野咲家放火殺人事件に関与したクラスメイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:10 UTC 版)
「ミスミソウ (漫画)」の記事における「野咲家放火殺人事件に関与したクラスメイト」の解説
両親の勧めで登校拒否を始めた春花が晄と外出して不在中、野咲家を襲撃し、放火を仕掛けて春花の両親を殺害、妹の祥子を意識不明の重体に追い込んだクラスメイト達。ほとんどのメンバーは妙子の取り巻きである。流美や吉絵といったほとんどの者達は特に罪悪感を見せず平然としていたが、理佐子とゆりは事件には一切関与していない妙子同様、当初は本気にしていなかったため、事態が急激に悪化したことから一転し、罪悪感に怯えるようになった。後に全員、自業自得の最期を遂げている。 佐山 流美(さやま るみ) 演 - 大塚れな イジメグループの1人。春花や妙子とは対照的に冴えない容姿をした少女。春花が転校して来る前までは妙子達のイジメの標的になっていた。妙子に異常なほど執着しており、妙子の腰巾着として彼女を慕う言動を取るが、妙子からはその執着心を非常に気味悪がられている。普段は陰気でおとなしい性格だが、逆上すると見境がつかなくなる。 春花が登校拒否をしたことで再びイジメの標的になり、長く伸ばしていた髪を切られる。イジメから逃れるためと、妙子の関心を得るために野咲家への放火を企て、実行に移した。結果として春花の両親殺害の首謀者、そして復讐劇の元凶となる。後に春花に殺された吉絵、理佐子、ゆりの遺体を発見したのがきっかけで、春花が復讐を始めたことを知り、「自分も春花に殺されるのではないか」と怯え、遂には妙子から見放されたことで狂気に陥り、「殺される前に殺す」と春花殺害の決心を固め、手始めに今までの仕打ちの復讐として妙子を襲撃し、妙子との死闘に勝利する。その後、返す刀で春花を襲撃して致命傷を負わせたが、間に入った晄との闘争に発展。その最中、激昂した春花が腹から抜いた包丁で晄を襲撃したため、晄の盾にされて喉を刺し貫かれ殺害された。 小説版では、幼少期に父親が死亡したため一人親家庭で暮らしていたことが明かされている。また、皆殺しを目的に学年集会中の体育館へ放火するなど、凶悪な一面が強調されている。 実写映画版では、春花に致命傷を負わせる展開は原作と同じだが、その一部始終を目撃した晄に惨殺される。 橘 吉絵(たちばな よしえ) 演 - 中田青渚 イジメグループの1人。妙子の手下。端正な顔立ちをした少女だが、陰険な雰囲気を漂わす攻撃的な性格の持ち主。春花に対して画鋲を突き刺すなどの暴力を受けさせた。父親はチンピラ、母親はアル中(アルコール依存症)という劣悪な家庭環境に生まれ育ち、両親から虐待を受けながら暮らしていた。 春花イジメに最も積極的に参加し、彼女の両親殺害も率先して関与。自身は殺人を犯したことについて一切の罪悪感を持っておらず、事件の証拠隠滅のために春花を自殺に見せかけ殺害しようとするが、その際に慢心から口を滑らせたことがきっかけで真相を悟られてしまい、逆上した春花によって左眼に釘を突き刺された上、鉄パイプで滅多打ちにされ死亡する。死の間際、巻き添えとなった理佐子の悲痛の叫びを耳にしながら、本心では両親に愛されたかったことに気付き嘆いていた。 実写映画版では、流美同様に一人親家庭で暮らしていたことになっており、暴力的な面が強調されている一方、精神面では未熟な一面も見せている。 加藤 理佐子(かとう りさこ)、三島 ゆり(みしま ゆり) 演 - 紺野彩夏、櫻愛里紗 イジメグループのメンバーで妙子の手下だが、実際は両名とも吉絵の腰巾着も同然の存在で、常に吉絵と行動している。理佐子はおっとりした雰囲気と天然な性格を持つ少女。ゆりは冷静な性格をしたごく平凡な娘。両名とも暇潰し感覚でイジメに加担しているが、他のメンバーとは異なり、グループの中では(妙子同様に)まだ常識性を持ち合わせている。 