工事について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:40 UTC 版)
「フェスティバルホール」の記事における「工事について」の解説
当ホールも含めた新朝日ビルの解体工事は2009年3月2日に始まって同年のうちに地上部分の解体を完了(地上躯体部分の解体は同年10月末日に完了)、翌2010年の1月9日より2代目当ホールが入る「中之島フェスティバルタワー」建設工事に着手した。 この建設工事では初代当ホールと同等規模の座席数2700の2代目当ホールの上にセンターコア方式の超高層オフィスを積み上げることを高い構造性能を確保しながら実現させることが最大の課題とされ、これに対しては、高層階の荷重をホール外周部に伝達させることで巨大空間を確保する「巨大トラス」と、ホールなどを擁する低層階とオフィスフロアとなる中層・高層階との境界に免震層を設ける「中間層免震構造」を組み合わせることで解決に導いた(前者「巨大トラス」については中層階と高層階の間に組み込まれている)。ここで、低層階はホールの遮音性と耐震性の両立のためSRC造)RC耐震壁付きSRC造)とし、また中層・高層階はS造(高層階のみ使い勝手と貸室効率の観点から「S造+ダブルチューブ構造」)として設計・建築されている。 加えて2代目当ホールに関しては、その床・側壁・天井の全てを二重とする浮き構造とし且つ間に防振ゴムを挟み込むという手法を開発。これにより外部からの振動の完全遮断を可能にした。 そして、川に挟まれた中之島という地の利を活かした河川水利用による空調システムなどの、温室効果ガスの一つとされる二酸化炭素の発生を抑制する技術もフェスティバルタワー全体にわたって導入されており、同タワーに入ることになる2代目当ホールに関しても観客席部分を中心に空調する「変風量床吹き出し空調」を採用することにより空調効率を高める工夫が施されている。 初代当ホールの土佐堀川に面する南側壁面に飾られていたレリーフ「牧神、音楽を楽しむの図」に関しては、大塚オーミ陶業の手により再製作され、2012年3月14日までにフェスティバルタワー低層階南側レンガ壁面に全て取り付けられ、同年3月19日にお披露目された。
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