞をつけて「~流れ」あるいは単に「~流」と呼ばれる。
    2. の往き来
  2. 技芸学問思想などを人から人へ、あるいは組織から組織へと受け継ぐこと[1]。産業、文化など幅広く用いる。空間的よりも時間的な流れを意識している。

本記事では1を中心に、その他も含めて解説する。

概説

水の流れ

歴史的には空気の流れが馴染み深い。川の流れなどに着想を得た文学作品は多数存在する[4]レオナルド・ダ・ヴィンチは水の流れのスケッチをいくつも残した[5]

工学的観点では、液体気体は一定の形をもたず運動と変形をつづけるもので、総称して流体と呼ぶ。特に、流体の運動/静止や流体が流体中の物体に及ぼす影響などを集中的に研究する学問が流体力学である。「非常に多くの粒子運動している」を考るときでも、個々の粒子すべてについて運動を記述するのでは独立変数の数が多すぎて工学的には容易に扱えない。そこで巨視的な視点に立って、系全体での粒子の挙動・運動の“傾向”を捉え概念化したものが「流れ」であると位置づけられる。また、流動現象のほかに、拡散などを含めることもある。

流体力学以外にも、船舶工学船舶とそのまわりの水の、航空工学では航空機に関する空気などの「流れ」を扱う。

自動車の流れ

液体、気体などの他に、人や自動車を一種の「構成粒子」と見立ててその物理的な移動を「流れ」として扱うこともある。自動車の流れについては特に交通工学が扱っている。

氷河の一年に数メートルしか動かない動きもや、合成樹脂の長期間による変形、地球内部のマントルの動きなど、人間の日常感覚から比べると極めて長い時間、大きな空間で捉えたものも「流れ」として把握されていることがある。合成樹脂などの固体が移り動くことや、コロイド溶液などの動きなどは、「非ニュートン流動」「非ニュートン流れ」などと呼ばれ、レオロジーという学問領域で研究されている。

のように比較的抽象性の高い事象も、数値的に表し「流れ」として把握されることがある。また、人間の社会的な所属など抽象的な位置の移りかわりについても「流れ」として分析されることがある。

海流潮汐、大気の動きは流れとして把握することができ、地球物理学、気象学などで研究されている。地球内部では、マントルが流れていることが知られており、電磁流体力学や地球物理学などで研究されている。また、太陽風ヘルメット・ストリーマ銀河の運動など、宇宙空間の現象も、天文学、天体物理学等々で研究されている。

現金の流れについては「キャッシュ・フロー」として、会計学経理の実務領域、経営学等で扱われている。


種類・分類

流れている「もの」の種類で分類することが広く行われている。

  • 水流 - の流れ
  • 海流 - 海水の流れ
  • 気流 - 空気の流れ(気象学用語)。あるいはガス(気体)類全般の流れ(物理学用語)
  • 電流 - "電気" の流れ。
  • 血流 - 血液の流れ。
  • 物流 - 商品が消費者のもとに届けられる流れのこと[6]
  • 金流 - 売買取引によって発生する金銭の流れ[7]
  • 人流 - 人間)の流れ。さまざまな分野で使う概念であり、都市工学マーケティング政策学などでも使う。通信会社の協力を得て、スマートフォンの位置情報を用いて人の位置やその変化を、氏名を伏せたマスデータの形で把握できる。「リアル人流モニタリング」も行われるようになっている[8]
  • データフロー - データ(情報)の流れ(情報工学用語)

流体工学的な分類については次節の#工学における分類で解説。

流体工学など

工学における分類

  • 速さによる分類: 亜音速・遷音速・超音速・極超音速
  • 粘性の有無による分類: 非粘性(微小粘性)・粘性
  • 渦度の有無による分類: 渦なし流れ・あり流れ
  • 混相流
  • 超流動

速さによる分類

流れを、音速に対する速さの比によって分類することがある。「流れの速さ=音速」の時がマッハ 1.0である。

亜音速
流れが音速よりも遅い状態。~マッハ0.8程度を指すことも多い。
遷音速
流れが音速付近の状態。マッハ0.8~1.2程度を指すことが多い。
超音速・極超音速
流れが音速よりも速い状態。マッハ1.2~を指すことも多い。

粘性の有無による分類

流れは粘性の有無によっても分類されることがある。

レイノルズ数による分類

粘性流れはさらに、レイノルズ数によって層流と乱流に区別され、レイノルズ数の値がある程度小さいと層流になり、大きいと乱流と判断される。

混相流

水が気泡を含んでいたり、水の中に固体が多数浮かんでいる状態で流れていると、それは独特の性質を持つ。2種以上のものが混じった状態を、複数の「相」が全体の流れを作っていると見なして「混相流」と分類して研究されている。

