アイティーユー‐アール【ITU-R】
ITU-R
(国際電気通信連合 無線通信部門)
ITU傘下の国際標準組織で、すべての無線通信サービスに関する標準化や勧告の作成、および通信衛星を含む無線周波数の合理的で、経済的な分配などを行う部門。無線通信規則の改正や周波数分配を決定する世界無線通信会議(WRC: World Radiocommunication Conferences)、および研究課題の設定や勧告の承認を行う無線通信総会(RA: Radiocommunication Assembly)を筆頭に、7つのSG(Study Group、研究委員会)や、それらSGにおける戦略や作業の優先順位を検討するRAG(Radiocommunication Advisory Group、無線通信アドバイザリー・グループ)などから構成されている。
ITU-R
読み方:アイティーユーアール
別名:国際電気通信連合無線通信部門
ITU-Rとは、電気通信に関する国際標準規格を策定する組織であるITUの部門のひとつで、無線通信を担当している部門のことである。ITU-Rの「R」とは「Radiocommunications」(無線通信)のことである。
ITU-Rでは、無線周波数の割り当て作業や、混信の除去・電波の利用改善施策、電気通信の標準化と促進活動などを行っている。対象となるシステムは、テレビ放送、移動体通信、無線通信や衛星通信などがある。
同じくITUにおける、標準化を推進する部門としては、モデムや通信インターフェースなどの規格の策定を行っているIUT-T(ITU- Telecommunication Sector)がある。
参照リンク
ITU-R
ITU-R規格
国際電気通信連合無線通信部門
国際電気通信連合無線通信部門(こくさいでんきつうりんれんごうむせんつうしんぶもん、ITU-R: 英語: International Telecommunication Union Radiocommunication Sector)は、国際電気通信連合 (ITU) の3つの部門のうちの一つであり、無線通信に関する事項を担当する。
ITU-Rは、国際的な無線周波数資源および衛星軌道資源を管理し、国をまたがる電波の平等で経済的な割当てや、異なる方式の無線電波による相互干渉を防ぐための基準の制定などを行う[1]。
概要
ITUは、ITU憲章に基づき、「異なる国の無線局間の有害な干渉を避けるために」周波数を割り当て、周波数・衛星の軌道位置等のパラメータを登録することが要求される。そのため、国際的な周波数管理システムは、周波数調整、通知、登録のための規制手続きに基づいている。
ITU-Rは、恒久的な事務局である無線通信局 (Radiocommunication Bureau) をスイス・ジュネーブのITU本部内に設置している。傘下に数々のStudy Groupを持ち、Recommendation(勧告)を策定する。
数年に一度世界無線通信会議 (WRC) を開催し、無線通信規則 (RR:Radiocommunication Rule) を改定する。RRには法的な拘束力があり、地域により周波数割り当て、帯域幅、スプリアスレベルなどが異なるが、ほぼそのまま各国の法(日本なら電波法)に反映される。
日本国内標準は電波産業会が取りまとめる。
歴史
1927年、国際無線通信諮問委員会 (CCIR; フランス語: Comité consultatif international pour la radio) が設立された。1932年にCCIRや万国電信連合などが合併して、1934年に国際電気通信連合 (ITU) という名称となり、CCIRはその傘下の機関となった。1992年にITU-Rに改称し、国際周波数登録委員会 (IFRB) の業務を引き継ぐ無線通信規則委員会 (RRB) を傘下に設置した。
関連項目
出典
- ^ “Radiocommunication Sector”. 国際電気通信連合. 2011年3月20日閲覧。
外部リンク
ITU-Rと同じ種類の言葉
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