2027年国際園芸博覧会とは? わかりやすく解説

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2027年国際園芸博覧会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/25 12:13 UTC 版)

EXPO 2027
概要
BIE区分 国際園芸博覧会
名称 2027年国際園芸博覧会
標語

幸せを創る明日の風景

Scenery of the Future for Happiness
面積 約100ha (内、会場区域80 ha)
観客数 想定来場者数:約1,500万人(有料来場者数:1,000万人以上)[1]
運営者 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会
出展者
国数 目標:70か国以上
会場
日本
都市 横浜市
会場 旧上瀬谷通信施設
経緯
立候補 2022年6月17日
選出 2022年11月28日
初日 2027年3月19日
最終日 2027年9月26日
登録博覧会
前回 2025年日本国際博覧会大阪
次回 2030年国際博覧会リヤド
認定博覧会
前回 ブエノスアイレス国際博覧会(中止)(ブエノスアイレス
次回 ベオグラード国際博覧会ベオグラード
園芸博覧会
前回 ドーハ国際園芸博覧会ドーハ
次回 ウッチ国際園芸博覧会(ウッチ
同時期開催
認定博覧会 ベオグラード国際博覧会
インターネット
ウェブサイト 公式サイト
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2027年国際園芸博覧会(2027ねんこくさいえんげいはくらんかい)は、2027年神奈川県横浜市瀬谷区旭区に広がる上瀬谷通信施設跡地を主会場に開催予定の国際園芸博覧会

日本の国際博覧会としては、2025年大阪・関西万博の次に開催される博覧会となる予定である[2][3]。日本でのA1クラスの「国際園芸博博覧会」は1990年の大阪花の万博以来2回目[4][5]

正式略称は「GREEN×EXPO 2027」(グリーン エクスポ ニーゼロニーナナ)[6]。また「横浜花博」との呼称も使用されている[7][8]

博覧会の概要

  • テーマ:「幸せを創る明日の風景 Scenery of the Future for Happiness」[1]
  • 会期:2027年3月19日から9月26日まで[1]
  • 主会場:旧上瀬谷通信施設[1]
  • クラス:A1(最上位)[5]
  • 想定参加者数:約1500万人[注釈 1](内、有料来場者数約1000万人以上)[1]
  • 費用:会場建設費320億円(国・地方公共団体・民間による負担)、運営費360億円(入場料、営業権利金等)[9]

開催目的

近年の気候変動などの世界的な環境変化を踏まえて日本がこれまで培った自然との関係性の中で、自然環境が持つ多様な暮らしを生かす知恵・文化を再評価し、持続可能な社会づくりに活用するとともに、国際的な園芸文化の普及、花と緑があふれ、農が身近にある豊かな暮らしの実現、多様な主体の傘下による幸福感が深まる社会づくりを創造する[10]

併せて、2030年の目標ゴール達成を目指す「持続可能な開発目標 (SDGs)」の実現に向けた取り組みをより確実にするとともに、2050年カーボンニュートラル実現などの、2030年以後を見据えた環境社会の実現に貢献するための主体的な取り組みを共有する機会を作ることを目指す[11]

2022年11月28日にパリ博覧会国際事務局 (BIE)」総会で、国際条約に基づく国際博覧会として最上位A1の国際園芸博覧会として認定を受けた[12]

日本の国際園芸博覧会A1クラス開催は1990年国際花と緑の博覧会」以来37年ぶり2回目であり、日本の国際園芸博覧会そのものとしてもBクラスの浜名湖花博以来である[13]。総合博覧会を含めると2025年日本国際博覧会に次ぐ7回目の国際博覧会であり、関東地方で開催される万博としては1985年に茨城県(現)つくば市で開催された「国際科学技術博覧会」以来42年ぶりの開催である。また前回の日本での万博終了日より今回のこの万博開始日までの空白期間がわずか1年5ヶ月なのも、日本国内での万博空白期間の最短間隔となった。

