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鉄道古文書

主名称: 鉄道古文書
指定番号 124
枝番 0
指定年月日 2003.05.29(平成15.05.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 91
時代区分 明治
年代
検索年代
解説文: 明治三年一八七〇)、民部【みんぶ】大蔵省鉄道掛が設置され以降数次組織改編経て明治二十六年に鉄道庁廃止されるまでの鉄道行政根幹係る公文書である。監督官庁変遷に従って以下の四つ大別される
 (一)鉄道事務簿は、鉄道掛の設置から明治十年鉄道局設置までの期間、鉄道掛・鉄道寮の取り扱った文書総称である(明治四年、鉄道掛は鉄道寮と改称)。創業期鉄道全般にわたる文書収録されており、第一三巻関東大震災焼失したほか三四冊が現存する新橋横浜間および大阪神戸間の開業に関する測量用地買収線路駅舎等の建設関係、「鉄道汽車運輸規程」といった規則制定初期鉄道職員制服図案時刻賃金設定さらには英国からの機械・機具類、建設資材購入品目一覧等を主な内容とする。
 (二)工部省記録鉄道之部)は、明治十八年の内制度成立まで鉄道事業管轄し工部省太政官宛てた上申書太政官からの通達等のうち、明治四年以降鉄道関係記録収録したのである第一六巻が震災焼失したほか三九冊が現存する中には華族鉄道敷設運動として著名な東京鉄道組合」「東山社【とうざんしゃ】」に関わる資料や、日本最初の、そして国有化されるまでの最大私設鉄道会社であった日本鉄道会社関係資料含まれる。また第八巻一号御料車登場した京阪神開業一件第二〇巻は都電前身にあたる東京馬車鉄道会社一件第三四巻現在の私鉄では最古の歴史をもつ南海電気鉄道前身にあたる阪堺鉄道会社一件と、創業期から次第路線拡大しつつある日鉄道業実態うかがえるのである
 (三)鉄道局事務書類は、工部省廃止により鉄道事業内閣直属鉄道局所管となった明治十八年から二十三年までに、同局取り扱った文書収録する引き続き延伸する路線に関する建設関係が主な内容であり、既設路線・駅舎等の改修増築多数見られる第七巻明治十九年から二十一年までの鉄道敷設係る府県用地関係の一件書類である。
 (四)鉄道庁事務書類は、鉄道局明治二十三年内務省所管鉄道庁となってから、二十六年逓信省ていしんしょう所管鉄道局改称されるまでの時期扱われ書類収録したのである第一二巻震災焼失したものの一一冊が現存する。この時期になると路面電車建設計画され第一三巻東京市街鉄道東京電気鉄道東京電車鉄道等の関係書類である。
 戦前より最重要史料群として認識されていた鉄道古文書は、度重なる組織改編による移転に際して散逸せず、関東大震災時に懸命搬出により一部被災とどまった。また第二次大戦下でも大月保線区疎開保管されていた。鉄道古文書は、このように散逸焼失危機乗り越え鉄道開業から基幹路線整備係る予算建設組織等日本の鉄道創業期基本政策今日伝え根本史料として貴重である。
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