流れの可視化

流線による流れの可視化と分析

流れの様子は肉眼では直接観察できないことが多いため、速度場や温度場などを視覚的に表現する流れの可視化が行われる。速度計温度計による計測では空間上のある一点での値を求めるが、可視化の場合はある範囲(二次元面あるいは三次元空間)の情報を必要とする。ただし、速度計として使われることが多いピトー管であっても、トラバース(移動)することで空間的な速度場を得るなど、技術的に重複する場合もある。

また、現実の流れを計測する場合のほかに、数値流体力学 (CFD) によるシミュレーション結果を画像で表現することも可視化と呼ばれる。CFDの特徴として、三次元計算の場合は空間内の値が(格子/粒子のあるところについては)全て求まることが挙げられる。したがって、三次元的な速度場情報から、流線や渦度の等値面、あるいは流跡線 (particle path) などを直接生成・可視化できる。

流れの可視化手法の例

気流中に煙を流して速度場を観察する。煙の観察に特化した風洞は煙風洞と呼ばれる。類似の手法として水槽中に染料を流す方法もある。
シャボン玉
ヘリウムなど空気よりも低密度の気体を利用して、平均密度が空気と等しい泡(シャボン玉)を大量に作り、そこに物体を通過させることで、速度場を観察する。たとえば、鳥の飛行の研究に使われた例がある[9]
タフト
気流中に一端を固定した糸(タフト tuft)を一本または複数設置し、速度場を観察する。たとえば航空機の表面などに設置される。
ピトー管トラバース
ピトー管(ピトー静圧管)により空間上の一点の速度と圧力が求まる。ピトー管の位置を次々と変えることで空間的な速度分布を求めることができるが、流れが時間的に変化する非定常流れへの適用には困難もある。境界層の速度分布測定用などに、複数のピトー管を束ねた装置も存在する。
粒子画像流速測定法 (PIV, particle image velocimetry)
流れに追随する微小な粒子(粉末・油など)を気流中に散布し、レーザーシートを照射する。粒子が反射した光から得た画像をコンピュータで解析して速度場を得る。二次元面内の定量的な速度情報を一度に(トラバースの必要なく)得られ、空間解像度も高いため、低速から亜音速、あるいは超音速の流れ場にしばしば適用される。狭義には2時刻の粒子画像の相関から速度場を求めるものをPIVと呼び、個々の粒子を追跡する手法はPTV (particle tracking velocimetry) と呼んで区別することがある。一般にはレーザーシート面内方向の速度成分しか得られないが、面外方向成分を得られるステレオPIVなどの各種手法が開発されている。
LIDAR(ライダ)
シャドウグラフ法
シュリーレン法
感圧塗料 (PSP, pressure-sensitive paint)
流れそのものの可視化ではないが、風洞内に置いた物体の表面圧力の可視化などに使われる。

情報工学

情報工学では情報の流れをデータフローとよぶ。

フローチャートは日本語では「流れ図」などといい、システムの動作や判断の「流れ」をチャート(図式)化したものである。条件分岐つまり流れが条件により分岐することやループ(くるくると何度も回るような流れ)も表現できるようになっている。別の言い方をするとアルゴリズムを表現した図。

関連書籍

  • 日本流体力学会編 『流れの可視化』 朝倉書店 ISBN 4-254-13654-4
  • フィリップ ボール『流れ: 自然が創り出す美しいパターン』早川書房、2011
  • ホットハンド関連
    • T. Gilovich, R. Vallone, and A. Tversky, "The hot hand in basketball: On the misperception of random sequences," Cognitive Psychology, 17, 295-314.
    • T. Gilovich, How We Know What Isn't' So: The Fallibility of Human Reason in Everyday Life, New York: The Free Press, 1993, ISBN 0029117062.

脚注

注釈


出典

  1. ^ a b 広辞苑 第五版 p.1979
  2. ^ 大辞林
  3. ^ 広辞苑 第五版  p.1979「流れる」
  4. ^ 日本人に馴染みのある有名な作品では例えば『方丈記』など。他にも多数あり。
  5. ^ フィリップ ボール『流れ: 自然が創り出す美しいパターン』早川書房、2011
  6. ^ Suzuyo、物流とは
  7. ^ [1]
  8. ^ リアル人流モニタリング「人流データ」活用方法ハンズオン講座”. 2025年1月21日閲覧。
  9. ^ Spedding, G. R., Rayner, J. M. V., and Pennycuick, C. J. (1984). “Momentum and Energy in the Wake of a Pigeon (Columba Livia) in Slow Flight”. J. Exp. Biol. 111: pp. 81-102. 

関連項目


流動

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 09:20 UTC 版)

名詞

 りゅうどう

  1. 常に移り変わること。
  2. 会計1年以内に、他の科目振り代わる債権債務性質

発音(?)

りゅ↗ーどー

対義語

類義語

関連語

動詞

活用

サ行変格活用
流動-する

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