沿革

横浜市役所アトリウム(広報バナー掲出時、2025年9月撮影)
  • 2015年6月30日:米軍の旧上瀬谷通信施設が日本側に返還される[14][15]
  • 2016年10月27日:横浜市が国に対し、「旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会の開催検討への支援・協力」を要請[16]
  • 2017年4月1日:旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会招致検討委員会条例が施行[17]
  • 2018年3月29日:横浜市が「旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会 基本構想案」を策定[18]
  • 2018年6月22日、28日:横浜市が国に対し、「旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会の開催要請」を行う[19]
  • 2019年9月9日:北京で開催された「国際園芸家協会(AIPH)」年次総会において、2027年国際園芸博覧会の横浜市開催に関する申請が承認される[20]
  • 2021年6月22日:「2027年国際園芸博覧会の開催申請について」閣議了解[21]
  • 2021年11月15日:公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会が設立[22]
  • 2022年6月17日:日本政府が、博覧会国際事務局に対し、2027年国際園芸博覧会の認定申請書を提出[23]
  • 2022年(令和4年)6月24日:「令和九年に開催される国際園芸博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律」が施行[24]
  • 2022年11月28日:フランス・パリで開催された第171回BIE(博覧会国際事務局)総会において、2027年国際園芸博覧会が国際条約に基づく国際博覧会として認定[25]
  • 2023年(令和5年)1月10日:園芸博覧会協会が基本計画を公表[26]
  • 2023年9月19日:公式アンバサダーに俳優の芦田愛菜が就任[27][28]
  • 2024年3月19日:公式マスコットキャラクターのデザインが発表。名前の募集を開始[29]
  • 2024年3月28日:ドーハ園芸博閉会式でBIE旗とAIPH旗をドーハから引継。[30]
  • 2024年6月22日:公式マスコットキャラクターの名前が、6076件の公募から「トゥンクトゥンク: Tunku Tunku)」に決定[31][32]
  • 2025年6月25日:アメリカが参加を表明[33]。8月、アフリカ30カ国が参加を表明し、22日までに約50の国と国際機関が参加表明[34]

交通アクセス

2025年2月時点で予定されている会場への交通アクセスは、会場の最寄駅である相鉄本線瀬谷駅を筆頭に、隣接の同線三ツ境駅に一部シャトルバスを分散させるほか、東日本旅客鉄道(JR東日本)横浜線十日市場駅および東急田園都市線南町田グランベリーパーク駅を発着するシャトルバスを中心に、一部は空港やその他主要ターミナルからの直行バスの設定も検討している[7][35][36]

関連項目

  • KAMISEYA PARK(仮称) - 当博覧会開催後の跡地に開発が予定されている施設[37]

脚注

注釈

  1. ^ ICT活用や地域連携など多数な参加形態を含む[1]