両者とも春花の両親殺害に関与しているが、妙子同様、当初は本気にしておらず、事態がここまでの惨事になってしまったことで一転して怯えるようになると同時に、微塵の罪悪感も抱こうとしない流美、吉絵、久我、真宮、池川にどん引きするようにもなり、家族をはじめとする周囲の者達に殺人の嫌疑が知られることをひどく恐れていた。しかし、裏山にあるゴミ捨て場の穴まで吉絵と同行していたことが命取りとなり、真相を知って逆上した春花によって、2人揃って復讐の対象にされる。理佐子は左手の指を斬られた挙句、倒れたところを鉄パイプで何度も殴られ、母に助けを求めながら息絶えた。ゆりはゴミ捨て場の穴から逃げようとするも、脛を骨ごと包丁で斬られバランスを崩して転落した挙句、廃家電に頭部をぶつけて死亡した。 小説版では、理佐子が裕福な家庭で優しい両親に甘やかされている描写が挿入されている。 久賀 秀利(くが ひでとし) 演 - 遠藤健慎 イジメグループの1人。ブリーチにピアスをしたチャラ男風の少年。普段は温和で笑顔が絶えないが、閉鎖的かつ排他的な性格の持ち主。妙子に好意を持っており、本来優しかった妙子の人格の変化を春花に責任転嫁しているため、春花に敵愾心を向けている。和生が娘のイジメについて学校に相談に来た際には、上履きの裏側にスパイクのように画鋲をつけた足で、和生の背中に跳び蹴りを食らわせ、刺し傷を負わせた。 春花の両親殺害に関与しており、春花の母親に火をつけ殺害した張本人。単独での下校途中で春花の襲撃に遭い、包丁で斬りつけられ重傷を負った上、逃げた弾みで古井戸に落ちて出られなくなる。口も切り裂かれていたために助けを呼ぶことも叶わず、かつての平穏な日常を思い出し泣きながら失血死した。 実写映画版では、原作同様に春花の襲撃で重傷を負い逃走した直後、崖に転落して足を骨折し身動きが取れなくなり、痛みに悶えながら死亡した。 真宮 裕明(まみや ひろあき) 演 - 大友一生 イジメグループの1人。池川の友人。ボウガンで小動物を殺傷するのが趣味で、他者の命を何とも思わない残虐非道な性格。殺したカラスを春花の机に入れるなど、悪質な嫌がらせをしていた。 春花の両親殺害に関与。久賀が行方不明になった時点で春花の復讐をいち早く察し、池川と共に春花の殺害を計画。ボウガンで春花を狙撃しようとしたが、誤射されて発狂した池川の妨害もあって失敗。その隙を突かれ、春花にナイフで腹部を斬られたことで内臓が飛び出るほどの致命傷を負った挙句、左手も斬られる。最期は奪われたボウガンで背中を撃たれ、そのはずみに足元の凍った池が割れて転落し、溺死した。 実写映画版では、原作同様に春花の反撃によって致命傷を負った後、満身創痍になりながらも抵抗を試みるが叶わず、ナイフで首のうなじを刺され死亡した。 池川 努(いけがわ つとむ) 演 - 遠藤真人 イジメグループの1人。真宮の友人。肥満体型の少年。武器の改造が趣味で、真宮に改造したボウガンなどの武器を提供している。当初は転校してきた春花に一目惚れしていたが、春花が晄と仲良く話す姿を見ていくうちに劣等感を抱くようになり、春花を異端者と見なし憎むようになった。 春花の両親殺害に関与。自身の劣等感と憎悪を晴らすため、真宮と共に春花の殺害を計画。春花を襲撃するもハサミで鼻を切られて返り討ちに遭い、さらに真宮が春花に向けて発射したボウガンが自身の頭部に命中したことで発狂してしまい、真宮を春花と誤認して襲いかかるも、抵抗した真宮に蹴られ脳が飛び出して死亡した。 小説版では、裕福な家庭の一人息子であり、両親から過度なまでに溺愛されている描写が挿入されている。 実写映画版では、脳が飛び出るシーンはカットされている。
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