国際園芸博覧会とは? わかりやすく解説

国際園芸博覧会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/08 02:45 UTC 版)

国際園芸博覧会(こくさいえんげいはくらんかい)は、オランダハーグにある国際園芸家協会 (AIPH) が認定する博覧会である。

国際規模で園芸生産者の利益を図り、園芸技術の向上を図るために開かれる。

種別として各国代表の参加による国際的園芸博覧会(A類)と国際性のある国内園芸博覧会(B類)がある。

分類

国際園芸博覧会(A類)

  • A1認定 大規模国際園芸博覧会
    • 年に1回まで開催可。
    • 同一国の場合は10年に1回以下の割合で開催することができる。
    • 3か月以上6か月未満の会期
    • 国際園芸家協会 (AIPH) は準備中の会場と作業チームを視察するため調査委員を派遣。
    • 園芸に係る全ての範囲を対象とする必要
    • 最低50ヘクタールの規模。
    • 最低10か国代表の参加。
    • 博覧会国際事務局 (BIE9) が認めた場合、「国際園芸博覧会区分の認定博 (Horticultural Exhibitions)」として「国際博覧会 (EXPO)」と称することができる。最低条件として、各博覧会間に2年以上の間隔を置くことを条件とする。
  • A2認定=小規模国際園芸博覧会
    • 会期は1週間以上3週間以内。
    • 最低6か国代表の参加。
    • A3認定として特定分野を対象にした小規模国際園芸博(専門展示会)もある。

国際性のある国内園芸博覧会(B類)

  • B1認定 長期、大規模国内園芸博覧会
    • 3か月以上6か月未満の会期。
    • 園芸に係る全ての範囲を対象とする必要。
    • 国際参加あり。
  • B2認定=短期・専門国内展示会
    • 会期は1週間以上3週間以内。
    • 内容は特定の分野、専門的。
    • 国際参加あり。

歴史

1948年ヨーロッパ園芸家たちが国際園芸家協会 (AIPH) を設立し、初めての国際博覧会を1960年にオランダのロッテルダムで開催した。

以後ヨーロッパ各地で定期的に開催され、アジアでは1990年日本大阪市で開催された「国際花と緑の博覧会」(A1) が最初で、以後フィリピン1999年中国昆明昆明世界園芸博覧会A1)、2000年に日本の兵庫県淡路島淡路花博)、2002年2009年韓国安眠島(安眠島国際花博覧会)[1]2004年に日本の静岡県浜名湖畔(浜名湖花博)、2006年に中国の瀋陽瀋陽世博会)とシンガポール (Singapore Garden Festiva)、2006年 - 2007年タイチエンマイ県チェンマイ国際園芸博覧会)、2010年 - 2011年台湾台北国際花の博覧会)、2013年に韓国の順天順天湾国際庭園博覧会)、2019年に中国の北京北京世界園芸博覧会A1)で開催された。

開催リスト(A1)

都市 開催年
 日本 横浜 2027
 カタール ドーハ 2023
 オランダ アムステルダム-アルメレ 2022
 中国 北京 2019
 トルコ アンタルヤ 2016
 オランダ フェンロー 2012
 タイ チエンマイ 2006
 ドイツ ロストク 2003
 オランダ ハールレメルメール 2002
 中国 昆明 1999
 ドイツ シュトゥットガルト 1993
 オランダ ズーテルメール 1992
 日本 大阪 1990
 イギリス リヴァプール 1984
 ドイツ ミュンヘン 1983
 オランダ アムステルダム 1982
 カナダ モントリオール 1980
 オーストリア ウィーン 1974
 ドイツ ハンブルク 1973
 オランダ アムステルダム 1972
 フランス パリ 1969
 オーストリア ウィーン 1964
 ドイツ ハンブルク 1963
 オランダ ロッテルダム 1960

日本

日本では1985年8月に社団法人日本造園建設業協会が国際園芸家協会 (AIPH) に加盟し、その後国際園芸博覧会の招請している。日本国政府の省庁は国土交通省農林水産省が担当する。

これまでに日本で開催された国際園芸博覧会は下記。

大国際園芸博覧会(A1:会期6か月以内・海外参加可の博覧会)として大阪市で開催。併せて博覧会国際事務局に国際博覧会(特別博)として承認された博覧会である。
小規模国際博と大規模国内博(A2+B1、A2:会期3週間以内・海外参加可、B1:会期6カ月以内の国内博)として淡路島で開催。
小規模国際博と大規模国内博(A2+B1、A2:会期3週間以内・海外参加可、B1:会期6か月以内の国内博)として浜松市で開催。

2027年横浜市在日米軍上瀬谷通信施設の跡地で2027横浜国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」(A1)の開催が予定されている[2][3]

脚注

関連項目

外部リンク

  1. ^ “History of AIPH Approved Horticultural Expos • AIPH Expos”. 国際園芸家協会. 2025年10月14日閲覧.




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