出典

  1. ^ a b c d e f 2027年国際園芸博覧会 基本計画” (PDF). 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会. 2025年10月25日閲覧。
  2. ^ 次の万博は横浜で 大阪万博でバトンタッチセレモニー”. 朝日新聞 (2025年10月14日). 2025年10月25日閲覧。
  3. ^ 「次の万博」は横浜、大阪市からバトン 2027年に国際園芸博覧会”. 日本経済新聞 (2025年10月14日). 2025年10月25日閲覧。
  4. ^ 国際園芸博覧会”. 国土交通省. 2025年10月25日閲覧。
  5. ^ a b 横浜での2027年園芸博 A1クラス「国際園芸博博覧会」としての開催が決定”. ヨコハマ経済新聞 (2022年11月29日). 2025年10月25日閲覧。
  6. ^ 2027年国際園芸博覧会 正式略称『GREEN×EXPO 2027』の「略称ロゴ」を制作しました!”. 横浜市ウェブサイト. 横浜市 (2023年6月29日). 2023年11月29日閲覧。
  7. ^ a b 横浜花博のアクセス「鉄道3線4駅」からシャトルバス 空港からの直行バスも”. 鉄道プレスネット (2023年1月17日). 2025年2月10日閲覧。
  8. ^ 【大阪・関西万博】ミャクミャクとトゥンクトゥンクが「横濱ハーバー」に!即日で完売した人気グッズも再販決定”. BuzzFeed (2025年10月24日). 2025年10月25日閲覧。
  9. ^ GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)の開催”. 横浜市 (2024年9月17日). 2025年10月25日閲覧。
  10. ^ 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)”. 国土交通省. 2025年10月18日閲覧。
  11. ^ 一般社団法人2027年国際園芸博覧会協会【横浜・上瀬谷開催】”. expo2027yokohama.or.jp. 2025年2月2日閲覧。
  12. ^ 2027年国際園芸博覧会が、国際条約に基づく国際博覧会(最上位A1の国際園芸博覧会)として認定されました
  13. ^ 資料2-1
  14. ^ 産経新聞 (2015年6月30日). “米軍・上瀬谷通信施設、きょう返還 地権者、描けぬ「青写真」 神奈川”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年4月20日閲覧。
  15. ^ 旧上瀬谷通信施設について”. 横浜市瀬谷区総務部区政推進課企画調整係. 2025年4月20日閲覧。
  16. ^ 国の制度及び予算に関する提案・要望について”. 横浜市政策局大都市制度推進課 (2016年10月26日). 2025年4月20日閲覧。
  17. ^ 旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会招致検討委員会条例”. 横浜市. 2025年4月20日閲覧。
  18. ^ 横浜市基本構想案”. 横浜市脱炭素・GREEN×EXPO推進局GREEN×EXPO推進部GREEN×EXPO推進課. 2025年4月20日閲覧。
  19. ^ 国の制度及び予算に関して政策提案を⾏います”. 横浜市政策局大都市制度推進課 (2018年6月20日). 2025年4月20日閲覧。
  20. ^ 横浜市の 2027 年国際園芸博覧会の 開催申請が承認されました!”. 横浜市政策局国際園芸博覧会招致推進課 (2019年9月11日). 2025年4月20日閲覧。
  21. ^ 国土交通省|報道資料|「2027年国際園芸博覧会」の開催に向けた準備を進めます!”. 国土交通省. 2025年4月20日閲覧。
  22. ^ 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会・協会情報”. expo2027yokohama.or.jp. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会. 2025年4月20日閲覧。
  23. ^ 旧上瀬谷通信施設で開催される2027年国際園芸博覧会に向けて BIEへの認定申請など、手続きが順調に進められています!”. 横浜市都市整備局国際園芸博覧会推進課 (2022年6月21日). 2025年4月20日閲覧。
  24. ^ 国土交通省|報道資料|「令和九年に開催される国際園芸博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律の一部の施行期日を定める政令」及び「令和九年に開催される国際園芸博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律施行令」を閣議決定”. 国土交通省. 2025年4月20日閲覧。
  25. ^ 2027年国際園芸博覧会が 国際条約に基づく国際博覧会として認定されました!”. 横浜市都市整備局国際園芸博覧会推進課 (2022年11月29日). 2025年4月20日閲覧。
  26. ^ 基本計画”. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会. 2025年4月20日閲覧。
  27. ^ 芦田愛菜さんが公式アンバサダーに 2027年開催の国際園芸博覧会”. 朝日新聞 (2023年9月20日). 2025年10月25日閲覧。
  28. ^ 国際園芸博アンバサダー 芦田愛菜さんが就任 「魅力伝えていきたい」”. タウンニュース 旭区・瀬谷区版 (2023年10月5日). 2025年10月25日閲覧。
  29. ^ 公式マスコットキャラクターデザイン発表・名前募集”. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 (2024年3月19日). 2025年10月8日閲覧。
  30. ^ GREEN×EXPO 2027 初の公式参加契約調印 国際出展第一号として前回開催国カタール国と調印式を実施” (PDF). 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 (2025年5月14日). 2025年10月18日閲覧。
  31. ^ 「GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)開催1000日前記者発表会」~芦田愛菜さん発表~公式マスコットキャラクターの名前は「トゥンクトゥンク」に決定!”. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 (2024年6月22日). 2025年10月8日閲覧。
  32. ^ 公式マスコットキャラクター”. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会. 2025年10月8日閲覧。
  33. ^ 横浜 国際園芸博にアメリカも参加 27年開催、駐日大使が小泉農相に表明”. 神奈川新聞 (2025年6月25日). 2025年10月25日閲覧。
  34. ^ 横浜市で27年開催の国際園芸博、アフリカ30カ国が参加表明”. 日本経済新聞 (2025年8月22日). 2025年10月25日閲覧。
  35. ^ 旧上瀬谷通信施設地区 まちづくりニュース『「GREEN×EXPO 2027」の開催とその後のまちづくりに向けた交通基盤整備』”. 横浜市 (2023年10月5日). 2025年2月10日閲覧。
  36. ^ GREEN×EXPO 2027 来場者輸送実施計画 初版”. 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 (2025年5月30日). 2025年10月22日閲覧。
  37. ^ 記者発表資料” (PDF). 横浜市都市整備局 (2023年9月14日). 2025年10月18日閲覧。

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