革新的な取り組みとシステムの導入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 14:52 UTC 版)
「阪急バス」の記事における「革新的な取り組みとシステムの導入」の解説
阪急バスは、バス業界でも先進的なシステムを数多く導入してきた。その一例は以下の通り。 日本初の深夜バスの導入1953年8月には、阪北線・京都急行線で日本初の深夜バスの運行を開始した。阪北線では22時台発 - 翌朝3時台まで、京都急行線では20時台発 - 翌朝5時台着までの便を『深夜バス』と称していた。なお、深夜割増料金を徴収する現在の深夜バスは1970年の神奈川中央交通が初となる。 高速道路経由のバス路線開業名神高速道路の部分開業により、1963年には京阪神圏ではじめて高速道路経由のバス路線(京都急行線・名神経由便)を開業した。なお、高速道路経由の定期バスは近江鉄道の京都 - 八日市が日本初である。 能勢デマンドバス、間谷ミディバス1972年、当時赤字に悩まされていた豊能郡能勢町の路線において、日本初のデマンドバスシステムを導入した『能勢デマンドバス』を運行していた。 また、新興住宅地の間谷住宅においても都市型デマンドバスと称した『間谷ミディバス』を導入。これらでは、当時は珍しかった「利用者負担制度」(通常の乗合バスに比べて運賃を高く設定)を実施した。 共同運行方式による夜行高速バスの導入大阪 - 福岡間に、ハイレベルな接客サービスや共通カラーの車体、両社同条件による共同運行方式を導入し、その後の高速バスのサービスや運営の手本となった『ムーンライト号』を、西日本鉄道(西鉄バス)と1983年から運行開始(のち阪急観光バスに移管の上、2017年に運行終了)。 ディベロッパー補償阪急バスの営業エリアの随所で大規模住宅開発が多くあったことから、開発者に対してバス運行に必要な諸費用および損失分の補償を求めるもので、これも阪急バスが本格的に開拓したものである。ただしマイカーが普及している現在では、このような補償を求めるのは厳しい状況にある。 分かりやすい行先表示1990年代から2010年代中頃にかけてはイラストやカラーをふんだんに取り入れた、見やすいデザインの方向幕も特徴的であった(現在ではLED方式の行先表示の導入や交換が完了し消滅)。LED方式を導入している場合でも、「通過した停留所は行先表示から消す」という表示形式を採用している(この形式は南海バスでも行われている)。 方向幕への英字採用は1993年9月1日の美穂ヶ丘線・空港線路線再編時から、現在のような系統別色分け表示が始まったのは1994年10月6日の猪名川パークタウン線路線改編時からである。方向幕はもともと白地黒字で始まっており、その後「出発地→経由地→終点地(→は△を90度右へ回転させたもので表されており、赤で塗られていた)」という表示となった後、黒地白字のものが一般的となった。その後、英字・色付きのものが採用されたものが現在の原型となり、その後フォントを変えたものが現在の方向幕となる。黒字白地の方向幕は豊中市内線で2008年12月改編以前のもので見られ、英字・色付きの初代の方向幕は山口営業所管内路線で見られる。イラストを使用した方向幕は、白地黒字又は黒地白地の方向幕から存在しており、例えば大阪国際空港の飛行機、妙見山上の山、エキスポランドの太陽の塔などが挙げられる。 扉が開いている際の乗降中表示LED方式を導入している車両において、これまでは乗降中表示機を用いてきたが、後面の行先表示機で行先と「乗降中」を交互表示する方式に変更された。 優等種別バスの設定優等種別のバスを設定しているバス事業者である。清和台・猪名川は特急・急行・快速・準急の4種別(杉生線など)、茨木は急行(エキスポシティ線、彩都線)、石橋は急行(箕面市内線)、豊能は特急(粟生団地線北摂霊園系統)と急行(北大阪ネオポリス線)。 IT分野ITの導入を積極的に進めるべく、1986年に高速バス座席予約システムHARO、1998年には大阪⇔徳島線の共同運行会社とともにHAROシステムを進化させた「発車オ〜ライネット」を導入した。また、1994年にバスダイヤ編成業務支援システムを富士通FIPとともに開発・運用開始し、これが1995年の阪神淡路大震災時には大いに役立った。 老人介護サービス労働組合などでは、普段から老人に健康診断等を実施することで急病などを予防するという俗に「阪急バス方式」 が新聞でも取り上げられた[要出典]。これが現在の老人介護サービス「阪急ケアサービス」に活かされている。
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