死亡者数死亡率とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 死亡者数死亡率の意味・解説 

死亡者数・死亡率(1万トン当たり0.7人が25.8人に?)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 10:13 UTC 版)

「万人坑」記事における「死亡者数・死亡率(1万トン当たり0.7人が25.8人に?)」の解説

朝日新聞(1991.11)の新たな老頭万人坑報道では、沈東剣教授により、1940年石炭1万トン当たり労働者死亡数が25.8人に上ったという。対して東京撫順会は「撫順炭鉱統計年報」に当たり、1940年死亡が年9人だったことを突き止めたとする。1万トン当たり0.7人である。田辺は、中国側の「主張が、いかに根拠のないものか、はっきり示している」と述べている。ただし、9人とする「撫順炭鉱統計年報」の元資料には日本人満州人記載され日本人現在の日本人(内地人)・朝鮮人(半島人)であり、満州人満人・漢人とは考えられるが、把頭の下で会社に籍の無い労務者そもそも集計対象となってたかどうかは分からない職員・傭員と常傭工の他に、臨時工でかえって過酷・危険な職場をしばしば担わされた供給工、土木・建築担当する請負工があり、後二者事故多くそれゆえにかえって多く場合会社労務災害補償対象にはされず、請負人である把頭の責任とされていた。そのため、同資料対象になっていなかった可能性が高い。さらに、その後時局悪化による増産要請高まりとともに環境悪化しており、例え満州国で1941年労働統制法改正が行われ、状況がさらに一段と悪化したと言われている。割当による供出工人増えていったとされるまた、保安矯正法や思想矯正法に基づいて送り込まれとされる特殊工人労働タコ部屋労働であったとも言われている。とすれば管轄異なるため初めから特殊工人死亡者数統計入っていない可能性、さらに、これら矯正法による特殊工人増加とともにその後死亡者数増えた可能性などもある。 特殊工人につき、中国研究者である解学詩は軍事機密であったため体系的な統計資料がないとしている。鉱工業関係企業のみとなるが、警務総局1943年4~6月の3か月間の統計で、特殊工人一つである輔導工人使用人員40402人に対し死亡者4603人、同じく特殊工人一つである保護工人使用人員18306人に対し死亡者1536人としている。 松村高夫研究によれば、特殊工人より恵まれた状況にあったはずの常傭方・常傭方の死亡率につき、『撫順炭礦統計季報』第1号(1943年5月,P.68)の統計で、年間1940年常傭1.5%常傭4.6%、1943年常傭1.9%常傭方12.2%となっている。 青木茂によれば満州国時代日満商事株式会社調査室発行した日満商事調査統計月報・満州炭鉱資材読本別冊』に「鉱山労務者採用後期間別死亡者加重比率表」に14炭鉱・鉱山事業所1943年6月までの統計出ており、それらを平均した労務者の期間内死亡率は3か月以内に51.3%、半年以内に75.9%、1年以内に87.0%であるとし、また別の資料からは、ソ連国境沿いの日本軍要塞群建設のために320万人余の中国人徴用され、その凡そ3割にあたる100万人余が死亡したとする。工事について個別具体的な裏付け資料としては、関東憲兵隊司令部中央検閲部が当時手紙検閲内容応じ除去・押収・焼却・部分的塗りつぶし・そのまま発送といった処理を行い要約して郵政検閲報告書として月報週報まとめていたが、その1940年通信郵検月報五月)』に同年5月黒竜江東寧県藤田組大肚現場小山平が大阪市港区千代見町三丁目(旧表示)の小山徳太郎宛てた手紙に、藤田組労働者20日時点24人が死に、他の部隊でも毎日1人2人死んでいる、と書かれていたという。 ちなみに日本の例になるが、福岡県宇美商業高校社会研究部高校生地元記録調査その結果1944年9月勝田鉱業大谷に連れて来られ中国人工夫事実上騙されたり、強制的に拉致され連れてこられたものだが、満州であれば特殊工人よりも待遇良かった筈の募集工人である)が1年3ヶ月352人のうち87人が死亡したことを確認している。死亡率25%年間で19.8%)である。

※この「死亡者数・死亡率(1万トン当たり0.7人が25.8人に?)」の解説は、「万人坑」の解説の一部です。
「死亡者数・死亡率(1万トン当たり0.7人が25.8人に?)」を含む「万人坑」の記事については、「万人坑」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「死亡者数死亡率」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「死亡者数死亡率」の関連用語

死亡者数死亡率のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



死亡者数死亡率のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの万人坑 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS